紙ヒコーキワークショップをやりました

紙ヒコーキワークショップをやりました

Clock Icon2015.09.01

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モバイルアプリサービス部(通称プリサー)の よしはら です。

今日から9月。食べ物が美味しい季節になり秋刀魚とビールで今宵は1杯したいですね。

今回のレポートは 前回ワークショップに続いて開催された紙ヒコーキワークショップの模様をお届けします。今回のコーチはお馴染みの高江洲さん、木村さんに行っていただきました。回数を重ねる毎にScrum経験を身につけているメンバーですが、今回のワークショップを子供のように楽しみにしている純粋なエンジニアがいたことも付け加えておきます。

準備と説明

最初にコーチからワークショップ準備の説明があり、各テーブルでチームを作ります。チームで使うリソースとして用意されたのは、ペンにハサミ1つ。A4の紙です。これらを使用して紙ヒコーキを作ります。なお今回のチーム構成メンバーは以下の特徴がありました。

チーム1 Scrum練度 経験高め チーム2 Scrum練度 普通 チーム3 Scrum練度 経験少なめ

これはあとで面白い結果になりましたので付け加えておきます。

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ルール

1チーム3名〜4名ほどに別れ3チーム作り「なるべく沢山3メートル以上飛ぶ紙飛行機を作る」という内容でした。
ただし、いくつかのルールがあります。

  • A4の紙の4/1だけ使用する
  • 紙ひこうきの先端は丸まっている必要がある
  • 飛ばしたのに成功した紙ヒコーキの数をカウントする
  • チームメンバーは1の紙を連続して折ることはできません。
  • 1度折ったら他のメンバーに紙を渡してください。
  • 各スプリント終了時の仕掛品は破棄しなければなりません

ルールはこれだけです。

進め方

次に進め方です。

  • 計画 1分
  • 実施 3分
  • 検査と適応 2分
  • 4セット行う

Scrumで4スプリント回すことを意味します。計画ではチーム内でどのように紙ヒコーキを作るのかを決めます。実施では実際に紙ヒコーキを作り飛ばします。検査と適応では、実施内容を振り返り改善を行います。ここでルールについての質問がありましたが、コーチの木村さんからは「ルールはこれだけです」と繰り返し話をされているのが印象的でした。

また、スプリントで3M飛ばなければダメなのかという質問に対しては、

  • 「飛ばせてない のは 顧客に価値を届けられていない。」
  • 「しかし、リリースをしなければならない。」
  •  確実に3メートル飛ぶ紙ヒコーキリリースすることが重要ということです。
  • 「ルールはこれだけです」

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第1スプリントリリース計画

いくつ飛ばせるか予想し、どのようにやるのか計画を立てました。

各チームの予想発表は、

  • チーム1 4機
  • チーム2 13機
  • チーム3 3機

この時点で強気と弱気にわかれています。

第1スプリント(実施)

作業が始まり各チームでの作業の仕方が全く異なることが始まりました。ルールの解釈の仕方で進め方が違います。

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第1スプリントふりかえり(検査と適応)

チーム毎に検査と適応について話あった結果を発表する方法で行いました。

  • チーム1 予想4   実績4機
    • もっとうまくできるだろう。次なる実績を上げる短縮策を検討した。
    • 具体的には秘密です(笑)ライバルに負けるから企業秘密です。
  • チーム2 予想13機 実績5機
    • ボトルネックはどこか。改善策と意識合わせ折る手順とかどれくらい作ったら飛ばすのか。
  • チーム3 予想3  実績1機    
    • 何がダメだったのか。紙を切りすぎた。時間を測っていないのなどの問題点があり。

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第2スプリントリリース計画

2回目になり、各チームでの作業手順が明確に変わっていきました。 1枚の紙をまとめて切って流れ作業でヒコーキを量産するチーム。 量産に失敗して全く飛ばないヒコーキを作るチーム。

  • チーム1 6機
  • チーム2 12機
  • チーム3 7機

第2スプリント(実施)

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第2スプリントふりかえり(検査と適応)

  • チーム1 予想6 実績7
    • 効率化と品質向上。折り方とか秘密の工程の失敗した2機について折り方の確認を行った。
  • チーム2 予想12 実績2
    • 品質がまずかった。数は作れたが成功したのが2機だった。これは品質の問題で全員共通の認識。
  • チーム3 予想7 実績0
    • 品質は悪かった。折り方の確認と作業の流れを増やすなど対策が必要。

第3スプリントリリース計画

  • 1つだけ制約を外すことにします。コーチから制限緩和を伝えられました。
  • ルールのうち、どれか1つ外すことを検討して欲しい。外していいルールは○1つだけ。
  • 1分の間にどれを外すか決めて、計画を建て飛ばす数を予測する。
  • とにかく沢山飛ばして欲しい。と伝えられられました。
  • ここで各チームが外したルールと予測は下記になります。

  • チーム1 予想12 1つの紙を連続して折ることを外す。

  • チーム2 予想10 1つの紙を連続して折ることを外す。
  • チーム3 予想5  1機につき1回しか飛ばせないを外す。

第3スプリント(実施)

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第3スプリントふりかえり(検査と適応)

ここでコーチから確認がありました。制約外したことにより結果はどうなったのか? 品質には問題なかったのか?

  • チーム1 予想12 実績12
    • 連続して行うことで1人あたりの品質を向上することができた
  • チーム2 予想10 実績12
    • 作ったもの品質と制作スピードの両立させること
  • チーム3 予想5  実績7
    • 作ったものを確実に飛ばすことかできるようになった

第4スプリントリリース計画

最後は最初のルールに戻して4回目がスタート。

  • チーム1 予想8
  • チーム2 予想12
  • チーム3 予想6

第4スプリント(実施)

各チームごとに最適な手順を考えてスプリントを実施していますが、全く手順が異なります。 しかし、紙ヒコーキを飛ばす時点になるとチーム全員で行くチームも出始めました。 スプリントの目的は紙ヒコーキを飛ばすことに成功すること。目標を共有したチームは制作が終わり次第、飛ばす場所に出向いていました。

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第4スプリントふりかえり(検査と適応)

  • チーム1 予想8 実績8
  • チーム2 予想12 実績9
  • チーム3 予想6 実績7

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スプリント4回やった事に対するまとめ

  • 時間制限に慣れましたか?
    • タイムボックス
  • 飛ばす数は増えましたか?
    • ベロシティ
  • 4回繰り返しどうでしたか?
    • スプリント
    • プロセスの改善

チーム1
* 改善点投げ方について特定の人に任していた。

チーム2
* 時間制限で特に変わることはなかった。
* 飛ばす数は最初と変わらなかった。
* プロセスは毎回変えていた。

チーム3 
* 時間についてタイムキーピングで慣れてきた。
* 飛ばす数については1回目は仕掛中が多数あったが4回目は時間の管理も適切であった。
* 残留数がなく飛ばせていけた。4回繰り返したことで品質面が向上。
* 最初は回るが後半はバタバタして回らないのが改善点。

最後に気付きや改善点などの質問

ここで各チームで気になることをお互いに質問する時間が設けられました。

チーム1からチーム2への質問

「人数が少ないのに結果を出したこと」

・別に工夫していない。ボトルネックを2箇所を見つけて、ハサミで切れないので手で切ることで対応。
・折る速度が遅いので重ねて折ることで失敗したので、品質自由で丁寧に作ることで3回目で制作はずれたことで100%飛ばすことに成功した。
チーム1からチーム3への質問
「3回目の時に制約を外した理由」

・飛ばしたら終わりでなら、再挑戦することで届けることが可能。
・練度が上がれば届く数も上がるの判断で制約を外した。

チーム2からチーム1への質問
「 見積の数を確実に守るor上振れ。コツは?」

  ・3分の時間で4人で作業した場合4が現実的との判断で行った。
・各工程を経験則で判断して見積を行った。

チーム2からチーム3への質問
「 1回目の振り返りで話をした内容を教えて欲しい」
「 2回目の振り返りでの話の内容が知りたい」

・1が0の時は品質が落ちた。
・2回目はスピードを上げようとして0になった。反省を踏まえて確実に品質を上げていった。

コーチからのまとめ

ここで今回のコーチから面白い話がありました。
日本で最初に紙ヒコーキワークショップをしたチームはプロのコーチになっている人達。
参加した時は目標60に対して実績40だった。1位は50近く作っていた。人数は4人だった。

その差は何でしょうか?飛行機とみなされて3メートル飛ぶ品質を探し当てられたら40機飛ばせるのではないか?

ルールに定義されている事以外は何をやってもいい
勝手に思い込み勝手に制約を作っている
ルールに縛られることはない

例えば、「テストエリアでしか飛ばせない」
* テストエリアを近くに作ってもらってもいいですか?
* テストエリア近くに引っ越してもいいですか?

 これも改善策
 固定概念に囚われずに考える思考も重要です

  • 計画自体は当たらない。前回計画を基に計画を立てるものが今でも使えるもの
  • チーム2で計画していた沢山飛ばすは24機飛ばして15機というのは品質を落としている。
  • 無駄なことはしないのが大事。24機作って9機落とすのであれば確実に品質を上げるほうが無駄にならない。
  • Scrumで例えるなら、スプリント中にリリースできないものを作ることになる。

まとめ

紙ヒコーキを作り飛ばす。それだけの事に込められた意味は実際のScrum本質を体験することです。メンバーのScrum経験の差はありましたが、全体として最初はパフォーマンスが出ない。それでも4回スプリントを回せば、確実に品質もパフォーマンスもでることが実体験として経験できたことは、今後の開発に必ず役立つ経験ができる貴重な場でした。

そして、一緒にScrum組んでくれる仲間を絶賛大募集しています!
Android/iOSアプリ開発エンジニア AWS Webアプリケーションエンジニア

今後もプリサーではワークショップと実開発を通してクラスメソッドらしいScrumの形を作り、お客様と共に品質の高い開発を行い、ご提供できるように努力してまりいます。

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