Snyk Report機能について~Issues Detail report~

Snyk Report機能について~Issues Detail report~

Snykのエンタープライズプラン向けレポート機能「Issues Detail report」について、詳しく見ていきます。プロジェクト全体の脆弱性を包括的に可視化し、重要度やプロダクトタイプなど多角的な分析が可能な本機能は、効率的なセキュリティ管理を実現する強力なツールです。
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おはようございます( ◜◡◝ )
ゲームソリューション部/業務効率化ソリューション部のきだぱんです。

脆弱性管理ツールのSnykというSaas製品をご存知でしょうか。
セキュリティ対策が重要性を増す昨今、多くの開発チームが脆弱性管理に頭を悩ませています。
Snykのレポート機能は、この課題に対する効果的なソリューションを提供してくれます。
本記事では、Snykのエンタープライズプラン向けレポート機能のIssues Detail reportの詳細について解説します。

Snykとは

そもそもSnykとは、何なのか。 Snyk(スニーク)はデベロッパーファーストのセキュリティプラットフォームです。
Snykは、コードやオープンソースとその依存関係、コンテナやIaC(Infrastructure as a Code) における脆弱性を見つけるだけでなく、優先順位をつけて修正するためのツールです。 Gitや統合開発環境(IDE)、CI/CDパイプラインに直接組み込むことができるので、デベロッパーが簡単に使うことができます。
Snyk は、Java、.NET、JavaScript、Python、Golang、PHP、C/C++、Ruby、Scalaなど、多くの言語とツールをサポートしています。
また、Docker、Terraform、k8s、Infrastructure as Codeのファイルスキャンもサポートしています。

Snykの主要機能

機能名 概要 分類
Snyk Code 開発中のコードの脆弱性を指摘 SAST (Static Application Security Testing)
Snyk OSS オープンソースのコンポーネントのセキュリティ管理を自動化 SCA (Software Composition Analysis)
Snyk Container コンテナイメージの脆弱性管理 コンテナセキュリティ
Snyk IaC TerraformなどのInfrastructure as Codeの設定ファイルの問題点を指摘 インフラストラクチャセキュリティ

https://classmethod.jp/partner/snyk/

レポート機能について

前提として、Snykレポート機能は、エンタープライズプランのみの機能となります。
https://dev.classmethod.jp/articles/snyk-enterprise-kdpn-2407/
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Issues Detail reportについて

Snykが管理する自組織のアプリケーションで検出された脆弱性のサマリを表示することができます!
Issues Detail reportでは、Issueの詳細を確認でき、プロジェクト全体で発見されたIssueを包括的に可視化できます。

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検出された各Issueについて、その詳細な情報が一目で分かるように表示され、さらに具体的な修正方法へのリンクも提供されています。

またIssueの分析をより効率的に行えるよう、さまざまな集計機能が実装されています。
レポートでは問題の総数だけでなく、固有の脆弱性数も明確に示されます。
重要度、製品名、問題タイプなどの観点から問題を分類し、クイック集計による即座の状況把握が可能です。優先度の高い問題から順番に対処していくことができます。

大項目には3種類表示可能です
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Issueの重要度
Critical、High、Medium、Lowの個数を表示します
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Product
Snykには、Code、IaC、Container、OpenSouceの機能があるので、機能ごとの個数を表示できます
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Issue Type
VULNERABILITY(脆弱性)、CONFIGURATION(設定まわり)、LICENSE(ソフトウェアライセンス違反)で表示されます。
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表示形式についても、ユーザーのニーズに合わせて柔軟にカスタマイズすることができます。
カテゴリー別の表示切り替えや、テーブルの列の調整など、必要な情報を最適な形で確認できるよう工夫されています。
レポートへ、[modify Columns]]から以下の項目を表示、非表示が可能です。
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カテゴリ 項目
重要度・スコア SEVERITY (重要度)
SCORE (スコア)
SNYK CVSS SCORE (Snyk CVSSスコア)
NVD SCORE (NVDスコア)
NVD SEVERITY (NVD重要度)
EPSS SCORE (EPSSスコア)
EPSS PERCENTILE (EPSSパーセンタイル)
脆弱性識別情報 CVE (共通脆弱性識別子)
CWE (共通脆弱性タイプ)
PROBLEM ID (問題ID)
VULNERABILITY PUBLICATION DATE (脆弱性公開日)
EXPLOIT MATURITY (エクスプロイト成熟度)
ATTACK VECTOR (攻撃ベクトル)
REACHABILITY (到達可能性)
プロジェクト情報 PROJECT (プロジェクト)
PROJECT COLLECTION (プロジェクトコレクション)
PROJECT CRITICALITY (プロジェクト重要度)
PROJECT ENVIRONMENT (プロジェクト環境)
PROJECT LIFECYCLE (プロジェクトライフサイクル)
PROJECT ORIGIN (プロジェクト起源)
PROJECT OWNER (プロジェクト所有者)
PROJECT TAGS (プロジェクトタグ)
PROJECT TARGET (プロジェクトターゲット)
PROJECT TYPE (プロジェクトタイプ)
コード・パッケージ CODE REGION (コード領域)
COMMIT ID (コミットID)
FILE PATH (ファイルパス)
PACKAGE NAME AND VERSION (パッケージ名とバージョン)
SEMVER VULNERABLE RANGE (セマンティックバージョニング脆弱性範囲)
修正・状態管理 COMPUTED FIXABILITY (修正可能性の計算結果)
INTRODUCED (導入時期)
INTRODUCTION CATEGORY (導入カテゴリ)
ISSUE STATUS (問題状態)
FIXED IN AVAILABLE (利用可能な修正)
FIXED IN VERSION (修正バージョン)
LAST IGNORED (最終無視設定日時)
LAST INTRODUCED (最終導入日時)
LAST RESOLVED (最終解決日時)
Jira連携 HAS JIRA ISSUE(S) ASSIGNED (Jira課題割り当て有無)
LATEST JIRA ISSUE (最新Jira課題)
JIRA ISSUES LIST (Jira課題リスト)
アセット情報 ASSET NAME (アセット名)
ASSET ID (アセットID)
PARENT ASSET NAME (アセット名)
PARENT ASSET ID (アセットID)
ASSET CLASS (アセットクラス)
ASSET TYPE (アセットタイプ)
ASSET TAGS (アセットタグ)
ASSET APPLICATION (アセットアプリケーション)
ASSET OWNER (アセット所有者)
ASSET CATEGORY (アセットカテゴリ)
ASSET CATALOG NAME (アセットカタログ名)
ASSET FINDING ID (アセット発見ID)
ASSET LIFECYCLE (アセットライフサイクル)
REPOSITORY FRESHNESS (リポジトリ)

また、Issue Statusの状態(Open、Resolved、Ignored)やプロダクトごとの絞り込みも可能です。
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フィルター機能も充実しています。(以下は一部です)
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レポートをカスタマイズしたら、CSVファイルでのダウンロードも可能です。
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まとめ

今回ご紹介した内容は、あくまでも基本的な使い方の一例です。
実際の運用では、組織の規模やセキュリティ要件に応じて、さらに詳細なカスタマイズが必要になるかもしれません。
Snykのレポート機能を使いこなすことで、より効率的で効果的なセキュリティ管理を実現していきましょう。

Snykに関するブログも沢山展開されていますので、是非こちらもご覧ください。
https://dev.classmethod.jp/tags/snyk/

この記事がどなたかのお役に立てば幸いです。
以上、きだぱんでした。

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