[レポート] SPTL204 Google Cloud データベースのアップデートまとめ #GoogleCloudNext

[レポート] SPTL204 Google Cloud データベースのアップデートまとめ #GoogleCloudNext

Google Cloud Next でデータベースのアップデート満載なセッションに参加してきました
Clock Icon2023.08.30

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ウィスキー、シガー、パイプをこよなく愛する大栗です。

ただいまアメリカ サンフランシスコで開催されている Google Cloud Next '23 に現地で参加しています。Google Cloud のデータベースのアップデート全般のセッションがあったのでレポートします。本セッションは全体的に興味深い内容ですが、筆者が特に興味を引いた箇所を抜粋してお届けします。

What's next for Google Cloud databases

クラスメソッドでは9月4日月曜日にどこよりも(たぶん)早い Google Cloud Next '23 Recap の振り返りイベントを開催します。現地参加組3名を中心に発表された内容の振り返り勉強会を開催します。ビアバッシュ形式ということで、ビール片手にお気軽に聞いて頂ければと思います。申し込みの締切が9月1日金曜日までとなっているためお早めにお申し込みください。

What's next for Google Cloud databases

登壇者

  • Andi Gutmans
    • VP & GM, Databases
    • Google Cloud
  • Ritika Gunnar
    • Sr. Director, Product Management Databases
    • Google
  • Sundar Narasimhan
    • SVP President Sabre Labs and Product Strategy
    • Sabre

生成 AI とデータベース

Andi 氏は、LLM はポストトレーニングの時代に入っており、開発者にとって AI へのアクセスが民主化されていると考えており、開発者はディープラーニングを最大限活用する方法は知っている必要はあるが専門家ではある必要は無いと訴えていました。データサイエンティストより開発者は10倍多いので、アプリケーション開発社が生成AIを応用したイノベーションを推進すると考えているようです。

アプリケーションデータと LLM の力を活用することを GenEng と呼び、その GenEng を適切に持つ開発者が生成 AI と独自のデータを組み合わせることで本当の価値をもたらすと考えています。

そのために Google Cloud ではあらゆる規模のデータベースを提供しています。

Google Cloud は3個の分野に注力します

  • 生成 AI のサポートが組み込まれたデータベースを提供する
  • トランザクション・システムと分析システムの間の障壁を打ち破る
  • データベース資産の最新化を支援する

今日の生成 AI アプリケーションは様々な課題に直面しています。

  • 正確かつ最新の情報が必要
  • コンテキストに応じたユーザーエクスペリエンス
  • 構築と操作を簡易に

データベースのベクトルサポートは LLM と生成 AI アプリケーションの架け橋として見ています。

アップデート

AlloyDB AI

キーノートでも発表があった AlloyDB AI です。AlloyDB AI は標準的な PostgreSQL より10倍高速な後方互換性があるベクトル検索が可能です。また、データベース内のデータから直接エンベディングが行なえます。そして Vertex AI とオープンソースエコシステムが統合されます。ダウンロード可能な AlloyDB Omni で利用可能です。

Duet AI in Cloud Spanner

Cloud Spanner に対して自然言語を使用して SQL コードを自動生成する事が可能になります。

Spanner Studio 上で文章でコメントを記述すると SQL が生成されるデモも披露されました。

Duet AI in Database Migration Service

Duet AI により Oracle から PostgreSQL へ移行が簡単に行えるようになります。

デモでは実際にストアードプロシージャを Oracle から AlloyDB への移行を行っていました。

Cloud Spanner Data Boost

Data Boost は分析、レポート作成やその他のデータ移行をサポートするために分離されたオンデマンド処理を行う高性能なワークロードを提供します。分離されたコンピューティング リソースを提供して、分析クエリを直接実行します。ストレージ層は既存のトランザクション ワークロードに実質的に影響を与えません。

BigQuery から BigTable へのリバース ETL サポート

各種データソースからデータウェアハウスへデータを収集する処理を一般的に ETL と呼びますが、反対にデータウェアハウスから各種アプリケーションへデータを配布する処理をリバース ETL と呼びます。今回 BigQuery の分析データを BigTable で使用可能にするために、ETL ツールを必要とせずにデータ連携が可能になります。

AlloyDB Omni

ダウンロード可能な AlloyDB であり、Google Cloud だけでなく、AWS や Azure 等のマルチクラウド環境や Google Distributed Cloud 、オンプレミスや開発者のノートPC上でも動作します。AlloyDB Omni は AlloyDB AIを搭載し、PostgreSQL 15 互換で、簡単な管理が可能です。

Memorystore for Redis Cluster

Memorystore for Redis Cluster は Redis 7 上で実行され、予測可能なミリ秒未満のレイテンシを提供する、使いやすいオープンソース互換の Redis サービスです。

Google Cloud Ready for Cloud SQL

Google Cloud Ready for Cloud SQL は Cloud SQL との統合要件を組み込んだパートナーソリューションを認定するプログラムで、既存の Google Cloud Ready for AlloyDB に加わります。

さいごに

今回の Google Cloud Next でのアップデートは生成 AI をサポートしたり、生成 AI を利用したものが多数ありました。データベースは表に出てこずどちらかと言うと日陰の存在ですが、最近は生成 AI の台頭により表舞台に出てきたような気がしています。

今後も開発者がより簡単にデータベースを利用できるアップデートが出てくると思うので、各々のアップデートも実際に試していきたいと思います。

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