SQL Server Enterprise Edition on AWSでライセンスを含むオンデマンド利用の方法
こんにちは!最近、特集カテゴリーに「エンタープライズ」が追加されて嬉しい城内です。幅広く皆さんにお役に立てる情報を発信していきたいと思いますので、引き続きご愛読よろしくお願いいたします! 今回は、AWS上でSQL Serverをご利用したいとお考えの方々に向けたエントリーです。
SQL Server on AWS
AWS上でSQL Serverを利用する場合、まずベースとなるサービスはSQL Server on EC2(AMI)、または、RDS for SQL Serverのどちらかになります(独自にEC2上にSQL Serverを構築する場合を除く)。その上で、エディションやバージョンをマトリックスで表すと以下のような対応状況になります。
サービス | エディション | 2005 | 2008 | 2012 | 2014 |
---|---|---|---|---|---|
SQL Server on EC2(AMI) | Express | ○ | ○ | ○ | ○ |
Standard | ○ | ○ | ○ | ○ | |
Web | ○ | ||||
Enterprise | △ | △ | |||
RDS for SQL Server | Express | ○ | ○ | ||
Standard | ○ | ○ | |||
Web | ○ | ○ | |||
Enterprise | ○ | ○ |
※「△」は一部のリージョンにしか対応していないものになります。
ライセンスモデル
ライセンスモデルについては、ライセンス込みとBYOL(ライセンス持ち込み)の2種類になります。 SQL Server on EC2(AMI)については、すべてライセンス込みになっており、RDS for SQL Serverについては、エディションによってどちらか、または両方から選択することになります。
- SQL Server on EC2(AMI)
- ライセンス込み:すべてのエディション
- RDS for SQL Server
- ライセンス込み:Express、Standard、Web
- BYOL:Standard、Enterprise
SQL Server Enterprise Edition
ここまででAWSサービスでの対応状況とライセンスモデルを見てきましたが、バージョンの対応を除き、実はできない組み合わせがあります。それが、Enterpriseエディションのライセンス込みモデルです。 ただし、US East(北バージニア)、US West(オレゴン)、およびヨーロッパ(アイルランド)の3リージョンにおいては、つい先日SQL Server Enterprise Edition on EC2(AMI)の対応発表がありました。Tokyoリージョンにも来てくれればよかったのですが、残念なところです。
そのため、現時点(2015年6月26日現在)では、TokyoリージョンでのSQL Server Enterprise Editionの利用には、別途ライセンスの購入が必要になります。
SPLA
しかし、せっかくAWSを利用するのであれば、初期費用を抑えられるというメリットを享受したいと思うユーザーは多いのではないかと思います。そんなユーザーの要望を叶えるものが、SPLAライセンスになります。SPLAライセンスがどのようなものかについては、こちらのサイトをご覧頂くのが早いかと思います。
では、どのようにすればよいかというと、弊社のようなSPLAライセンスを保有するサービスプロバイダーを介せば、SQL Server Enterprise Editionでもライセンス料を従量課金にすることができ、ライセンス込みモデルのようなオンデマンド利用が可能になります。
まとめ
AWS上でSQL Server Enterprise Editionをライセンス込みのオンデマンド利用(ライセンス料も従量課金)したい場合、以下の2つが選択肢となります。
- US East(北バージニア)、US West(オレゴン)、およびヨーロッパ(アイルランド)リージョンで、SQL Server on EC2(AMI)を利用する
- SPLAライセンスを保有するサービスプロバイダーを介して、BYOLでRDS for SQL Serverを利用、または、EC2上にSQL Serverを構築する
※Microsoft、およびAWSのサービスがいつどのように変わるかは分からないため、あくまで執筆時(2015年6月26日現在)の状況であることにご注意ください。