Tableau 2019.1 新機能紹介:Google Driveに対応しました(Excelファイルを使う抽出が楽になりました) #tableau

Excelファイルを元としたデータ分析を行わないといけない場面がどうしてもあるんだ…
2019.03.19

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はじめに

どうも。DI部@大阪オフィスのtamaです。

Tableauバージョン2019.1で、個人的にどうしても紹介したい新機能があるので、今回はそれについて書きます。

概要

対応データソースが増えただけ…?

端的にいうと、Tableauが接続できるデータソースにGoogle Driveが追加された、という内容になります。

Connect to Google Drive Directly access flat files on your Google Drive using the Google Drive connector.

Tableau Desktop 2018.3

Tableau Desktop 2019.1

Tableau Server 2019.1

…え、それだけ??????

いえいえ、Google Driveに対応したことで、すごく便利になったことがあります。次項をどうぞ。

Excelファイルを元にした抽出の定期更新が容易に

これまでは面倒だったExcel抽出の更新

Tableauは各種データをTableau専用形式に「抽出」することで、データ操作を高速化することができるのはご存知だと思います。そして、Tableau Serverを導入することで、各種DBのデータから定期的に自動抽出することもできます。日々増えていくDBのデータを、定期的に抽出することで、データの鮮度を保ちつつ、抽出形式を使うことができます。

しかし、その抽出元ファイルがローカルPCやネットワークドライブに置いてある1ファイルの場合はどうなるでしょう。答えは「めんどくさい」です。

Excelファイルを対象として抽出スケジュール(定期的な抽出)を設定するためには、Tableau Serverの実行ユーザー(Run as user)がそのファイルにアクセスできるようにしてあげる必要があります(元データを見に行けないと、抽出ファイルの作りようがないため)。Tableau Serverに指定する実行ユーザーはどのアカウントにしようかとか、Tableau Desktopで最初にExcelファイルを指定する際に、「UNCパス」で指定する必要があるとか、設定とその検証が面倒です。下記のドキュメントも理解しておく必要があると思います。

だから、私はExcelファイルをそのまま運用に使用するのはオススメしてきませんでした(別途DB等にロードしたほうがよい)。

参考

Google Driveに対応したことで簡単にできるように

しかし、今回のバージョンからGoogle Driveに対応したことで、Google DriveにExcelファイルを配置すれば、Excelファイルを元にした抽出更新が可能となりました。クラウドサービスなので、実行ユーザーがどうとか、パスがどうとか、そういったことは意識しなくて済みます。

やってみた

環境

  • Tableau Desktop 2019.1
  • Tableau Server 2019.1

Google DriveにExcelファイルを配置する

今回はサンプルスーパーストアのExcel版を使用します。それをGoogle Driveにアップロードします。

そのExcelファイルを元にしたビューを作成してパブリッシュする

Tableau Desktopを起動し、データソースとしてGoogle Driveを指定します。最初にGoogleアカウントの認証を行う必要があります。

認証を終えると、上記画像のような表示になるので、指示通りブラウザを閉じます。すると、Tableau Desktop上にGoogle Driveのファイルを指定する画面が出てくるので、先程アップロードしたExcelファイルを指定します。

Google DriveのExcelファイルに接続されました。

このデータソースを抽出に変更し、Tableau Serverにパブリッシュします。

パブリッシュ完了。Google Driveのファイルであることがわかります。

ついでにこの抽出ファイルを使って、何レコードあるかわかるビューを作っておきます。

Tableau Server上で抽出を更新する

実際にTableau Server上で、Google Drive上のExcelファイルを元にした抽出が更新できるのか確認します。元のExcelファイルを10行のデータに削減します(ヘッダー除くと9行)。このExcelファイルを同名でGoogle Driveに上書きアップロードします。

そして、Tableau Server上で「抽出の更新」を実行。

結果

管理ビューで抽出が成功していることを確認。

先程作った、レコード数が分かるビューを見てみると、9行になっています。かくして抽出は成功したのじゃ…。

おわりに

一番ベストなのは、やはり何らかのDBにデータを集約し、そこから抽出ファイルを作成することですが、組織のルール等で如何ともし難い場合など、Google Driveを使用したExcelファイルの運用を検討してみてはどうでしょうか(Google Driveの使用が禁止されている場合は?というのはまた別の話…)。