Tableau 9.2 新機能紹介: Desktop – マップデータの『日本の郵便番号』対応
この度、Tableauの新しいバージョン『Tableau 9.2』が各種プロダクトでリリースされました。
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当エントリでは数あるTableau 9.2の新機能の中から『マップデータの"日本の郵便番号"対応』についてご紹介して行きたいと思います。
目次
待望の"日本の郵便番号"対応!
Tableauでは、以前からデータの『地理的役割』として『郵便番号』の属性があり、幾つかの国に関する情報についてはTableau組込みの情報で『データを自動的に郵便番号情報と紐付ける』ようになっていました。
米国、フランス、ドイツ、英国、カナダ、オーストラリア、およびニュージーランドの郵便番号。
そこに今回、Tableau9.2のタイミングで新たに日本の郵便番号も対応するようになった、という訳です。
...がしかし、現行では自動対応するのは『3桁郵便番号』まで
そうなんです。若干残念ではあるのですが、この見出しにあるように、現行対応しているのは『3桁郵便番号』までらしいのです。
日本に於いては御存知の様に、1998年2月の導入以降、『7桁郵便番号』が主流となっています
ですので、現状出回っている情報についてもほぼ7桁郵便番号のものとなっています。3桁郵便番号についてはこの辺りの情報が幾らか分かりやすい感じでしょうか。
データ準備&動作確認
では早速、今回の機能追加を確認してみましょう。上記情報によると001〜999辺りのデータ分布のようだったので、あまり深く考えずにデータを適当に作りました。郵便番号の値の部分は数値では無く、文字列としています。
読み込んだデータの型及び地理的役割は以下の内容である事を確認します。
郵便番号をダブルクリック。すると、日本全国を覆う形で点が現れました。
色塗りマップの『色』の基準となる数値情報を色に落とし込みます。すると、都道府県のものよりも細かい区分けでポリゴンデータが表示されました。
東京近郊にズームしてみます。3桁郵便番号だとこんな感じの粒度になるんですね。ただこの状態だと3桁郵便番号のみが判明している状態で、その地域が何県のどこを指すのか、という事は分かりません。この辺りについては、上記リンクの情報からマスタデータ的なものを作って活用する方向が良さそうですかね...。
また、現行日本国内で活用されている郵便番号は7桁となっています。今後のアップデートで『7桁郵便番号』にも是非とも対応して頂きたいと思います!
遭遇した不具合(?)ケース
ちなみに今回のこの機能を確認するにあたり、一つ問題と言うか壁に突き当たったので備忘録として書き記しておこうと思います。
それは『カスタムジオコーディングで郵便番号情報をインポートしていると自動認識されない』というものです。以前投稿した下記エントリの検証作業の過程で、独自に作成していたカスタムジオコーディング情報を取り込んでおり、そのまま継続して今回の機能確認を行おうとしたところ、3桁郵便番号にしても自動で認識してくれず、また場所の補完作業を行おうとしても上手く進めませんでした。インポートしていたカスタムジオコーディングを削除する事で、手元の環境でも無事に機能を活用する事が出来ました。今回のTableau9.2のこの機能を確認・利用する上で意図しない挙動を見せた場合、このケースを疑ってみる事をオススメします。
まとめ
以上、マップデータにおける『3桁郵便番号』の対応に関するご紹介でした。情報の準備、カスタマイズする事なしにこれらの機能が扱える事で、更に地図を踏まえた可視化ビューの作成が捗りそうですね!こちらからは以上です。