フィールドとチャートのタイプ〜Tableauでガントチャートを作成する

2018.01.25

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はじめに

こんにちは。DI部のtamaです。

本エントリは、Tableau Desktop Qualified Associateの試験ガイド「評価するスキル」に関連する内容となります。

本エントリの概要

今回はガントチャートの作成方法と、その使用場面について、見ていきたいと思います。

参考過去エントリ

ガントチャートとは

ITや製造業等でプロジェクト管理をされたことのある方にはお馴染みでしょうか。

ガントチャートは、作業の進捗状況や、ある期間を水平の棒グラフで時系列順に並べたグラフのことです。「何にどれだけ時間がかかっているか」といったことがすぐにわかるようになっているチャートです。上記でチラッと触れていますが、もっぱらプロジェクト管理に使用されます。

1910年にヘンリー・ガントというアメリカの機械工学者が考案したとのことです。第一次世界大戦の時、アメリカ政府から、武器や弾薬の発注を管理できるチャートを作るよう依頼されたのが考案のきっかけだそうで。こわ!

ガントチャートを作成する際のポイント

可視化したい「ある時間とある時間の差(期間)」を作成しておく

ガントチャートは、ある事柄(タスクなど)に対してかかった時間を可視化するものです。元データに時間が無い場合は、計算フィールドで日付の減算を作成する必要があります。

例えば、プロジェクト管理のガントチャートを作成する場合は、タスクの開始時間と終了時間があれば、その2つからタスクの所要時間を計算することができます。

ガントチャートを作成してみる

作業環境

  • MacOS High Sierra 10.13.2
  • Tableau 10.5

使用データ

  • Tableau付属のサンプルスーパーストア

作成

プロジェクト管理で使われることが多いガントチャートですが、今回はサンプルスーパーストアデータを使用して、「受注してから出荷するまでの日数をメーカー毎に異なるかを確認する」という目的で、ガントチャートを作成してみたいと思います。

まず、受注してから出荷するまでの日数」を計算しておく必要があります。
下記の通り、計算フィールドを作成しておきます。

次はVizの構築です。メーカー別に見たいので「メーカー」を行シェルフに配置します。
さらに「オーダー日」を列シェルフに配置します。(ガントチャートを作成する場合、期間の起点となる時間データを列シェルフに配置します)

この「オーダー日」ですが、右クリックメニューから「正確な日付」を選択しておきます。

オーダー日がメーカー毎にプロットされると思います。

ここで、先ほど作成した計算フィールド(「オーダー日〜出荷日」)という名称にしています)を、マークシェルフの「サイズ」に配置し、右クリックメニューで「平均」を出すようにします。
こうすることで、プロットされたオーダー日のサイズが、出荷日までの日数に応じて変わるようになりました。

プロジェクト管理のガントチャートでは、タスクの種類によって色を分けることがあります。今回のガントチャートも、何らかのセグメントで色分けしてみましょう。
「地域」を、マークシェルフの「色」にドラッグします。

色分けはされましたが、大量の情報が一気に表示されて、何がなんだかわからなくなりましたので、オーダー日やメーカーをフィルタである程度絞った結果が以下の画像となります。

少しは見やすくなったのではないでしょうか。(データの情報量と見やすさは反比例するので、バランスを見て、適宜調整しましょう)
ノキアは関東地方への出荷に時間がかかってる、九州地方への出荷は少ないが日にちはあまりかかっていない…といったことがわかります。

ガントチャートの使用場面

繰り返しになりますが、「ある時間とある時間の差(期間)」を可視化したい時はガントチャートを使用すると良いと思います。 プロジェクト管理に限らず、何らかにかかった時間を表現したい場合は、ガントチャートを試してみると良いでしょう。

※個人的な意見ですが、プロジェクト管理に使用するガントチャートは、プロジェクト管理専用のツールが結構ありますので、そちらを使用することをオススメします。(プロジェクト管理特有の機能がついていますが、Tableauはプロジェクト管理のために開発されたツールではないので。)

おわりに

今回はガントチャートについて見てきました。若干、他のチャートより特殊な感じはありますが、作り方と使用場面についておさえておきましょう。

参考