[参加レポート]Tech Play Conference 2017 – 日常化されていくIoT #techplayconf2017
TECH PLAY Conference 2017というイベントの、IoT回に参加してきました。 Techから紐解く、IoTのシカケ についてレポートします!
セッション: IoTスタートアップが活用するテクノロジー
株式会社スカイディスク 大谷 祐司 氏
スカイディスク社の特徴
- ミッション「IoTが生まれやすい環境を作り生活を豊かにする」
- IoTセンサ類、ダッシュボード機能をパッケージ化して提供
- 業種別(物流・農業・環境・装置保全)にIoTサービスを提供
- 付け替え可能なデバイスを提供しているのが特徴
新しい技術の検証
- 新しい通信規格LoRa、Wisunなども行なっている
- エッジヘビーのAIサービス
こんなこともしている
- 工場で作業したり
- 実験レポート作成など
IoTサービスのプラットフォーム
- メイン: AWS
- データ分析: さくら
開発言語/DB
- センサデータ: MongoDB
- 分析・機械学習: Python
- バッチ・API: Go
- メイン言語: Hack/HHVM
- メインストレージ: MariaDB
なぜ自分たちでプラットフォームを持つか
- 複数顧客を一元管理できる
- ベンダ個別対応が必要なケースもある
- 個別対応が割と多い
- 様々な通信方式やデータ方式に対応したい
なぜハードウェアを作っているか
- センサー通信のノウハウを蓄積したい
- PDCAを早く回したい
- IoTサービスをワンストップで提供したい
ハード開発時にOEMを利用する時の注意点
- パートナー選定は超重要
- 競合に同質化されるリスク
- 必要台数を確保すうる
- 昨日追加要望に時間がかかる
ハードをつくるのは大変
- 農業: CO2発生器などの近くでも動くように
- 設備保全: 工場での激しい振動や高温
通信方針の選び方
- ネットワークはIoTの超重要ポイント
- 特徴を把握することが重要
スカイディスク社と通信方式LoRa
- 幅広く利用しているが、特にLoRaに注力している
- 実案件も豊富
- 通信の暗号化できることが特徴
- プライベートネットワークサーバを構築可能
- オープンソースを活用
- 認証・複合・転送など
通信方式LoRaの弱点
- Maximum payload 255bytes, 数10bps
- 一秒間に数字を数十個転送するなどの感覚
- ゲートウェイが現状高い(10万円以上)
- 国によって周波数が異なる。海外機器を容易に導入できない
IoTデータ分析で用いている技術
- CUDA
- GPUを活用した並列コンピューティング、機械学習の処理高速化
- CPUのよりもかなりの高速化を実現できる
- TensorFlow
- H2O.ai
- ノンプラグラミングのGUIで実行できるAIライブラリ
セッション: IoTにおける通信のこれから
さくらインターネット株式会社 江草 陽太 氏
sakura.io紹介
- IoTデバイスとプラットフォームを提供している
- https://sakura.io/
1.IoTで用いる通信
- 今後の採用の流れ
- 固定のインフラ設備が維持できる場合
- 無線 + インターネット
- 不特定多数の場所に設置される場合
- LPWA or LTE
- 固定のインフラ設備が維持できる場合
2.LTEの今後
- カテゴリ MIMOやCA等高速化が進む
- 省電力向けLTE 低速度消費電力化が進む
3.LPWAのしくみ
- 電波は空間と時間を占有する
- LPWAは空間も時間も広く占有する
- 超少量
- 超長周期(数秒感覚〜数日間隔)
4.920MHz帯(サブギガ)と電波法
- 使い方に注意
- 簡易無線局 ただし自営に限る なので 広くサービスには今は使えない
- 今後、移動無線局として、登録・免許が必要であるが、サービスに使えるようになりそう
- 電気通信事業法が関係している
- サービスを展開する場合は総合通信局に問い合わせを
セッション: 言葉だけの“IoT”にダマされない審美眼の磨き方〜実践的なハードウェアとバックエンドの選び方とその実装例〜
株式会社レキサス 常盤木 龍治 氏
レキサス社の特徴
- エコー画像診断機を途上国に販売、AIでの病名判断を研究
- ディープラーンニングで自動診断を行なっている
- より良いユーザ体験向上にテクノロジーを活用
Cloud Mobile IoTの本質はITの大衆化
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敗北した苦い味を別のコトバでリブランディング
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ユビキタスはIoTよりも上位概念
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ただし、失敗体験は次の成功を生む
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実運用できる実力xイノベーション
- これが出来ない企業は衰退
- これが資本主義の現実
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業務委託では審美眼は養えない
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IoTではより、納品なきシステム開発で価値を創造していく時代になる
IoTのビジネスで大事だと考えていること
- 原価を抑えたい
- 購入しやすくしたい
- メンテナンス容易にしたい
IoTデバイスを活用した店舗マーケティングソリューションの例
- アロバビューコーロ
- https://www.arobaview.com/service/koro/
- 常盤木氏は株式会社アロバのエバンジェリスト/プロダクトアドバイザーも兼任
- 価格を抑えて導入しやすくしている
- システム構成図
- 解析をMicrosoft Cognitive Serviceに送信
- 解析結果はPower BIへ送信
プロダクトマネジメントで重要なこと
- 仕様は引き算にすべき
- エンジニアリングは足し算をしがち
- アロバビューコーロも管理画面でできることが限っている
- 何でも標準機能にするのではなく、何かあれば個別対応すべき
- 早くローンチすることが重要
- 顧客の期待値が40なら45点でもいい
IoTで特に重要なビジネスマインド
- 可用性はどう担保する?
- 捨てる機能は?
- その仕様必要いる?
- 自社そこまでやる?
IoTに最適な無線技術とオープンソースのリファレンスデザイン Lazuriteのご紹介
ラピスセミコンダクタ株式会社 斎藤 直孝 氏
会社概要
- LSI商品が多い
- スピード感ある新規事業開拓室で行なっている
IoTデバイスLazuriteの概要
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- 低消費電力マイコン
- Arduinoから大幅に消費電力を削減
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- IoTに向いた920mHz無線対応
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- ゲートウェイもラインナップ
- マイコンボードだけでなくRaspberry piに組み合わせて使うゲートウェイ
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- Lazulite専用サイトを開始
- 10月からアプリケーション、ソースコードを公開予定
導入事例
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工場での稼働状態モニタリングシステム
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ウィンドサーフィンをIoT化した事例
無線の概要ついて
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無線方式と特徴
この連載を見ると、無線の概要についてやさしい解説情報が得られます
まとめ
IoTについては、出始めではなく、既に社会に認知されている段階まできました。この現状において一体どのようなアプローチでIoTをビジネスに結びつけていくか、その背景にある無線技術など幅広い理解を深めることができました!
個人的には常盤木氏のまるでプロレスの試合を観ているかのような、熱量のあるプレゼンに圧倒されました!様々な角度から学ぶことができる本イベントは、テーマを変えて金曜日まで開催されています。まだ空きがあるため、ぜひ足を運んでみてください!