オブジェクトロックが設定されているオブジェクトをライフサイクルルールを用いてストレージクラス移行することは可能でしょうか？

困っていた内容

S3の設定にて「オブジェクトロック」と「ライフサイクルルール」を利用した運用を考えています。
オブジェクトロックを行っている S3 バケット内のオブジェクトをライフサイクルルールを用いて Glacier へ移行する場合、特に制約なく移行できるのでしょうか

具体的な回答

S3オブジェクトロックが有効であっても、ライフサイクルルールによる Glacier や Glacier Deep Archive への移行は可能です。

ただし、移行ではなくライフサイクルルールによる削除の場合、以下の点に注意が必要です。

• ストレージクラスの変更（移行）には制限なし
  → WORM（Write Once Read Many）保護の対象外であるため、Retention（保持）期間中でも Glacier への移行は行えます。

• オブジェクトの削除には制限あり
  → Retention期間中のオブジェクトは、ライフサイクルルールで削除日が来ていても削除はされません。Retentionの有効期間が終了した後に削除可能です。

このように、オブジェクトの削除とストレージクラスの移行では挙動が異なるため、Retention設定との兼ね合いを考慮して設計する必要があります。

参考資料

• オブジェクトロックを有効にしたバケットのライフサイクル設定 – Amazon S3
• ストレージクラスへの移行の一般的な考慮事項 – Amazon S3 ライフサイクル