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[AWS] re:Invent 前に理解しておくべきベータ/プレビューサービスの扱いについて #reinvent

2019.11.28

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こんにちは、菊池です。

re:Invent 2019を来週に控え、すでに数多くの新サービス/新機能が発表されています。発表されるサービスの中には、現時点ではまだ正式リリースではなく BetaPreview という表記がなされているものも少なくありません。

本記事では、ベータやプレビュー扱いのサービスを利用する上で、注意すべき点をご紹介致します。

AWSサービス条件

ベータ/プレビューの機能/サービスを利用する上での条件は、AWSサービス条件にて詳細が規定されています。日本語含む各言語に翻訳されていますが、翻訳版に矛盾や改版遅れがある場合は英語版が優先されます。

ベータ/プレビューについては、1.10 Beta Service Participation にて詳細に記載されています。その中から、特に考慮すべき箇所をご紹介していきます。

対象

1.10.1 本項は、AWS がサービス利用者に提供する、一般にはまだ提供されていない一定の機能、技術およびサービス(「ベータ」、「プレビュー」、「プレリリース」または「試験的」と表示されるあらゆる製品、サービス、または機能を含むがこれらに限定されない)(それぞれ「Beta サービス」という。)にサービス利用者がアクセスし利用する、または、一般にはまだ提供されていない AWS 地域において利用できる本サービス内容(「ベータ」、「プレビュー」、「プレリリース」または「試験的」として AWS が特定するあらゆるAWS 地域を含むがこれらに限定されない)(それぞれ「Beta 地域」という。)にサービス利用者がアクセスし利用する際の追加条件を定めている。

「ベータ」「プレビュー」「プレリリース」など、表現がいくつかありますが、その全てが対象となります。

提供の停止/終了

1.10.5 AWS は、いつでも理由を問わずサービス利用者による Beta サービスまたは Beta 地域において提供される本サービス内容へのアクセスまたはその利用を停止または終了させることができる。AWS は、いつでも、自己の単独裁量において、また何ら通知することなく、Beta サービスまたは Beta 地域において提供される本サービス内容の一部または全部の提供を中止する場合がある。

AWSによって予告なくいつでも提供の停止・終了される場合があります。あくまで評価・検証目的とし、停止されることで困るようなプロダクション環境での利用は控えましょう。

テスト/評価に関する結果の提供

1.10.6 Beta サービスまたは Beta 地域において提供される本サービス内容へのアクセスおよびその利用が許可されることの対価として、サービス利用者は、AWS の合理的な依頼に応じて当該依頼された形態で Beta サービス、または Beta 地域において提供される本サービス内容または関連する Beta マテリアルへのサービス利用者によるアクセス、その利用、テストまたは評価に関する情報(Beta サービスまたは関連する Beta マテリアル(適宜)の性能、特徴および機能性に関する観察結果または情報(適宜)を含む)(「テスト観察結果」)を AWS に提供することに同意する。

ベータサービスを利用したことで得られる情報をAWSに提供することに同意しなければなりません。

情報開示の制限

1.10.8 Beta マテリアル、テスト観察結果、Beta サービスに関する提案または Beta サービスもしくは Beta地域についてのもしくは Beta サービスもしくは Beta 地域に関わる(その存在を含む)その他の情報の一切は、AWS 秘密情報とみなされる。サービス利用者は、AWS が書面により同意する場合を除き、Beta マテリアル、テスト観察結果、Beta サービスに関する提案または Beta サービスについてのもしくは Beta サービスが関与する(その存在を含む)その他の情報の一切を開示しない(プレスリリースまたは声明における開示を含むがこれに限られない)。

ここ、非常に重要です!ベータサービスを利用して得られた評価結果などは秘密情報に該当します。書面によりAWSからの許可が得られた場合を除き開示してはいけません。つまり、ベータサービスを使って得られた情報をブログやSNSへの投稿するのはNGです。

追加保証の否認

1.10.9 本契約または本サービス条件における全ての責任の排除を制限することなく、Beta サービス、Beta 地域において提供される本サービス内容、Beta 地域および Beta マテリアルは、一般への商業的リリースの準備ができておらず、バグ、エラー、瑕疵または有害なコンポーネントが含まれる可能性がある。従って、また、本契約または本サービス条件における反対の規定にかかわらず、AWS は、サービス利用者に対し Beta サービス、Beta 地域において提供される本サービス内容および Beta マテリアルを「現状有姿」にて提供する。

当然、ベータなのでバグなどを含む場合があります。前項にも記載の通り、発見した不具合などはブログ/SNSへの投稿はせず、AWSに適切なルートでフィードバックしましょう。

まとめ

以上、ベータ/プレビューサービスを利用する上で注意すべき点をまとめました。詳細が気になる場合はサービス条件をご確認ください。

re:Inventではたくさんの新サービスが発表され、多くのプレビュー機能も公開されることが予想されます。上記の通り、利用や本ブログでの紹介も記載できることに制限があります。とはいえ、新機能をいち早く試してフィードバックすることは、より良いサービスへの発展に繋がりますので、ガンガン試していきたいと思います。