[アップデート] AWS Backupで論理的にエアギャップのあるボールトに直接バックアップできるようになりました!
こんにちは、まるとです。
現地時間の2025/11/17に記事のタイトルにあるよう、AWS Backupで論理的エアギャップのあるボールトに直接バックアップできるようになったアップデートが発表されました。
従来は通常のバックアップボールトから論理的エアギャップのあるボールトにコピーを行う必要がありましたが、今回のアップデートで間を挟むことなく、直接バックアップができるようになり、より利便性が向上しました。
論理的エアギャップのあるボールトについては、いわささんが詳しく説明しているので、そちらをご覧ください。
直接バックアップできるリソースについて
ドキュメントにも記載がありますが、すべてのリソースが直接論理的エアギャップのあるボールトにバックアップできるわけではないので注意してください。
対応リソースとしては、以下の「Full management」列と「Logically air-gapped vault」列両方にチェックがついているリソースが対象となります。
本ブログ執筆時点では以下のリソースが対象となっていました。
- Amazon S3
- Amazon Aurora DSQL
- Amazon EFS
- Amazon Timestream
- Virtual machines
- CloudFormation templates
- DynamoDB with AWS Backup advanced features
なお、直接論理的エアギャップのあるボールトにバックアップできないリソースについては、従来通り通常のバックアップボールトからコピーする必要があります。
やってみた
実際に論理的エアギャップのあるボールトに、直接バックアップしてみます。
今回はAmazon S3バケットを対象に実行してみました。
1. ボールトを作成
まず、バックアップ先となるボールトを作成します。
後続のバックアッププランの作成にあたり、通常のバックアップボールトも必要となるため、「バックアップボールト」と「論理的にエアギャップのあるボールト」をそれぞれ作成します。
論理的にエアギャップのあるボールトの作成自体は簡単で、ボールト作成時にボールトタイプを指定して最小保持期間、最大保持期間を入力します。
なお、最小保持期間、最大保持期間は後から変更できないので注意してください。

作成するとボールト一覧に指定したボールトタイプで作成されていることが確認できます。

あとは通常のボールトと同じ手順でボールトにバックアップを保存します。
2. バックアップの作成
続いてバックアップを実施します。
今回はすぐにバックアップを取得できるよう、オンデマンドバックアップを実施します。
(スケジュールに沿ってバックアップしたい場合はバックアッププランの作成をご検討ください。)
オンデマンドバックアップを実施するには、サイドバーの「保護されたリソース」からできます。

設定で「論理エアギャップボールト (オプション)」が指定できるようになっているため、ここで1.で作成した論理的エアギャップのあるボールトを指定します。

バックアップ後に復元ポイントを見てみる
バックアップ実行後、論理的にエアギャップのあるボールトにバックアップが行われているか確認してみます。
サイドバーの「ジョブ」を選択し、バックアップが完了していることを確認します。

ステータスが「成功」になっている状態で、作成した論理的にエアギャップのあるボールトを確認すると、復元ポイントが増えていることが確認できます。

終わりに
従来のコピーが不要になったため、かなりシンプルになったのではないかと思います。
一方で対応リソースはまだ限られているため、将来的に直接論理的にエアギャップのあるボールトにバックアップできるリソースが増えれば、もっと嬉しいな、という感想を抱きました。
ぜひ、対応リソースをバックアップされている且つ、論理的にエアギャップのあるボールトを利用されている方は、本機能をご検討ください。







