UTMでAppleシリコンのMacに仮想マシンを立ててみた
はじめに
今回はUTMというmacOS用のハイパーバイザーを使用して仮想マシンを立ち上げたいと思います。
仮想マシンを立ち上げるために普段使用しているMac(M1)でVirtualBoxをインストールしようとしたところ、Appleシリコンのmacには対応していませんでした。(2024/01/20現在) 公式ページのプラットフォームパッケージ一覧を確認すると、確かしかにmacOSはintel hostのみ対応となっています。
そこで、今回はarmアーキテクチャに対応したUTMというハイパーバイザーを使用してみました。
UTMとは
UTMはQEMUというオープンソースのマシンエミュレーターをベースとした仮想化ソフトウェアです。 簡単にいうと、macOS上でx86/x64用のアプリケーションを実行することができます。 こちらからダウンロードできます。
UTMはLinuxだけではなく、WindowsやmacOSも仮想化することができるようです。
OSイメージのダウンロード
仮想マシンを作成するにあたり、まずはUbuntuのイメージをダウンロードします。
今回はarmに対応した「Ubuntu 22.04.3 LTS」をダウンロードしました。 armに対応したイメージはUbuntu Serverしかないようなので、Desktop版を使用したい方はゲストOS上でDesktop版をダウンロードしてください。
仮想マシンの作成
UTMを起動します。 起動時の画面で「新規仮想マシンを作成」を選択します。
「仮想化」を選択します。
今回はubuntuを起動するので「Linux」を選択します。
先ほどダウロードしたUbuntuのイメージを選択します。
仮想マシンに割り当てるメモリとCPUコア数を指定します。 今回はメモリ4096, CPUコア数4としています。
仮想マシンに割り当てるストレージを指定します。 今回は後ほどDesktop版をインストールする予定なので32GBを割り当てています。
仮想マシンの名前を付けて保存します。
保存が完了すると作成した仮想マシンが一覧に表示されます。 起動ボタンを押します。
Ubuntuのインストール
Ubuntuのインストールは通常のインストールと同じ手順で実施します。
OSの設定後Rebootを行います。 この際、UTMのランチャー画面でCD/DVDのプルダウンから削除を選択します。 その後、再度ubuntuを起動します。
今回はUbuntu Desktop版が必要だったので以下のコマンドでインストールを行いました。
$ sudo apt install ubuntu-desktop
無事にインストールすることができました。
まとめ
UTMを使えば簡単に仮想マシンを起動することができました。 最近はAWSなどのクラウドサービスを使えばすぐに仮想マシンを立ち上げることができますが、IoTデバイスなどを触っているとどうしても物理マシンが必要なことがあります。 そんな時、ささっと手元のmacで仮想サーバーが立ち上げられるUTMが便利だったので紹介させて頂きました。