Xcode Cloud で Xcode 26.1.1 が予告なく使えなくなった

Xcode Cloud で Xcode 26.1.1 が予告なく使えなくなった

2026.04.18

2026/04/16 10:00 ごろ、Xcode Cloud のワークフローを確認したところ、それまで使っていた Xcode 26.1.1 が選択できなくなっていた。 事前のアナウンスはなく、Xcode Cloud のリリースノートも 2026/02/10 以降更新が止まったままで、公式な説明は何もない状態だった。

本記事では、Xcode 26.1.1 が予告なく Xcode Cloud から利用不可になった経緯を記録しておく。

設定済みのワークフローで、Xcode 26.1.1(17B100)が利用不可を示すエラーが表示されていた。

ワークフローの Environment 設定で Xcode 26.1.1 が no longer available と表示されているスクリーンショット

Xcode Version の選択肢を確認すると、Xcode 26.1.1 がリストから消えていた。

Xcode Version の選択肢に Xcode 26.1.1 が存在しないことを示すスクリーンショット

翌日の 2026/04/17 9:00 ごろには、Xcode 26.4.1 が Xcode Cloud に追加されていることに気づいた。こちらもリリースノートには記載がなかった。

Xcode Version の選択肢に Xcode 26.4.1 が追加されていることを示すスクリーンショット

過去のリリースノートから見る廃止のパターン

Xcode Cloud のリリースノートには、過去の廃止履歴がいくつか記録されている。

日付 内容
2025/09/15 Xcode 26.0(17A324)リリース
2025/09/30 Xcode 26.0(17A324)、beta 6、RC、Xcode 15.x / 16.x をすべて一括削除
2025/11/11 Xcode 26.1.1 リリース、Xcode Cloud に追加
2025/12/19 Xcode 26.2(17C52)Xcode Cloud に追加
2026/02/10 IP エグレス範囲の更新(以降、リリースノートの更新なし)
2026/04/16 Xcode 26.1.1 が利用不可に(公式告知なし)
2026/04/17 Xcode 26.4.1 が Xcode Cloud に追加されていることを確認

Xcode 26.0(17A324)は GA リリースからわずか 2 週間で Xcode Cloud から削除されており、過去には極めて短命だったケースもある。今回の Xcode 26.1.1 は約 5 ヶ月間利用できたが、どのバージョンがいつまで使えるかは Apple 次第で、一定の猶予が保証されているわけではない。

また、今回の削除も含め、Xcode Cloud のリリースノートに記載されないまま廃止が行われることがある。 気づくのがビルド失敗や選択肢の消滅といった実害が出てからになりがちで、利用する側としてはその時々で都度対応していかざるを得ないのが現状だ。

Xcode 26.4.1 の修正内容

Xcode 26.4 自体にもバグがあったため、移行先は Xcode 26.4.1 を推奨する。

MetricKit のクラッシュ(FB22384135)

Xcode 26.4 でビルドしたアプリを iOS/macOS/visionOS 26.4 未満の環境で実行すると、シンボル欠落によりクラッシュする問題が修正された。iOS 26.4 は現時点で普及率が低く、大多数のユーザーが影響を受けていた。

Xcode 26.4 でビルド済みのアプリは、Xcode 26.4.1 で再ビルドして再配布が必要だ。

Swift コンパイラの async 関数クラッシュ

swift_asyncLet_finish 周辺で「freed pointer was not the last allocation」クラッシュが起きるバグが修正された。Swift 6.2・6.3 のオプティマイザ改善によって逆に頻発するようになっていたもので、async/await を多用するアプリで原因不明のクラッシュが出ていた場合、このバグが原因だった可能性がある。

その他、細かい不具合の修正

iOSシミュレータには開発マシンと Pasteboard(クリップボード)を同期する機能があり、開発マシンでコピーしたテキストをシミュレータ上のアプリにそのままペーストできる。Xcode 26.4 ではこの同期が機能せず、シミュレータでペーストができない不具合があった。リリースノートには記載されていないが、Xcode 26.4.1 でも修正されている。先にリリースされていた Xcode 26.5 Beta 2 では修正されていたため、並行修正をしたのだろう。

まとめ

Xcode 26.1.1 を使っていた我々としては、以下の判断により Xcode 26.4.1 に切り替えることにした。

状況 対応
Xcode Cloud で旧バージョンが使えなくなった Xcode 26.4.1 に切り替える
Xcode 26.4 でビルド済みアプリを配布中 Xcode 26.4.1 で再ビルド・再配布

Xcode 26.2 という選択肢がなかったわけではないが、今後 Xcode Cloud では 3 バージョン程度しか維持されなくなる可能性がある。Xcode 26.5 Beta 2 がリリースされている状態では、Xcode 26.2 に上げたところですぐに押し出されてサポート対象外になってしまうかもしれない。よって、現在の安定版かつ最新版である Xcode 26.4.1 に移行するのが安全だろう。

新バージョンが追加されるタイミングで、旧バージョンが予告なく Xcode Cloud から消えることがある。理由は公式に告知されておらず不明だが、同様の状況に遭遇した方の参考になれば幸いだ。

参考資料

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