XP祭り2022で「週刊スクラム御意見番:クラスメソッド版 XP祭りスペシャル」という発表してきた

2022.10.01

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はじめに

こんにちは、CX事業本部の藤村です。2022年10月1日に開催されたXP祭り2022で、「週刊スクラム御意見番:クラスメソッド版 XP祭りスペシャル」という発表をクラスメソッド社内の『スクラムマスター向上委員会』の皆さんと一緒にしてきました。当日の発表内容をブログ上で再現したいと思います。

プロポーザルの内容

クラスメソッドのCX事業本部には、スクラムマスターが組織横断で緩くつながる目的で結成した、『スクラムマスター向上委員会』という非公式グループがあります。

今回スクラムマスター向上委員会のメンバーが、CX事業本部内の各スクラムチームのスクラムイベントを順に見学し、われらが御意見番が、厳しくも愛のある、ご存じ『喝!』に加え、吟味に吟味を重ねたスーパープレーに与えられる『あっぱれ!』ってことをやりたいと思います。

登壇内容再現

以下に、コンテキストを理解するための動画と、それぞれのペルソナのスクリプトを記載します。それぞれ見てもらった上で、「自分は"あっぱれ!"かな」とか、「私は"喝"よ」とか、または「俺だったらこうする!」などチームメンバーと話し合うことで、アジャイル、スクラムの理解を深めたり、チームメンバーの価値観、考え方の相互理解を深めてもらえると幸いです。それでは当日の登壇内容の再現を御覧ください。

オープニング

  • ナレーション(ガオリュウ)
    • このセッションはクラスメソッドの提供でお送りいたします
  • ガオリュウ
    • はい、では週間ご意見番の時間です
    • 藤村さん、お願いします
  • 藤村
    • 宜しくお願いします!
    • いやー、XPまつり、めっちゃ盛り上がってますね!なんと同時並行13セッション!
    • 誰もいない!かと思ったら、結構聞きに来てくれて嬉しいです。
  • ガオリュウ
    • 良かったですね。
    • 今週のゲストは、クラスメソッドでスクラムマスターやってる上戸鎖さん
    • 宜しくお願いします
  • 上戸鎖
    • 宜しくお願いします!
    • おまつり大好きなんで、張り切って参りたいと思います!!
    • これだけトラックがあるとお祭りの屋台みたいで、テンション上がっちゃいますね!
    • ちなみに私が好きな屋台は肉巻きおにぎりで、いつもこれを貪りながら家族に引いた目で見られております!よろしくお願いします!
  • ガオリュウ
    • クラスメソッドで実際にあったかもしれない、スクラムのあんなことこんなこと
    • では早速見てみましょうか

誰も返事をしてくれないオンラインミーティング

  • ガオリュウ
    • さて、一つ目は誰も返事をしてくれないオンラインミーティング…これ、ミーティングなの?

  • ガオリュウ
    • 3行でまとめると、
      • プロダクトオーナーとスクラムマスター以外全員カメラオフでスタートする会議
      • スクラムマスターの問いかけもスルーで気まずい雰囲気にみえる
      • しかし、指名するとやる気満々で話し出す
  • 藤村
    • 喝だっ!
    • カメラオンしろよ!コミュニケーションで重要なノンバーバルな部分が全部抜け落ちちゃってるじゃん
    • スクラムマスターがいろいろ話振ってるのになんで誰も何も言わないの?あ、もしかして嫌われてる?
    • 最後に話した開発者の人も、よしって言ったよね?話したいならなんで自分から言わないの?
    • なんなんだよこのチーム、よくわかんないよ
  • 上戸鎖
    • あっぱれですね
    • カメラオンを強要するのはどうかと思いますよ、それハラスメントですから
    • チームの表情が読めない中でたぶんスクラムマスターはそれでもこのチームなら大丈夫と判断したんでしょう。いろんなチームの形がありますから。
    • 荒ぶる発表したい欲を抑えながら参加するくらいがこのチームではバランスとれてるってことじゃないですかね
  • 藤村
    • 荒ぶる気持ちを抑えるってなんだよ。納得いかないなー
  • ガオリュウ
    • まぁ、あるんじゃないのー。はい、じゃ、次行きましょう。

直接喋らないチーム

  • ガオリュウ
    • 直接喋らないチーム?間接的に話すの?意味わからないけど、見てみますか。

  • ガオリュウ
    • 3行でまとめると、、、
      • 会議で開発者から改善点について、課題当事者のプロダクトマネージャーからDMでスクラムマスターに連絡が入る
      • スクラムマスターから開発者に確認がDMで行われ、プロダクトオーナーにDMで改善要望が伝えられる。
      • DMは見えないので開発者から改善が見えないとマネージャーにDMでクレームが入る。
  • 藤村
    • 喝だー!
    • 何を裏でこそこそやってんのさ、一緒のチームなら腹割って話さないと!
    • そもそも関係性が出来てないよね、最初のシーンってふりかえりの場?あそこでスパッと言えれば、そこで改善することもできたんじゃない?
    • 嫌だね、こんなチーム、やだやだ。
  • 上戸鎖
    • あっぱれですね
    • チームが立ち上がる中で、なんでもかんでも直接言えない場面もあるから、それを個別にフォローするのは大事だな
  • ガオリュウ
    • なるほどなるほど。はい、じゃ、次行きましょう。

進め!兼任スクラムマスターその1

  • ガオリュウ
    • 進め!兼任スクラムマスター?兼任?喝でしょー

  • ガオリュウ
    • 3行でまとめると、、、
      • 兼任スクラムマスターがスプリントレビューのファシリテーションをする。
      • 兼任スクラムマスターが自分の開発レビューを行い、他の開発者のレビューのフォローもする。
      • 開発者としての意見なのか、スクラムマスターとしての意見なのか、プロダクトオーナーがわからなくなる。
  • 藤村
    • あっぱれあげてください!
    • いやーよく働くスクラムマスターだね〜!うちでも雇いたいよー
    • 1人2役だね、3役もいけるかな、3人分のお金払ってあげたいね。
  • 上戸鎖
    • これ、喝ですね。喝
    • なんかずっとスクラムマスターの人が話してませんか?
    • スクラムイベントは独演会ではないので、コミュニケーションを意識しないと。
    • レビューでは開発した開発者さん自身がちゃんと話すべきだね。
    • 開発者の成長の機会を奪ってない?
    • スクラムマスターってもっと大局観で見るのが必要だけど、これじゃ木を見て森を見ずじゃない?
  • ガオリュウ
    • えー、なになに、改善版があるみたいですよ。
    • へー、どれどれ

進め!兼任スクラムマスターその2

  • ガオリュウ
    • ん?改善版もあるの?
    • そっちも一応見てみましょうか。

  • ガオリュウ
    • 3行でまとめると、、、
      • 兼任スクラムマスターがスプリントプランニングのファシリテーションをする。
      • 役割を帽子を被り直すことで表現する。
      • プロダクトオーナーが気が散って話がちゃんと聞けなくなる。
  • 藤村
    • 喝だ!
    • 何余計なことしちゃってんだよ
    • 帽子くるくるして解決できるもんじゃないでしょ
    • 帽子をかぶり分けるって言うからといって、本当に帽子かぶっちゃしょうがないでしょ!
    • やっぱり二足のわらじはよくないね、混乱しちゃうので
    • 次はわらじで、お願いします!
  • 上戸鎖
    • あっぱれあげてください!
    • 改善の鬼だね。こういう工夫こそが良いチームを作っていくよね。
    • プロダクトオーナーもちゃんとフィードバックしていて、よい関係性なのがうかがえるね。
    • 心理的安全性あるなー。
  • ガオリュウ
    • はい、じゃ、次行きましょう。

ファシリテーターは大変

  • ガオリュウ
    • ファシリテーターは大変?大変に決まってるでしょー

  • ガオリュウ
    • 3行でまとめると、、、
      • 心の声が大きいスクラムマスターが会議をファシリテーションしている。
      • カメラオフ、誰も話始めない、乱入者などオンライン会議あるあるが連続する。
      • スクラムマスターの心の叫びが続く。
  • 藤村
    • あっぱれあげてください!
    • ファシリテーターとしてめっちゃ気を使いながら進めてて良い!!
    • 心の中のツッコミもあるあるだよね~。声めっちゃでかいけど。
    • メンバーもユニークな人達が多いね。これぞ、多様性のあるチームだね~
  • 上戸鎖
    • 喝だー!
    • 細かいところに気にしすぎでしょ!!いちいちこの勢いでツッコミしてたら自分が疲れちゃうよ!自分が持たないですよ!スクラムマスターもやっぱり持続可能でないとね。
    • でもつっこみの鋭さが絵的に面白いってところにはあっぱれあげたいです。
  • ガオリュウ
    • はい、じゃ、次行きましょう。

開発チームとプロダクトオーナーでしっかり連携その1

  • ガオリュウ
    • 続いては開発チームとプロダクトオーナーでしっかり連携
    • これも当たり前だよね。で、まずは連携できていない版かな。

  • ガオリュウ
    • 3行でまとめると、、、
      • 事前のSlackでのやりとりでは納得しているような記入が続く。
      • 会議で、今のままでは実装できないと発言する開発者たち。
      • 終わった後にまたSlackで指摘が飛んでくる。
  • 藤村
    • 喝だ!
    • 全部スクラムマスターが受け取ってるせいで、意思決定にめっちゃ時間がかかってるじゃん
    • なんでどのメンバーもスクラムマスターを経由させるのかね
    • いつまでもスクラムマスターがいないと回らないチームから抜け出せないね、これは
    • スクラムマスターがしゃしゃり出るとチームが機能しなくなる典型的なパターンですよ
  • 上戸鎖
    • あっぱれだー、自分を見てるようだなー。心の声が小さいっていうことにまずあっぱれ。
    • まとまりのないチームではあるが、スクラムマスターが整理して着実に物事を進める姿にあっぱれ。
    • チームの混乱期にはこういう時期はどうしてもありますよね。
    • 誰もやらないのであれば、スクラムマスターがやるしかない
    • これがずっと続いてるんだったら、ちょっと問題ですけどね

開発チームとプロダクトオーナーでしっかり連携その2

  • ガオリュウ
    • えー、なになに、別の連携できているパターンがあるみたいですよ。
    • へー、どれどれ

  • ガオリュウ
    • 3行でまとめると、、、
      • 事前に仕様について共有が行われていて、プロダクトオーナーからの質問などスムーズにディスカションが行われる。
      • コミュニケーションできているのでスクラムマスターは内職をしている。
      • スクラムマスターの進行を気にせずに確認したいことをプロダクトオーナーに確認しだす開発者。
  • 藤村
    • 喝だー
    • スクラムマスターが何もしてないでしょ
    • 組織・チームに奉仕する真のリーダーとは言えないよね
    • そもそもチームメンバーが話してるんだから内職するなよー!
    • しかも楽できるって言っちゃダメでしょ
    • これね、見かけ上うまく連携できているように見えるけど、スクラムマスターがこの調子じゃ、このチームの今後の成長はないね。典型的な「立ち往生」パターンですよ
    • このチームの成長はここで止まるね。間違いない!
  • 上戸鎖
    • あっぱれですね
    • ここまで各自が自走して連携してるチームは珍しい
    • 冗談抜きにスクラムマスターいなくても回るチームなのでは?理想系だと思う。
    • スクラムマスターが開発の詳細部分に目を向けなくていい分、皆が気づいてない問題点や今後の戦略などに時間を費やせる。
    • 自主的にメンバーが動けるよう、スクラムマスターが開発の初期から色々試行錯誤してきた結果だと伺える

QCDSのCで調整

  • ガオリュウ
    • 続いてはQCDSのCで調整
    • タイトルで結末が想像できちゃうなー

  • ガオリュウ
    • 3行でまとめると、、、
      • スコープとスケジュールが動かせないプロジェクトで、QCDSのCを動かすことを提案するプロダクトオーナー。
      • そんなプロダクトオーナーに対して反論する開発者。しかし、最終的にはベロシティを約束してしまう。
      • 約束したベロシティを守れず、結果として顧客の期待値を下げてしまう。
  • 上戸鎖
    • 喝だー
    • 藤村に喝!
    • 藤村さーん、できない約束しちゃだめでしょー
    • 1.5倍って目標値を決めちゃうことがそもそも違うんじゃないの、経験主義じゃないじゃん
    • 藤村さん、いかがなものかと思うよ
    • 喝!、喝!、喝だー!
  • 藤村
    • 仕方なかったんです。。
    • 本当に仕方なかったんです!
    • 頑張った私にあっぱれー!
  • ガオリュウ
    • え?これ藤村さんの話なの?
  • 藤村
    • うぉー
    • (逃亡)

クロージング

  • ガオリュウ
    • 藤村さん、逃げちゃったよ
    • 続けられないので、今年はここまでで。
    • 上戸鎖さん、ありがとうございました
  • 上戸鎖
    • ありがとうございましたー

まとめ

アジャイル、スクラムを理解するための一つのステップとして、今後も試行錯誤していきたいと考えているので、ぜひフィードバック頂けると幸いです。いずれはスクラムマスター体験談の動画プレイリストを作りたい!

さいごに

今回のXP祭りでも、Scrum Fest Sapporo2021に続けて、『スクラムマスター向上委員会』の皆さんとともに準備から登壇までチームとして取り組んでみましたが、やっぱりチームでの活動はめっちゃ楽しいですね!今までは一人で登壇することが多かったのですが、今後はチームでの登壇にも引き続きトライしていきたいと思います。

そんな『スクラムマスター向上委員会』の一員になってくれるようなスクラムマスターを絶賛募集中です!

既にスクラムをバリバリ実践しているスクラムマスターの方、これからスクラムマスターとしての経験を積んでいきたい方、ぜひお気軽にご相談ください!