
Zendesk の 2025 年 10 月 アップデートまとめ - AI エージェント周りの強化を中心に紹介
はじめに
2025 年 10 月時点の Zendesk における主要アップデートについて解説します。本記事では特に AI エージェント周りの変更を中心に紹介します。
対象読者
- Zendesk を運用する管理者
- AI 構築や連携実装を行う Zendesk システム開発者
参考
AI エージェントの強化
メール AI エージェントに手順(Instruction)を適用する
メールの AI 応答について、従来のペルソナ設定に加え、手順(Instruction)でも制御できるようになりました。
対象プラン
Essential
使い方
- 手順を新規作成します
- チャネルタイプとして
メールと非同期
を選択します。
AI エージェントへのアクセスが簡単に
Zendesk 製品トレイから AIエージェント
を直接開けるようになりました。ユーザーごとの AIエージェント
へのアクセス管理は、アドオン内でなく管理センター内での設定に統一されました。
対象プラン
Advanced
Zendesk 製品トレイから AIエージェント
を直接開く
ユーザーごとの AIエージェント
へのアクセス管理
ランディングページの追加
AI エージェントに既定のランディングページが追加されました。パフォーマンスやリソース監視を一元的に扱えます。
対象プラン
Advanced
分析ダッシュボードの追加
分析ダッシュボードにより、 AI エージェント全体のパフォーマンスを俯瞰できるようになりました。
対象プラン
Advanced
その他
- メッセージングチャネルで
AIエージェント
をデフォルトの応答者として指定できるようになりました(Advanced)。 - 生成手順にバージョン履歴が保持され、過去版への復元が可能になりました(Advanced)。
- 会話言語をより柔軟に設定できるようになりました(Advanced)。公式対応言語を限定しつつ、他言語の発話を許容する構成が可能になりました。
Support
チケット設定の整理
管理センター内のチケット設定レイアウトが再編されました。各セクションに分かれたため、必要な項目へ素早く到達できます。
サイドカンバセーションの変更
サイドカンバセーションに新しい設定が追加されました。エージェントの表示情報や署名の扱い、動的サブドメインの検出可否を調整できます。
エージェントのメールアドレスのみ表示
: ユーザー追加時のオートコンプリートの制限。デフォルトで無効。動的サブドメイン検出を許可
: 標準のトラブルシューティングでは解決できない問題にのみ推奨。デフォルトでオフ。サイドカンバセーションでの署名の使用
: 署名無し/エージェント署名/ブランド署名を選択。デフォルトで有効。
オートアシストパフォーマンスメトリックの追加
ナレッジベースのプロシージャページにオートアシストの承認率/編集率が表示されるようになりました。採用状況や効果を把握できます。
品質保証(QA)を活用する
プロンプトベースの AI インサイトを使う
会話ログに対して、用意済みのプロンプトや独自プロンプトで観点抽出やフラグ付けを行えるようになりました。
WFM を最適化する
早出・遅出の検知を自動化する
1 日の開始と終了に関する実行イベントが追加されました。予定からの逸脱を検知し、通知や自動アクションに接続できます。
アクティビティタイムラインを CSV 出力する
エージェントアクティビティのタイムラインを CSV で取得できるようになりました。
開発者向けアップデート
カスタムオブジェクトの増分エクスポート API を利用する
カスタムオブジェクトレコードの追加・更新分をカーソル方式でエクスポートできます。全件同期を置き換え、転送量と実行時間を削減できます。
まとめ
2025 年 10 月の Zendesk アップデートについて、AI エージェント周りの強化を中心に紹介しました。手順の適用先の拡張、アクセス管理の一元化、ランディングページと分析ダッシュボードの追加によって、より効率的に AI を活用できるようになりました。そのほか詳細なアップデート情報については Zendesk 公式ページ の内容もあわせてご確認ください。