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【書評】Swift、iOS 8、Xcode 6 対応の最新入門書『No.1スクール講師陣による 世界一受けたいiPhoneアプリ開発の授業』

2015.04.12

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はじめに

No.1スクール講師陣による 世界一受けたいiPhoneアプリ開発の授業 [iOS 8 & Xcode 6 & Swift対応]

先日、技術評論社様よりこちらをご献本頂きました。

以前から勉強会やFacebook上で交流のあった著者の一人である野良エンジニア(名刺にそう書いてある)の七島様、ご献本下さった技術評論社様、誠にありがとうございます。

今回の記事では本書の紹介と書評を書きます。

本書の概要

この本の概要

iPhoneアプリ作りにチャレンジしてみたいけど,プログラミング経験がなくても大丈夫? 本書は,そんな疑問にこたえます!

本邦初! アプリ開発の専門スクール「RainbowApps」講師陣の手によるやさしい学習書。

実際にアプリを作りながら,楽しくあきずにスキルアップ。 話題のプログラミング言語「Swift」に対応しています。

RainbowAppsは,数多くのアプリ開発未経験者に教えてきました。 そのノウハウがぎっしりと詰め込まれています。

こんな方におすすめ

  • iPhoneアプリ作りに興味があるひと
  • iPhoneアプリ開発を始めてみたいひと

書籍の概要より引用

本書の内容について

Chapterが進むにつれて技術的な内容が濃くなり、最終Chapterで作成したアプリをリリースするという一般的な入門書と同じ構成になっています。

Chapter 1 iPhoneアプリ開発のための環境を構築する

1-1 iPhoneアプリ開発のための環境を構築する

Chapter 2 Xcodeを使ってみよう!

2-1 Xcodeとは何か?

2-2 Xcodeでプロジェクトを作成する

2-3 Interface Builderで画面をデザインする

2-4 プログラムでアプリを動かそう!

Chapter 3 新しいプログラミング言語Swift

3-1 Playgroundを使ってSwiftを学ぼう!

3-2 コメントを使ってプログラムに注釈を書こう

3-3 変数を使いこなそう!

3-4 変数とデータ型

3-5 配列と辞書

Chapter 4 シンプルで簡単な知育アプリを作ろう!

4-1 アプリを作るための企画を立てる

4-2 本格的にインターフェイス画面を作成しよう!

4-3 プログラムでアプリを動かそう

4-4 アプリをインタラクティブにしよう!

Chapter 5 楽器アプリでサウンドの扱い方を学ぶ

5-1 音を再生するだけのアプリを作ろう

5-2 楽器アプリ「ワインピアノ」を作ろう!

5-3 独立したサウンドクラスを作ろう!

5-4 オブジェクトにアニメーションをつけよう

Chapter 6 「シンプル電卓」でガッツリコーディング

6-1 ストーリーボードを使わずにアプリ開発しよう

6-2 計算機の機能をプログラミングしよう

6-3 計算機のデザインを改善しよう

Chapter 7 四択検定アプリで画面遷移を理解する

7-1 アプリに合った画面遷移の方法

7-2 四択検定アプリを作ろう!

7-3 何度も遊んでもらうアプリにする工夫

Chapter 8 Webから情報を取得する「ニュースリーダー」アプリ

8-1 JSONデータを取得し,解析する

8-2 テーブルビューで情報を表示する

8-3 Webブラウザを作成し,記事を表示する

Chapter 9 スマホならではのスタンプカメラを作ろう

9-1 カメラ機能をアプリに取り込もう

9-2 スタンプ画像を配置して合成画像を作る

9-3 アプリの最終仕上げ,多言語設定をしよう!

Chapter 10 アプリをリリースする準備をしよう

10-1 実機iPhoneで開発したアプリを動かそう!

10-2 プロビジョニングプロファイルの作成

10-3 iTunes Connect でAppStore配信準備

目次より抜粋

本書の対象者

iPhoneアプリをまだ1度も作成した事がない入門者の方向けの書籍です。サンプルコードはSwiftのみですが、Chapter 1でiOS・Objective-Cの歴史、Swiftへの変遷についても触れられています。

プログラミングとは、から始まるので、今まで一度もプログラムを触ったことがない方でも十分理解できます。また、Xcodeの操作方法やStoryboardの扱い方は独特な操作方法です。スマートフォンアプリの開発に携わった事があるけれども、一人で十分に作れる自信がない方にもオススメできます。

特に 自分で作ったアプリをリリースしたいとにかく指を動かして、あとから仕組みを理解したい という人であれば最適な本となっています。私は後者に当てはまるのでとても読みやすかったです。

本書はOptional・Closureには軽くしか触れていません。SwiftでのStruct・Enum・TupleなどObjective-Cには備えていない強力な機能を理解したい方にはオススメしません。

本書の魅力

  • 開発環境の構築
  • Xcodeの基本的な操作方法
  • プログラムの概要
  • Storyboardの使い方
  • Foudation・UIKit・AVFoundation Frameworkなど使用する機会の多いフレームワークの実装手順
  • Storyboardを使わない実装方法 (AutoResizingMaskについても触れられています。)
  • バンドルされたファイルの操作
  • 通信
  • OSS Alamofireの使い方
  • リリース方法

上記が図解されて載っています。リリースについては、Apple Developer Programsの登録(通称:お布施)から多数の画像付きで詳しく解説されています。非常に煩わしいリリース手順もこの本があれば解消されるでしょう。

全ページフルカラー なので、自分のMacの画面と本書を照らし合わせて学べる安心感もかなりあると思います。

Chapter 6からは 「ガッツリコーディング」 と書かれている通り、プログラミングが初めての方には理解が難しい実装も載っています。何度も読み直す、試す価値がある、やりごたえのある構成となっています。巻末にソースコードが一覧できるようになっているのも親切です。

おわりに

全Chapterを通して学校教育の資料集を見るようなワクワクした感覚で読み進めていけました。スクール講師陣とタイトルにあるとおり、まさに教科書になり得る本です。

私は以前からIT分野の教育に興味があるので、とても有益な本となりました。

購入するか迷っている方は是非shu223さんの書評もご一読下さい。