Alteryx 2019.1新機能 : 複数ツールで同時にキャッシュポイントの設定をする
現地時間2019/02/13にAlteryx 2019.1がリリースされました。新機能の一つであり地味に嬉しい機能でもある、複数ツールのキャッシュポイント設定についてご紹介します。
キャッシュポイントとは
2018.3のリリースで追加された、キャッシュポイント作成時点のデータを一時的に保存しておくことでワークフローの実行時間を短縮できるという機能です。サイズの大きいファイルですとInput Toolで読み込むだけで時間がかかりますが、キャッシュポイントを作成することで処理時間が短縮されるという優れものです。
キャッシュ化したいツールを右クリック→[Cache and Run Workflow]を選択することで設定は完了します。
しかし2019.1以前のバージョンでは一度に複数のキャッシュポイントを設定できませんでした。キャッシュポイントを設定するにはワークフローの実行が必要ですので、処理時間が長いワークフローをキャッシュポイントを作成するためだけに何度も実行する…というような体験をされた方もいらっしゃると思います。
複数ツールで同時にキャッシュポイントを設定する
バージョン2019.1では複数ツールのキャッシュポイント設定が可能です。 まず、キャッシュポイントを設定したいツールを選択します。今回の例では、赤枠で囲ったInput Toolを3つ選択しました。
どれか一つのツールを右クリック→[Cache and Run Workflow]を選択します。
ツールアイコンが変わり、ワークフローの実行完了後にキャッシュ化されました。
キャッシュポイント設定ができないツール
キャッシュポイント設定は便利な機能ですが、全てのツールで設定可能というわけではありません。以下はキャッシュ化ができないツールです。
- 複数のアウトプットアンカーを持つツール(Join Tool、R Tool、Python Tool、一部Predictive Toolなど)
- ツールの出力先が同じデータストリームの異なるコンポーネントと結合されている場合
2番について補足すると、以下の赤枠部分に配置されたSelect Toolであればキャッシュポイント設定が可能です。 後続のツール(Browse Tool)が、Select Toolから出力されたデータのみをインプットとして受け取っているためです。
同じSelect Toolでも以下の赤枠部分のような例ではキャッシュポイントが設定できません。 後続のツール(Append Tool)は、Select Toolから出力されたデータの他に、Filter Toolから出力されたデータもインプットとして受け取っているためです。
おわりに
キャッシュポイント設定の機能が2019.1にバージョンアップされてますます使いやすくなりました。実行時間が長いワークフローに悩んでいる方のお役に立てば幸いです。
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