複数あるTableau製品について、目的別にザッと整理してみた #tableau

2017.11.22

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はじめに

こんにちは。DI部のtamaです。

一口にTableauといっても、実は結構種類が多いです。

油断していると、各製品毎の違いについて混乱しがちなので、 公式Webサイトの製品ページにも解説はありますが、改めて、Tableau製品群を整理したいと思います。

Tableauの種類の大まかな分け方

Tableauの導入を考え始めた場合、どの種類のTableauを導入すればいいのか検討することになると思いますが、全ての製品種別を全部並べて見てしまうと、一体どれを使えばいいのか分からなくなってしまう可能性があります。 まずは、目的別にTableau製品を分けてみて、そこから目的に沿って、選んでいくと、期待通りの製品にたどり着く可能性が高くなると思います。

分け方

Tableau製品は、大まかには以下のように分けられる、と考えることができます。

  • 自分で作業するための製品
  • Tableau Desktop
  • Tableau Public
  • 作成した分析結果を共有する製品
  • Tableau Server
  • Tableau Online
  • 共有された分析結果を閲覧する製品
  • Tableau Reader
  • Tableau Mobile

自分で作業するための製品(自分でグラフとか作りたい)

  • Tableau Desktop
  • Professional Edition
  • Personal Edition
  • Tableau Public

これらの製品は、(自分の)PCにインストールして、単独のアプリケーションとして使用するものです。 「手元にあるデータを使って、グラフを作りたい」「いくつかグラフを作成して、ダッシュボードを作りたい」等、自ら作業する場合は、これらの製品を選択することになります。

その中でも、いくつかの種類に別れますので、1つずつ簡単に見ていきましょう。

Tableau Desktop Professional Edition

普段何気なく言われる「Tableau」とは、ほとんどがこれを指していると思われます。 色々なデータソースに直接接続し、好きなように可視化をしたり、深掘りを行ったりするためのソフトウェアです。

Tableau Desktop Personal Edition

Professional Editionとの違いは、以下の通りです。

  • Professionalと比べて、安い
  • Professionalと比べて、対応しているデータソースが少ない
  • Tableau Server及びOnlineに、作成した分析結果(Tableauのファイル)のパブリッシュ(アップロード)できない

まず、対応しているデータソースについて、かなり限られていますので、各種データベースや、Google Analytics等に直接繋いで分析したい方は、Professionalの方を選択する必要があります。 逆に、「csvとかExcelのデータを扱えれば良い」という方は、Personalを選んでみても良いでしょう。

対応データソースは、以下を参照してください。 Tableau Desktop | Tableau Software

また、Tableau Server等(後述)の利用を検討している場合、Personalは対応していないため、必然的にProfessionalを選択する必要があります。

Tableau Public

Tableau Desktopとの違いは、以下の通りです。

  • 無料
  • Tableau Desktopと比べて、対応しているデータソースが少ない
  • 作成した分析結果(Tableauのファイル)の保存先が、Tableau PublicのWEBサービスのみに限られている。
  • Tableau Publicのサイトに保存したものは、誰でも閲覧することができる。

一番注意しないといけないのは、「保存先がTableau Publicサイトのみ」という点です。 Tableau Publicには、専用のWEBサービスが存在し、Publicで作成した物は、そこにしか保存できません。(自分のローカルPC内に保存できない。) さらに、Publicサイトに保存した(アップロードした)ファイルは、誰でも閲覧することができますので、自社内のデータを使用したファイルをアップロードしてしまうと、大変なことになります。 既にWEBに公開されているオープンデータを分析したい場合等は、Tableau Publicを使ってみてもいいと思います。

また、使用感はTableau Desktopと同じなので、Tableauがどんな感じなのか試したい場合、まずはPublicを使用してみるのもいいかもしれません。

作成した分析結果を共有する製品(作ったグラフとかを複数人に見てほしい)

  • Tableau Server
  • Tableau Online

これらの製品は、Tableau Desktopで作成したグラフやダッシュボード等をアップロードして、一定のメンバーが閲覧・編集できるようになることを目的とした製品です。 自分のPCではなく、特定のサーバーにインストールして利用するものとなっています。

Tableau Server

サーバーを用意して、そこにインストールして利用するものになります。

「Tableau Serverというアプリケーションのみ」が購入対象のため、Tableau Serverを導入する先のインフラの用意や、導入後の運用保守については、ユーザー側で行う必要がある、という点に注意してください。

Tableau Serverがインストールされたサーバーには、WEBブラウザからアクセスすることができ、Tableau DesktopからアップロードされたTableauファイル(グラフやダッシュボードなど)を、ブラウザ上で閲覧することができます。また、簡易な編集作業であればブラウザ上で可能です。(Tableau Desktopと同等の作業ができるわけではないので、注意しましょう。)

Tableau Online

Tableau ServerをSaaS形式で提供しているサービスです。要するに「Tableau社が管理しているTableau Serverを間借りする」サービスです。

インフラはTableau社が管理しているため、ユーザー側が意識する必要はありません。導入後、すぐに利用を開始することができます。(WEBブラウザから利用できる点などは、Serverと同様です。) 逆に言えば、Tableau社が管理している以上、ユーザー側が望むセキュリティや運用体制を求めることができません。

自社内のセキュリティポリシーとして、データを社外にインフラに載せることができない可能性もあります。分析したいデータや自社の規定をよく確認して、Onlineにするかどうか決める必要があります。

共有された分析結果を閲覧する製品(他人が作ったグラフとかを見たい)

  • Tableau Reader
  • Tableau Mobile

DesktopやServer以外のTableau製品となります。

Tableau Reader

  • 無料
  • Tableau Desktopで作成されたファイルを閲覧することができる
  • 編集は一切不可

読んで字のごとく、閲覧専用のTableau製品です。Tableau Readerで何かを作成したり、編集することはできません。その代わり無料なので、作成したグラフ等を見せたい人にとりあえずインストールしてもらえば、特に費用をかけずに共有することができます。 (Readerで回覧するのが大変になってきたら、ServerやOnlineを導入する、という流れが多いかと思われます。)

Tableau Mobile

  • 無料
  • スマートフォン及びタブレットで、Tableauで作成したものを閲覧することができる
  • 閲覧できるのは、Tableau Server及びOnlineにパブリッシュされたファイルのみ

モバイルデバイス用のTableauも、実はあります。ただし、Tableau Server等にアップロードされているものしか見れないので、ServerやOnlineでしっかり管理されているダッシュボードの社外確認用、といった用途で使用するものだと思います。

おわりに

Tableauの種類について、整理してみました。一口にBIツールといっても、目的に応じた製品が用意されているので、まずは何をしたいのかを考えてから、該当のものをピックアップするのがよいと思います。

次回以降のどこかで、製品それぞれを掘り下げたエントリも書く予定です!

参考