Tableauの関数を全て試してみる〜表計算関数編その3〜 #tableau
はじめに
こんにちは。DI部のtama@奈良県です。
当エントリはTableau Functions Advent Calendar 2017の24日目のエントリです。 昨日のエントリはTableauの関数を全て試してみる〜表計算関数編その2〜でした。
今回も引き続き表計算関数について見ていきます。 ちなみに今回は累計系(?)の関数になります。(RUNNING〜)
- 使用するTableauのバージョンは一貫して10.4.1です。
- 各関数の説明で引用しているのは、Tableauの公式リファレンスからの引用です。
- TableauHelp 関数
目次
検証環境
作業環境
- MacOS High Sierra 10.13.1
- Tableau 10.4.1
使用データ
- (原則)Tableau付属のサンプルスーパーストア
- (場合によって)関数グラフ描画用データ
- -1〜1の範囲で、0.01毎に値が並んでいるデータ
- 上記の値をディメンション「X軸」とし、その上に色々な関数をプロットする。
- 参考:Tableau 関数グラフの描画 | Developers.IO
RUNNING_AVG(expression)
概要
パーティション内の最初の行から現在の行までの、指定された式の累積平均を返します。
- 指定した表方向範囲内の平均を算出する関数になります。
使ってみた
RUNNING_AVG(SUM([売上]))
メーカー毎売上を、2017年の月別に並べた表になります。 ここに、上記のRUNNING_AVG関数を入れてみました。(ピンク色で網掛けしている部分です) 表計算関数の表計算の方向は、デフォルトは「表(横)」なので、右に向かって平均が計算されています。
どういう時に使う?
- 一定のペースで増えていくデータ(毎月の購買金額など)に対して、常にその時点までの平均を出しておきたい…といったときなど。
参考文献
RUNNING_COUNT(expression)
概要
パーティション内の最初の行から現在の行までの、指定された式の累積数を返します。
- 指定した表方向範囲内で、引数の式の結果をカウントしていく関数です。
使ってみた
RUNNING_COUNT(SUM([売上]))
どういう時に使う?
- 一定のペースで増えていくデータ(毎月の購買金額など)に対して、常にその時点までのカウントを出しておきたい…といったときなど。
参考文献
RUNNING_MAX(expression)
概要
パーティション内の最初の行から現在の行までの、指定された式の累積最大値を返します。
- 指定した表方向範囲内における最大値を算出します。
使ってみた
RUNNING_MAX(SUM([売上]))
パッとわかりづらいので、例を挙げて簡単に説明します。 下記画像の赤枠の部分について、4月時点までは値は全て「44,754」となっています。これはRUNNING_MAX関数が「最初の行からその時点までの最大値を出す」というものだからです。(4月時点で、一番大きい売上は1月の44,754)
どういう時に使う?
- 一定のペースで増えていくデータ(毎月の購買金額など)に対して、常にその時点までの最大値を出しておきたい…といったときなど。
参考文献
RUNNING_MIN(expression)
概要
パーティション内の最初の行から現在の行までの、指定された式の累積最小値を返します。
- RUNNING_MAX関数の逆です。
使ってみた
どういう時に使う?
- 一定のペースで増えていくデータ(毎月の購買金額など)に対して、常にその時点までの最小値を出しておきたい…といったときなど。
参考文献
RUNNING_SUM(expression)
概要
パーティション内の最初の行から現在の行までの、指定された式の累積合計を返します。
- 指定した表方向範囲内で、データを足し上げていく関数です。
- 「累計」と考えるとわかりやすいと思います。
使ってみた
RUNNING_SUM(SUM([売上]))
どういう時に使う?
- 一定のペースで増えていくデータ(毎月の購買金額など)に対して、常にその時点までの累計を出しておきたい…といったときなど。
参考文献
おわりに
引き続き表計算関数を見てきました。 「表計算関数」名付けられているので、本エントリではクロス集計表として使用していますが、もちろんこれらを他のグラフとして可視化することもできます。RUNNING〜関数は折れ線グラフに向いていると思います。
次回はtamaによる「Tableauの関数を全て試してみる〜表計算関数編その4」です。お楽しみに。