[Amazon SageMaker] イメージ分類(Image Classification)におけるターゲットまでの距離と解像度による検出状況について

2020.05.19

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1 はじめに

CX事業本部の平内(SIN)です。

本日は、Amazon SageMaker(以下、SageMaker)の組み込みアルゴリズムであるイメージ分類(Image Classification)における検出状況について、「カメラと対象物の距離」と「カメラの解像度」によってどう変わるかを試してみました。

試したのは、距離が「150cm」「200cm」及び、「280cm」の3種類、解像度が「3264 * 2448」「1920 * 1080」及び、「800 * 600」の3種類です。

確認している様子です。

2 結果

最終的な結果を列挙すると以下のとおりです。

  • ○ 安定して検出できる
  • △ ほぼ検出できる(稀に誤検出あり)
  • ✕ 安定した検出はできニア
距離(cm) 解像度 エリア 検出精度
150 800 * 600 90 * 60
150 1920 * 1080 210 * 140
150 3264 * 2448 390 * 260
200 800 * 600 75 * 50
200 1920 * 1080 150 * 100
200 3264 * 2448 270 * 180
280 800 * 600 105 * 35
280 1920 * 1080 150 * 100
280 3264 * 2448 210 * 140

※「エリア」とは、検出対象にした部分で、画像では、水色枠になっているところです。

3 検出状況

(1) 150cm

各解像度とも、安定して検出しています。

800*600

1920*1080

3264*2448

(2) 180cm

各解像度とも、比較的に安定して検出していますが、一部の検出でaccuracyが低いこともあり、稀に誤検出もありました。

800*600

1920*1080

3264*2448

(3) 280cm

各解像度とも、正確な検出はできていません。

800*600

1920*1080

3264*2448

4 最後に

今までの感覚的に、「距離が離れても解像度が高ければ検出できる」と感じていたのですが、今回、試した結果では、解像度は検出の精度には関係なかったようです。

しかし、解像度が大きいほど、対象エリアのドットは大きくなるので、エリアをプログラムで扱う場合は、間違いなく操作しやすくなります。この辺が、今まで抱いていた、「解像度が高いほうが検出しやすい」という所だったのかも知れません。

なお、今回試した環境(カメラやモデルの状況)であれば、商品から2m以上離すと、「要件を満たせない」とも言えそうです。

もしかすると、解像度より、ピントなど(カメラの性能)が、検出には、大きく影響してくるかも知れません。(試してみたいです)