(レポート)Support Updates & Amazon Culture #reinvent
丹内です。
シアトルセッションから、AWS Trusted AdvisorのアップデートとAmazonのカルチャーに関するセッションについてレポートします。
スピーカー
Shohei Azuma, Manager Cloud support, AWS Support
AWSサポートの近況
AWSのサポートは、Amazonの顧客第一を形にしたものと言えます。最先端のテクノロジーであっても、サービス提供の精神は小売と変わっていないようです。「地球上で最もお客様を大切にするサポート」を掲げて日々活動しています。
AWS Truested Advisorダッシュボードを、サポート未加入でも無料で、ビジネス・エンタープライズには細かく公開しています。
その窓口となるTrusted Advisor(TA)でも、たくさんの新機能をリリースしています。
- チェック項目拡張
- リソースへのリンクを直接TAに埋め込むので、参照が楽になる
- ソフトリミット、セキュリティなど全員が使える項目も増えている
- マネジメントコンソールにサポートセンターを統合
- Knowledge CenterでFAQを公開
これらも順次日本語化を進めていくそうです。
Knowledge Center
新しい機能の1つです。サポートケースへの問い合わせのうちでもよくある内容を、FAQ形式でまとめてくれています。 例えば、以下のような問題です。
- EC2でのネットワークスループットのベンチマーク方法を教えてほしい
- ELBのキャパシティ関連問題のトラブルシュート方法を教えてほしい
フォーマットがIssue/Short Description/Resolutionに分かれており、わかりやすいです。 技術的に納得できる解答もあるようなので、認定試験の勉強にもなると思いました。
AWS Supportのグローバル体制
日本のサポートは世界で行われています。
最近だとテキサスにもAWS Supportオフィスが申請されたりTAM駐在拠点が増えています。
東様はシアトルから日本のサポートに携わっていますが、このような拠点が世界に沢山あるそうです。
Amazonのユニークなカルチャー
セッションの後半は、少し内容が変わってAmazon独自のカルチャーについてです。
- JeffのFly Wheelが全ての基礎になっている
- Our Leadership Principles: アマゾニアンがこれに従った行動をするよう心がける心情
- Learn and Be Curiousが先月追加されるなど、常に更新されている
- 新人研修以外でも、日々の業務で常に言葉を使っているし、これに基づいて行動を起こしている
- working backwards: 全てはお客様から逆に考える
- ここから導かれるメソドロジー:amazonで製品/サービス開発を行う際にはプレスリリースから書き上げる
- 「我々はAmazon Echoを作りました」というプレスから企画書を書く
- 主題、副題、サマリ、課題、解決、引用、使い方、ユーザからの声の引用、次のアクション
- これを企画書にして上に提示する
- 6pager: パワポは、意思決定の際には使わない
- プレゼン形式の会議は話しての技術に依存してしまう
- 6pagerという形式のレポートを30minかけて読むところから始まる
- グラフや表も可能な限り入れない(グラフも読み手によって捉え方が変わってしまうため)
- 1pager: イベントを行う際の企画書
- 上司にイベントの伺いを立てないで、これを書いて承認をもらう
- 誤解のないエビデンスが残るし、行動を起こす前の整理になるので良い
- Empty Chair: 会議には「お客様」が座っていると思って会議をするために空席を1つ設ける
評価:Organization and Leadership Review
- 年2回の各部門のシニアリーダーによる部下全員の強み・弱みを話し合う会議を行う
- 部署横断的な評価を行う
- 全てのマネージャが合意したうえでの評価
- 昇進
- 6pager形式で昇進対象者の評価
- シニアリーダーを含む全マネージャ同意で承認
Door Desk
- 創業時の気持ちを忘れないように
- 社員のワークデスクはドア用の板に木の足をつけたものを使う
- ADSJにもぶら下がっているあれ
Every day is still Day One
- 将来を考えると今日はまだ一日目なのでがんばろうという意気込み
QA
AWSのシステムはAmazonから?顧客から?
AWSサービスも顧客第一。
もともとAWSは「顧客に何か提供できないか」と考えて「Amazon社内のシステムが良いのでは」と、ベゾス氏が提供を決めたのがきっかけだそうです。
シーズは常に社内にあるが、世にでるときはニーズがきっかけになるそうです。
リーダーシッププリンシパルを実現するために行っていることは?
実際に行動を起こすことが重要。業務や評価、企画などで常に。また、それに基づくフィードバックを社員に渡すこともしているそうです。 採用に携わっている人は、これに基づいて文章を書いているので浸透が速いそうなのですが、そうではない人は浸透が遅かったりするので、こういった工夫が重要となるそうです。
感想
Knowledge Centerは認定資格の勉強にも役立ちそうだと思いました。
また、Amazonのカルチャーを知ることができ、非常に有意義なセッションでした。