[アップデート] AWS Elemental MediaLiveでマネージメントコンソール/API経由で予約料金モデルを選択できるようになっていました!

予約料金モデルがマネージメントコンソールやAPI経由から選択、購入可能となったAWS Elemental MediaLiveのアップデートについて、マネージメントコンソール、AWS CLIを使って確認してみました。
2018.07.30

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はじめに

清水です。AWS Media Servicesの細かなアップデートを追っていくコーナーです。本エントリで紹介するのはこちら、AWS Elemental MediaLiveで予約料金モデルがマネージメントコンソール、そしてAWS CLIなどのAPI経由で選択できるようになりました。(2018/06/20にアップデートされた内容となります。)

AWS Elemental MediaLiveには前払いや長期契約が不要で1分あたりで課金されるオンデマンドの料金モデル(ただし10分単位で切り上げ)と、12ヶ月間の使用契約で毎月支払いを行う予約料金モデルがあります。後者はEC2のReserved Instanceのようなイメージですね。予約料金モデルを利用することでオンデマンド料金と比べて最大75%の割引が可能となるとのことです。これまで予約料金モデルを選択する場合、AWS Elemental MediaLiveの料金ページなどからAWSに問い合わせを行う必要がありました。今回のアップデートでマネージメントコンソールやAWS CLIを始めとするAPIからユーザが直接、この予約料金モデルを選択することができるようになりました。

マネージメントコンソールの予約料金モデル選択画面を確認してみた

ではAWS Elemental MediaLiveのマネージメントコンソール画面を確認してみましょう。これまでInputs, Input security groups, Channelsの3つの項目だった左側のメニューに新たにReservationsの項目が追加されています。こちらで予約料金モデルを選択できるようですね。

実際に予約料金モデルを選択、購入してしまうとけっこうな料金が発生してしまうので本エントリでは購入までは行いません。ただどのように設定するのかは気になったので、恐る恐るこのReserve offeringsのボタンをクリックしてみました。続く画面ではフレームレート、ビットレート、コーデック、解像度などを選択して予約内容を決め、Go to cartでカートに入れて予約料金モデルでの購入となるのかなと推測できました。

AWS CLIの予約料金モデルに関するコマンドを確認してみた

続いてAPIでもこの予約料金モデルが選択可能になったとのことですので、AWS CLIを確認してみます。

予約料金モデルに関するコマンドとして以下が追加されているようです。

さきほどのマネージメントコンソール画面の情報も合わせますと、list-offeringsdescribe-offeringコマンドでofferingを確認、そしてpurchase-offeringコマンドで実際に予約料金モデルでの購入、list-reservationsdescribe-reservationコマンドで購入した予約料金モデルの確認、といった具合でしょうか。

こちらもマネージメントコンソールの場合と同じく購入まではできませんが、list-offeringsdescribe-offeringコマンドでofferingの情報だけ確認してみます。

list-offeringsコマンドの確認

特にオプションを指定せずに実行すると、offeringの情報がズラッと表示されます。下記の例では3つ目のの要素以降は割愛しています。

$ aws medialive list-offerings
{
    "Offerings": [
        {
            "Arn": "arn:aws:medialive:ap-northeast-1::offering:XXXXXX12",
            "CurrencyCode": "USD",
            "Duration": 12,
            "DurationUnits": "MONTHS",
            "FixedPrice": 0.0,
            "OfferingDescription": "Reserved SD HEVC inputs at 20-50mbps in Asia Pacific (Tokyo)",
            "OfferingId": "19452412",
            "OfferingType": "NO_UPFRONT",
            "Region": "ap-northeast-1",
            "ResourceSpecification": {
                "Codec": "HEVC",
                "MaximumBitrate": "MAX_50_MBPS",
                "Resolution": "SD",
                "ResourceType": "INPUT"
            },
            "UsagePrice": 0.1521
        },
        {
            "Arn": "arn:aws:medialive:ap-northeast-1::offering:XXXXXX22",
            "CurrencyCode": "USD",
            "Duration": 12,
            "DurationUnits": "MONTHS",
            "FixedPrice": 0.0,
            "OfferingDescription": "Reserved SD AVC outputs at 10-20mbps, 30-60fps, and Standard VQ in Asia Pacific (Tokyo)",
            "OfferingId": "19452422",
            "OfferingType": "NO_UPFRONT",
            "Region": "ap-northeast-1",
            "ResourceSpecification": {
                "Codec": "AVC",
                "MaximumBitrate": "MAX_20_MBPS",
                "MaximumFramerate": "MAX_60_FPS",
                "Resolution": "SD",
                "ResourceType": "OUTPUT",
                "VideoQuality": "STANDARD"
            },
            "UsagePrice": 0.2365
        },
<以下略>

オプションを使ってコーデックやビットレートなどを指定することもできるようです。以下の例では--codec AVC --maximum-bitrate MAX_10_MBPS --resolution HDとオプションを指定することでコーデック、最大ビットレート、解像度を指定して絞り込みを行いました。結果は3件が返ってきていますね。

$ aws medialive list-offerings  --codec AVC --maximum-bitrate MAX_10_MBPS --res
olution HD
{
    "Offerings": [
        {
            "Arn": "arn:aws:medialive:ap-northeast-1::offering:XXXXXX25",
            "CurrencyCode": "USD",
            "Duration": 12,
            "DurationUnits": "MONTHS",
            "FixedPrice": 0.0,
            "OfferingDescription": "Reserved HD AVC outputs at <10mbps, <=30fps, and Standard VQ in Asia Pacific (Tokyo)",
            "OfferingId": "19452425",
            "OfferingType": "NO_UPFRONT",
            "Region": "ap-northeast-1",
            "ResourceSpecification": {
                "Codec": "AVC",
                "MaximumBitrate": "MAX_10_MBPS",
                "MaximumFramerate": "MAX_30_FPS",
                "Resolution": "HD",
                "ResourceType": "OUTPUT",
                "VideoQuality": "STANDARD"
            },
            "UsagePrice": 0.3041
        },
        {
            "Arn": "arn:aws:medialive:ap-northeast-1::offering:XXXXXX04",
            "CurrencyCode": "USD",
            "Duration": 12,
            "DurationUnits": "MONTHS",
            "FixedPrice": 0.0,
            "OfferingDescription": "Reserved HD AVC inputs at <10mbps in Asia Pacific (Tokyo)",
            "OfferingId": "19452404",
            "OfferingType": "NO_UPFRONT",
            "Region": "ap-northeast-1",
            "ResourceSpecification": {
                "Codec": "AVC",
                "MaximumBitrate": "MAX_10_MBPS",
                "Resolution": "HD",
                "ResourceType": "INPUT"
            },
            "UsagePrice": 0.1014
        },
        {
            "Arn": "arn:aws:medialive:ap-northeast-1::offering:XXXXXX26",
            "CurrencyCode": "USD",
            "Duration": 12,
            "DurationUnits": "MONTHS",
            "FixedPrice": 0.0,
            "OfferingDescription": "Reserved HD AVC outputs at <10mbps, 30-60fps, and Standard VQ in Asia Pacific (Tokyo)",
            "OfferingId": "19452426",
            "OfferingType": "NO_UPFRONT",
            "Region": "ap-northeast-1",
            "ResourceSpecification": {
                "Codec": "AVC",
                "MaximumBitrate": "MAX_10_MBPS",
                "MaximumFramerate": "MAX_60_FPS",
                "Resolution": "HD",
                "ResourceType": "OUTPUT",
                "VideoQuality": "STANDARD"
            },
            "UsagePrice": 0.3789
        }
    ]
}

describe-offeringコマンドの確認

続いてdescribe-offeringコマンドも確認してみましょう。こちらはオプション--offering-idでoffering idを指定します。実行すると以下のようにlist-offeringsと同様の情報が取得できました。

 $ aws medialive describe-offering --offering-id XXXXXX26
{
    "Arn": "arn:aws:medialive:ap-northeast-1::offering:XXXXXX26",
    "CurrencyCode": "USD",
    "Duration": 12,
    "DurationUnits": "MONTHS",
    "FixedPrice": 0.0,
    "OfferingDescription": "Reserved HD AVC outputs at <10mbps, 30-60fps, and Standard VQ in Asia Pacific (Tokyo)",
    "OfferingId": "19452426",
    "OfferingType": "NO_UPFRONT",
    "Region": "ap-northeast-1",
    "ResourceSpecification": {
        "Codec": "AVC",
        "MaximumBitrate": "MAX_10_MBPS",
        "MaximumFramerate": "MAX_60_FPS",
        "Resolution": "HD",
        "ResourceType": "OUTPUT",
        "VideoQuality": "STANDARD"
    },
    "UsagePrice": 0.3789
}

まとめ

予約料金モデルがAWSマネージメントコンソール、もしくはAWS CLIなどのAPIからユーザが直接購入可能になる、というAWS Elemental MediaLiveのアップデート情報についてまとめてみました。ユーザが直接購入可能になることでこれまでよりも気軽予約料金モデルを利用できるのではないでしょうか。(ただし12ヶ月の使用契約となることなど、利用の際は計画的に行いましょう。)また予約料金モデルの情報がAPIで取得できるので例えば予約料金モデル購入後の残期間の確認や、継続購入時の購入漏れ防止などにも利用できそうですね。引き続きAWS Elemental MediaLiveをはじめとしたAWS Media Servicesの機能アップデートに注目していきたいと思います。