【レポート】 いつからクラウドを活用していると錯覚していた? クラウド戦略をドライブさせるベストプラクティス10 #AWSSummit

こんにちは韓です。幕張メッセで開催されている AWS Summit Tokyo 2019のセッションレポートをお届けします。

なお、このセッションは録音・録画禁止でしたので、メモと記憶から構成しているため不正確な可能性があることをご了承ください。

概要

  • モビンギ株式会社 技術統括部 ソリューションアーキテクト
    • 丸山 ひかる

クラウド環境の利用は一般化し、2019年以降はAI、DXといったキーワードに代表されるように、ビジネスやアプリケーション、インフラ基盤が融合しスピーディーに活用される時代を迎えます。しかしながらセキュリティ、ガバナンス、経理といった切り口では未だにオンプレミス時代と変わらない対応をしているという企業も多いでしょう。 企業内の様々な部門が一体となってクラウドを経営の武器にする、そんな未来に踏み出すためのテクニックをご紹介します。

Mobingi とは

「Cloud computing made easy ~クラウドをもっと身近に、もっと便利に~」を標榜し、以下のサービスを展開している。

  • Ripple
    • 請求業務を楽に簡単に。
  • Wave
    • コスト削減に必要なあらゆる情報を可視化。Cost Explorer に無いに「あったらいいな」がある

この2プロダクトの関係上ビジネス観点のお客様が多く、ベストプラクティスについてもコストが協調されることが多い。

ベストプラクティス10

ベストプラクティスは以下の通り。40分なのでセッションでは ◎ のみ触れることにする。

  1. クラウドネイティブへのシフトを加速 ◎
  2. インフラありきなシステムから脱却
  3. AWS Well-Archtected に沿った構成
  4. 第三者認証の取得を前提にしたシステム設計
  5. 限界を超える前にサービス障害の予兆を捕まえて対応
  6. コンパクトとでAWS仕様変更などに追従できるシステム設計
  7. 短いスプリントでイテレーションを回すプロジェクト
  8. クラウドで増加した業務のリフト&シフト ◎
  9. クラウド投資の予実管理の徹底 ◎
  10. 投資計画に活かせる情報のキャッチアップ

クラウドネイティブへのシフトを加速

クラウドの利点を手に入れる戦術

クラウドネイティブな技術でクラウドネイティブなアプリケーションを構築することで、クラウドネイティブが加速する。

  • クラウドネイティブなアプリケーションとは?
    • 回復性がある
    • 管理しやすい
    • 観測可能
    • 変更を頻繁にに最小限の労力でできる
    • 疎結合
  • クラウドネイティブな技術とは?
    • パブリッククラウド
    • プライベートクラウド
    • コンテナ
    • サービスメッシュ
    • マイクロサービス
    • オーケストレーション
    • etc.

技術だけでなく、きちんとクラウドのメリットを理解した上で実践することが大事である。

クラウドネイティブのメリットとは

  • リソース効率の向上
  • ハイブリッドクラウドの実現
  • より高い開発スピードが実現可能

特に、3つ目がビジネス面で有利となる。

クラウドネイティブへの道筋は CNCF Cloud Native Trail Map に詳しくある。

  1. Containerization
    • プロセスをグループ化し各種リソースを他のグループ(コンテナ)からっ栗下空間で利用できるようにしたもの
    • VMと比較すると軽量で運用性が高いことが肝要なので、にコンテナだけでなくPaaSやFaaS(Serverless)でもいい
  2. CI/CD
  3. Orchestration & app Definition
  4. Ovservability & analisys
  5. Sercice Proxy, Discovery, &Mesh

現状

「CloudUser Analysis vol.1 国内企業におけるクラウド活用状況と現有課題」 の調査では、クラウドサービスの中で利用が多いのは仮想マシンでああり、コンテナ利用は11%と低いまだまだ低い。

調査結果を見る限り、 LIFT & SHIFT の LIFT で止まっていて、まだまだ SHIFT ができてないのではないか、とみることができる。

※ "LIFT & SHIFT" -- アーキテクチャ「変更せず」に載せ換えて、徐々に移行する手法。2段階に分けるため難易度は比較的低い

クラウドのメリットを享受するには、きちんと SHIFT を実現する必要がある。

クラウドで増加した業務のリフト&シフト

インフラのリフト&シフトが実現しても

「CloudUser Analysis vol.1 国内企業におけるクラウド活用状況と現有課題」 では、またコスト管理係る以下のような調査結果が出ている。

  • クラウド部門の請求処理を行う部門
    • IT部門やIT子会社が行っている
  • クラウド利用料の経費処理に係る日数
    • 3日程度かかるのが大半
    • 長いと1月かかるものもある

これは、AWSの一般的な請求業務が複雑でエンジニアがやっているためだと考えられる。その理由は:

  • 請求データの経度国はAWS知識が必須で
  • Blended Rate など複雑なルールがある
  • 各事業部やサービス単位での正確なコストが困難になっている

また、請求を処理する専用ツールは余りなく、Excel等を用いて集計を行っているケースが多々見受けられる。営業ツールや人事ツールが充実してきている昨今からみると対照的である。

クラウド投資の予実管理

クラウド利用費削減への戦術

「Cloud User Analysis vol.2 クラウド利用企業によるコスト管理・経理業務の状況」では、以下のような結果が見えてきている。

  • クラウド利用における課題
    • 一昔前だったらセキュリティとかだったのに、最近はコストが課題となっている
  • クラウド利用におけるコスト削減効果において「やや削減された」が61%
    • 明確な効果が感じられていない考えると、コスト削減はまだまだ
  • コスト削減にはリザーブドやスポットインスタンスが有用
    • 多くの企業で導入していない
  • コスト分析状況
    • AWSユーザに絞ってみても半数(53%)しか実践していない

上記をみると、課題があるのになぜしていないのかという疑問がわくが、現状はクラウドを「使うこと」にフォーカスが行き過ぎて、手が回っていないのでは無いかと推察できる。

また、手が回らないのはそれを実施するのに適切な分析ツールを知らず、Excel等を用いて多くの手間がかかるからなのではないかと考えらる。

「分析すること」に力を掛けずに、「分析結果を利用すること」に力を使うには、専用の分析ツールを使うのが早道である。

さいごに

アーキテクチャ寄りがちなところ、コスト面にフォーカスを置いた良セッションでした。意識して取り組みたいところですね。

また、セッションの最後では エンジニア視点として 以下のようなことも触れていました。

  • クラウドに対応できるエンジニアの育成の大事
  • エンジニアは環境を用意すれば自発的に動くので、学習を業務として行うことや、イベント・講習会・書籍購入の支援などの環境整備が大事