(レポート) AWS Cloud Roadshow 2015 大阪: スペシャルセッション1「インテルの考える、今後のデータセンターとクラウド」 #AWSRoadshow

この記事は公開されてから1年以上経過しています。情報が古い可能性がありますので、ご注意ください。

はじめに

本記事は、2015年12月2日(水)に開催されたAWS Cloud Roadshow 2015 大阪の、スペシャルセッション1である「インテルの考える、今後のデータセンターとクラウド」のレポート記事です。スピーカーはインテル株式会社 ビジネス・デベロップメント・グループ データセンター&IoT事業開発部 シニア・スペシャリスト、田口 栄治氏。

なお、本イベントは写真撮影禁止のため、テキストだけでお送りします。

レポート

我々が直面する課題

 時代が変わってきてる。昨年以上に色々なことが起きている。特にIoTとビッグデータ、機械学習。
 パブリッククラウドサービスは、コンシューマー向けサービスをされている方の利用によって急成長した。
  モバイル、コマース、SNS。コンシューマー層のためのビジネス基盤としてイノベーションを起こしてきた。
 IoTを始めとするデータ分析やデータ活用がビジネスにとって非常に重要になってきている。
  スケールして、効率よく、以下にデータを取り扱うか。ビジネスチャンス。
  ビジネスを以下に成長させ、かつコストを下げるか。成長のためのビジネス曲線が今は目の前にある。
  工場の生産性を上げる、営業の活動を最適化する、そういうことが正に可能になってきた。
  これまで考えてこなかった、既に持っているデータが様々な価値を生み出すことが出来るようになってきた。
 IT部門の悩み。もっと早く安く新しいビジネスを立ち上げたい、新しいことをやりたい。
  皆さんのIT基盤はそれに対応できるか?
 IoTデバイスは500億台、そこから生まれるデータは44ZBになると言われる。そこからどのように価値を生み出すか?
  皆さんが取り扱っているIT無しに、ビジネスを成長させることは、最早出来ない。
 どういう提案ができるか、どういう道筋を生み出せるか?それが我々に突きつけられた課題。

データに基づく意思決定は他社より早い。実行速度も早い。結果、売上を伸ばす。既に結果として明らかになっている。
 データに基づいた意思決定ができない会社は淘汰される。非常に厳しい時代。
 データ処理を夜中にバッチで動かすような仕組みではなく、リアルタイムに、いつでも必要なときに必要なデータを抽出するための、新しいアーキテクチャがどんどん生まれている。
 クラウドであれば、新しい仕組みを簡単にできる。まずはトライアルして、良ければ広げる。
  パブリッククラウドの効果は非常に大きい。
 エンタープライズ企業におけるトレンド。
  ビッグデータを活用した意思決定、クラウドの利用、基幹システムのクラウド移行。
  エンタープライズは既に始めている。売上データではなく利益データの分析に変更すると、意思決定に有効なデータになる。
  ハイパフォーマンスコンピュータによる製品のシミュレーション。自社にクラスタが無くても、クラウドを活用することで一発でできる。

IT基盤変革の時

 どうやって変革するか。明確に言えるのは、クラウド化の対応は避けられない。
  IT戦略に組み込まないわけにはいかない。
  新しいサービスを始めるときに、IT部門に相談して基盤構築に数ヶ月かかるようでは、ビジネスで戦えない。
  諸々のビジネス要件に答えるためのクラウド。
 クラウド型アーキテクチャ、必要な時に必要なだけリソースが使える。
  何が嬉しいか?劇的にコスト削減と生産性向上ができる。
  Intelの例。
   サーバー台数半減で性能は6倍。なぜか?新しいスペックがすぐに使えれば当然性能は上がる。
   サーバーの使用率。15%から80%ヘ。使用率が低いハードウェアへの投資は無駄。無駄を削って生産性を上げるのがクラウド。
   クラウドは予算の使い方を劇的に変える。同じ予算で10倍の成果が上がる。
   重要なのは俊敏性。クラウドならワンクリックで、数分で環境が立ち上がってくる。圧倒的な差。
    いちいちIT部門に聞かなくてもセルフで環境構築。
   ITのコスト削減、4年間で$184M。浮いた予算をビッグデータに投入することで$351Mの売上に貢献。
 IntelではIT基盤を日々進化させている。

AWSとIntelの協業

 IT基盤向けの事業。企業IT、クラウド、テレコミュニケーション、HPC。
 サーバー、ネットワーク、ストレージ、ソフトウェア、それぞれ向けのアーキテクチャーを技術革新。
 今年はムーアの法則50周年。法則は自動的になるわけではない、2年ごとに革新するためのマイルストーン。
  新しいCoreをリリースするたびにAWSに反映。EC2 C3インスタンス、C4インスタンス。
 AWSではアプリケーションに応じて適材適所のインスタンスが選択できる。
 AWSの顧客メリット。早く処理が終われば安く済む。2倍早いインスタンスを使えばコストは半減。
 ビッグデータ事例。NASAの例。火星探査のデータ処理、火星から限られた通信可能時間の中で送られてきたデータを分析、翌日の探査スケジュールを送信。
  通信時間が限られているので24時間システムを稼働させておく必要がない。使う時だけシステムを起動、処理が終われば停止。
 リアルタイムなデータ分析。SAP HANAのようなインメモリ、Hadoopのような分散システム。それぞれに適合したアーキテクチャをIntelでは提供。
  新EC2インスタンス「X1」。ハイエンドCPU。2TBという広大なメモリ空間を利用可能。大規模ワークロードに対応できる。
 IoT市場開拓の支援。
  IoTアイデアハッカソンの開催。Intelアーキテクチャベースのゲートウェイデバイスの開発支援。

昨年同様、世の中はどんどん変わっていっている。新しい考え方でITを活用することで5倍から10倍のコスト効率が改善できる。