話題の記事

[新機能]AWSの新しい見積もりツール(ベータ版)がリリースされました!

AWSに新しい見積もりツールがリリースされました。現在はベータ版ですが、どういったことができるのかご紹介します。
2018.10.25

この記事は公開されてから1年以上経過しています。情報が古い可能性がありますので、ご注意ください。

おはようございます、加藤です。AWSに新しい見積もりツールがリリースされました!さっそく紹介していきます。

はじめに

この新しい見積もりツールはまだベータ版でEC2, EBSにしか対応していません。これら以外のリソースの見積もりを行う場合は従来の見積ツール(Amazon Web Services Simple Monthly Calculator)を利用してください。

使ってみた

AWS Pricing Calculator こちらのURLから使用ができます。

アクセスしてみるとこんな画面です。画面真ん中に青枠でベータ版であることが記載されていますね。

さっそく見積もりを作成してみましょう。デフォルトのグループはリージョンがオハイオになっているので、Edit Groupからリージョンを東京に変更してグループ名も付けましょう。

グループ名とリージョンを正しく設定ができました。

次にグループに見積もりたいサービスを追加します。Add serviceから追加しましょう。

ベータ版であるため、現時点ではAmazon EC2のみ対応しています。今後の発展に期待!

EC2の見積もりには QuickAdvanced の2つの方法があります。それぞれ解説していきます。

Quick estimate

OSとインスタンス数を選択します。

インスタンスタイプを選択します。

vCPU, MEM, GPU の要求スペックを入力すると、最も低コストなインスタンスタイプを選択してくれます。

インスタンスタイプを入力して指定することもできます。この場合でもvCPUなどのスペックを確認することができ、便利ですね。

支払い方法です。リザーブドインスタンスかオンデマンドインスタンスかを選択します。

ディスク容量を入力します。これが最後の項目です。

グループに入力した値が反映されました!

with a constant workloadという設定した覚えのない文言がありますね、これはQuickでは設定できないがAdvancedでは設定できる項目です。

Advanced estimate

グループを追加しましょう。右上のAdd groupから新規グループを追加できます。

Quickの場合と同様に進めていき、Advancedをクリックして選択状態にします。

Advancedではインスタンスタイプを入力することでしか選択できませんが、テナンシーを共有/専有指定ができます。

インスタンスがAuto Scalingする場合、負荷パターンを定義することでより詳細な見積もりを出すことができます。これはAdvancedのみで設定ができます。

Workloadタイプとして4つ準備されています。

  • Constant usage
  • Daily spike traffic
  • Weekly spike traffic
  • Monthly spike traffic
Constant usage

常に一定の負荷がかかる場合です。(Auto Scalingしない)

Daily spike traffic

毎日12時から13時過ぎまでは負荷が高いなどの場合です。

以下の想定で設定してみました。

  • 平日のみ12時から13時過ぎまではアクセス数が2倍になる

Weekly spike traffic

週の中で初め・終わりなど特定のタイミングに負荷が偏っている場合です。

48時間負荷が高いなら、 2 Days 0 Hours 0 Minutes

50時間負荷が高いなら、 2 Days 2 Hours 0 Minutes

という風に設定しましょう。

Monthly spike traffic

月の中で初め・終わりなど特定のタイミングに負荷が偏っている場合です。

設定の考え方は、Weekly spike trafficと同じです。

支払い方法です。Quickには無いCost optimizedSpotについてのみ説明します。

Cost optimized

オンデマンドとリザーブドを組み合わせて最もコストパフォマンスに優れた支払い方法を提案してくれます。

Spot

スポットインスタンスを利用する場合の見積もりです。平均してどれぐらいの割引率で利用できるか仮定して見積もりを出します。

選択したインスタンスタイプに応じて過去の平均割引率を表示してくれるのが、とても嬉しいですね!

 

データ転送量の見積もりです。上側がインバウンド通信です。

今回はインターネットからのインバウンドのみで、リージョン間インバウンドは想定しないとして、値を入力しませんでした。

アウトバウンドです、こちらはインターネットに対して月当たり200GBの通信を行うと想定して設定しました。GB以外にもTBで指定ができます。

最後にストレージ容量です。スナップショットを毎月、毎週、毎日や一日6回取得した場合など多くのパターンに対応しています。

バックアップ頻度と想定される差分容量を設定して見積もります。

あとがき

まだベータ版でAmazon EC2しか対応していなかったり、URLでの共有ができなかったりと実務では使えないですが、個人的には従来の見積ツールより使いやすかったです!今後のアップデートを待ちましょう!

あと、ブラウザで更新をかけると設定した値がクリアされてしまうので、その点はご注意ください!