【レポート】数百ものアプリを移行する戦略とツール #ENT307 #reinvent
概要
原題:
ENT307 Strategies and tools to migrate hundreds of applications
サマリー:
Your CIO has asked you to start migrating your application portfolio to AWS, including hundreds of applications hosted on thousands of servers. In this session, you learn how to analyze your application portfolio, determine the right migration strategies for a broad mix of applications, and select tools to accelerate the migration.
CIOから、数千のサーバーでホストされている数百のアプリケーションを含む、アプリケーションポートフォリオのAWSへの移行を開始するように求められました。 このセッションでは、アプリケーションポートフォリオを分析し、幅広いアプリケーションの組み合わせに適した移行戦略を決定し、移行を加速するツールを選択する方法を学びます。
登壇者:
- Carmen Puccio - Principal Solutions Architect, Amazon Web Services
- Andrew Brydon - Distinguished Engineer, National Australia Bank
なお、本セッションは好評につき満席だったので別会場に配信されたものを視聴しました。 スライドと登壇者が同時に映るもので快適にみることができました。
レポート
移行の機会と方法
移行のアプローチと疑問
- 移行準備とビジネスケース
- 現コストはどれほどか
- 移行コストはどれほどか
- ポートフォリオの精査と計画
- CMDBは時代遅れ
- アプリケーションの依存性は何か
- 現在の利用状況や実行状況が分からない
- 何を・どう・いつ移行すべきか
- アプリケーションデザインおよび移行と検証
- 異なるワークロードは異なるツールが必要
- どうやって移行が完了したかを知ることができるか
- どのやって遅滞なく進捗を確認できるか
アセスメント
移行のためにビジネスケースを開発
TSO Logicは、正確なデータ駆動型の推奨事項を適切なサイズと適切なコストのコンピューティングに提供します
準備と計画
計画と準備ツールは以下:
- AWS Migration Hub
- AWS Application Discovery Servie
- AWS Schema Conversion Tool
- AWS Landing Zone
- AWS Controle Tower
サーバやデータベース、アプリケーションの移行実施ツールは以下:
- CloudEndure
- AWS Server Migration Service (SMS)
- AWS Database Migration Service (DMS)
- VMWare Cloud on AWS
- AWS Marketplace
データトランスファーとして以下:
- AWS Storage Gateway
- AWS DataSync
- AWS Transfer for SFTP
- AWS Direct Connect
- AWS Snowball
- Snowball Edge
AWSの移行ツール群は全フェーズで利用可能
AWS Migration Hub は、多くのツールに対応したアプリケーションの移行状態をトラッキングできる。
- アプリ検出サービスを使用して検出するか、既存のソースから検出データをインポートします
- ニーズに応じた最適な移行ツールを使用 -- AWSおよびパートナーツールを統合
- 全てのAWS利用者が無償利用可
どのようにして調査を行うか
システムインベントリ、パフォーマンス、および依存関係をキャプチャして視覚化する
Athena と Amazon QuickSight で移行計画を視覚化する
Athenaの中のApplication Discovery Service データベース
Athena 内のデータは以下のようにして問い合わせが可能
QuickSight で視覚化した様子
移行の実践
移行計画は下図よりルート選定を行う
各種移行ツール群は AWS Migration Hub 対応している
アカウント構造はどうするか?
自動化についての考察
Lift & Shift だけではない
簡単な例で説明する。 オンプレミスで一般的なWeb-DBアプリのシステムをそのままクラウドに持ってきても、可用性・運用性はオンプレミスと大して変わらない。 では、AWS Fargateを使うモデルはどうだろうか?
コンテナへの移行の考察
運用と最適化、ここからが楽しみが生まれる。
- アプリのパフォーマンスに信頼が持てる
- エンドツーエンドでアプリをプロアクティブにモニタできる
- メトリクスをトラッキング、ログファイルの収集と監視
- 目標は、顧客に影響を及ぼす前に問題を解決すること
- アプリの微調整-常に進化
- それは反復プロセス
- スケーラビリティについて考える
ユーザ事例: National Australia Bank
- 160年の歴史
- 30,000超の従業員
- 9百万を超える顧客
- オーストラリア随一の銀行
- 2,100アプリを持ち
- 11,000サーバを持つ
NABは数多くの挑戦に直面
- 技術的な負債を迅速に廃止することにより、ビジネスリスクを軽減できるか?
- 目標を達成するのに十分な速度でワークロードを移行できるか?
- カスタマーエクスペリエンスと製品開発サイクルを変革できるか?
- クラウド運用のための「車輪の再発明」を避けるられるか?
- 運用がクラウドのメリットを実現する上でブレーキになるのを防げるか?
Lesson1: 戦略的に
- クラウドファースト戦略
- AWSの革新を完全に活用する
- マイクロサービスとAPI化
- より小さく、再利用可能な、費用対効果の高いビルディングブロック
- 差別化要因としてのデータ
- 銀行と顧客を楽にする
Lesson2: Think Big
~ 30アプリを50日で ~
- ビジネス影響を極小に
- 非物質的なワークロード
- アクティブなアプリケーション
- 内部的にホストする
- CMDBに登録
- アプリケーションには所有者がいます
教訓: 自身のアプリを理解しましょう。ドアは二つあります。
Lesson3: 組込みのセキュリティ
- ガードレールを敷設
- 依存性を理解
- 継続的なコンプライアンス
- 代理
- インテグレーションは複雑!
教訓: この程度は標準的で簡単なほうです
Lesson4: ボトルネックを排除
- ファイアウォール、ファイアウォール、ファイアウォール!!
- チームは結果に責任持つ
- 移行ツールを活用
- データは重みをもつ
教訓: 今すぐアプリの依存性をマッピングしましょう!
Lesson5: 移行を拡張
~ チームに移行アプローチに関するガイダンスを提供 ~
教訓: なる早で提示を!
教訓: 優先順位を明確に! 大目標を掲げましょう。
Lesson6: 箱の外側にも目を向ける
Lotus Notes を AWS Labmda に
教訓: ビジネスへの恩恵を考慮
Lesson7: デリバリ自動化
NAB では NEF(NAB Engineering Foundation)を規定
- 開発者の経験
- プラットフォームチーム
- アプリケーションテンプレート
- CI/CD(JTE)に準拠
- 標準化されたアプローチ
移行まとめ
- エグゼクティブサポート
- アプリ解析
- Think Big
- クラウド教育
- ロールをターゲット
現在の状況
- AWS認定トレーニングパートナーに
- 5,000超のトレーニング
- オーストラリア/NZで最も多いAWSトレーニングを受けたエンジニアを抱える
- 400超のアプリをクラウドで展開
終わりに
銀行という固い業界にもかかわらず、戦略的に短期的な移行を遂げた事例の紹介でした。 規模や業界が異なってもアプローチは参考にできるところが多いのではないでしょうか?