[レポート][BLC204]ブロックチェーンを使用したエンタープライズソリューション:ネスレ、ソニーミュージック、Workdayのユースケース #BLC204 #reinvent
こんにちは。芳賀です。
AWS re:Invent 2019で「ブロックチェーンを使用したエンタープライズソリューション:ネスレ、ソニーミュージック、Workdayのユースケース」のお話を聞いてきたのでレポートします。
BLC204-OFM - Enterprise solutions with blockchain: Use cases from Nestlé, Sony Music, and Workday
Speaker
- Jon Rritz - AWS Blockchain
- Bjorn Hamel - Workday
- Tomoyuki Shirakawa - Sony Music
- Armin Nehzat - Nestle Australia
概要
Blockchain technology is evolving rapidly. Are you ready to take advantage of blockchain for enterprise? In this session, learn about the benefits of blockchain and its use cases for enterprise. You also get to hear directly from Jonathan Fritz, head of Amazon Managed Blockchain, and from such customers as Nestlé, Sony Music Entertainment Japan, and Workday.
日本語訳
ブロックチェーン技術は急速に進化しています。企業向けのブロックチェーンを活用する準備はできていますか?このセッションでは、ブロックチェーンのメリットとエンタープライズ向けのユースケースについて学びます。また、Amazon Managed Blockchainの責任者であるJonathan Fritzから、またネスレ、ソニーミュージックエンターテインメントジャパン、Workdayなどの顧客から直接話を聞くこともできます。
動画
レポート
introduction
- 事例を3つ紹介します。
- WorkdayからHRを管理するためにブロックチェーンを用いた事例
- Sony Musicから日本の複雑な契約フローを簡略化するためにブロックチェーンを用いた事例
- Nestleから製品の透明性を高めるためにブロックチェーンを用いた事例
- ブロックチェーンとは?
- 所有権を一元化して追跡および検証
- 所有権を分散してトランザクションと契約をおこなう
- これらの仕組みを提供するにはインフラ/アーキテクチャをサイロ化する必要がある
- それらお実現するために2019年初めにAmazon Managed BlockchainをGAした
Amazon Managed Blockchainとは?
- スケーラブルなブロックチェーンネットワークを作成する
- OSSフレームワーク:Hyperledger Fabric
- Ethereum
- 作成から起動まで20分程度
- 利用した時間だけ課金される
- 組織とのネットワーク作成も招待して管理することができる
Workday
- 社員のHR、財務管理を提供している
- Fortune500 の40%の従業員を管理している
- Credentialsを管理している
- クレデンシャルの情報は、発行者と承認を得る事ができる
- ブロックチェーン上にデータが保管されている
- データを共有した際に署名したキーで信頼性を保持できる
- さいごに
- OSSを使わなかったのは我々はアプリを作る強みがあるため
- AWSは素晴らしいチームメイト
- テクノロジープラットフォームの活用
- パートナーの採用を簡略化できます
Sony Music
Sony Musicでチャレンジしたこと
- 作曲家がユーザーへ音楽を届けるには?
- 作曲家が配信会社と契約し
- サービス会社と配信会社が契約し
- サービス会社がユーザーへ提供します
- ただし、契約は複雑です。
- 契約が電子ではなく紙媒体で行われることが多い
- 各社のシステムややり取りは標準化されていない
- blockchainを利用する事で作曲家、ユーザーがそれぞれ契約する
- それだけで、すべての連絡がおこなわれます
- 複雑な契約もシンプルにすることができる
- 管理の削減とコストの軽減
アーキテクチャ
Nestle
- Nestleのサプライチェーンに関する動画紹介。
- コーヒー豆のサプライチェーンを管理するためにAWS ブロックチェーンを用いた
- どこの農場でとれたのか
- その農場のどの畑でとれたのか
- どこでブレンディングされたのか
- さらにどのぐらい納入できたのか
- 消費者へサプライチェーンが伝える事ができる
Nestleでチャレンジしたこと
- 優れた味の提供
- ベストプラクティスのふりかえり
- 標準化やコラボレーション
- システムを導入したこと
- 予測する事ができ
- 今後の予定を計画することも可能になった
アーキテクチャ
3社のユースケース
- 組織同士での情報の共有を望んでいる
- ブロックチェーンを用いた事で管理コストの低減がはかれます。
- 様々な証明を管理する事ができるようになります。
感想
ブロックチェーンの活用に興味があり、このセッションを聴講しました。
サプライチェーンや契約の管理以外に、個人のスキル/クレデンシャルの管理システムに利用するという点は興味深かったです。個人の証明は今まで単一の企業でしか分からず、企業同士が連携することはできませんでしたが、今回のWorkdayでは、それが可能になるサービスを提供されており、企業側/社員側の双方にメリットがあると感じた。
ただ、何らかの業務システムでの利用を考えた場合にはまだ限定的な利用しか考えられず、もっと何か活用できないか考えさせられるセッションだった。