[アップデート] コールセンターサービス Amazon Connect が諸々アップデート
大栗です。
コールセンターサービス(AWSはコンタクトサービスと呼んでいます)のAmazon Connectでアップデートがありました。コンソールの日本語を含む7個の言語の追加サポート、シドニーリージョンの対応、リアルタイムなパフォーマンスダッシュボードの導入です。
- Amazon Connect adds support for seven new languages
- Amazon Connect is now available in the Asia Pacific (Sydney) AWS Region
- Amazon Connect introduces a real-time performance dashboard
アップデート
7個の言語の追加サポート
日本語TTSメッセージは再生可能でしたが、コンソールやビューでも日本語に対応しました。コンソールで全言語が対応しているサービスはほとんど無いと思います。
- 英語(以前から対応)
- スペイン語
- フランス語
- ブラジルポルトガル語
- 韓国語
- ドイツ語
- 簡体字中国語
- 日本語
シドニーリージョン
今まではバージニアだけでしたがマネージメントコンソールがシドニーリージョンにも対応しました。
パフォーマンスダッシュボードの導入
リアルタイムに応答状況がわかるダッシュボードが導入されました。
試してみる
以前の大瀧の記事AWSのコールセンターサービス Amazon Connectの試し方を参考に進めていきます。
まずAmazon Connectの画面を開きます。コンソールが8言語に対応していることが分かります。
初めてAmazon Connectを使用する時には「今すぐ始める」をクリックします。ディレクトリでユーザ管理もできますが、今回はAmazon Connectでユーザを管理するため「Amazon Connect内にユーザーを保存」を選択して、ユニークなURLを設定します。
管理者の情報を入力します。
着信と発信を行うため両方のチェックボックスにチェックを付けます。
デフォルト設定の通り自動でS3バケットが作成されて情報が保存されます。
作成内容を確認します。
しばらく待ちます。
Amazon Connectのセットアップが終わります。そして「今すぐ始める」をクリックします。
管理者情報を入力してログインします。
ダッシュボードも8言語に対応しています。ここでは日本語にします。
「1. 電話番号を取得する」の開始
をクリックして電話番号を取得します。
ここではアメリカの電話番号(国番号が+1)が払い出されます。フリーダイヤル(toll-free)が必要ないので通常の「Direct Dial」を選択します。
ここで電話を掛けて番号を確認することができます。
これで電話番号が取得できました。
[ユーザー]-[ユーザー管理]をクリックします。
ユーザーは事前に登録した管理者のみが載っています。新規のユーザを作成するために「新しいユーザーの追加」をクリックします。
ユーザー情報を画面から入力するので「作成」を選択します。CSVでまとめて作成する場合は「アップロード」を選択してください。
各ユーザー情報を入力します。電話の受発信をブラウザからするので「電話の種類」は「ソフトフォン」を選択します。
作成するユーザーの内容を確認します。
異なるブラウザで先程作成したユーザー(cm-oguri)でログインします。右上の受話器マークをクリックします。
マイクの使用の許可を求められた場合は許可をしてください。(下図はmacOSでChromeを使用した場合の例です)
ソフトフォンが起動します。
取得した番号に電話をかけるとガイダンスが流れて、しばらくするとソフトフォンが受信するので、「通話を受信」をクリックします。
通話始めると以下のように「Connected」のステータスに変わります。
通話を切ると「AfterCallWork」にステータスが変わります。再び受信可能にするには「ステータスの変更」で「Available」に変更します。
通話中のダッシュボードの状態を確認します。なお、ダッシュボードは30秒で自動更新され最新の状態が表示されます。
待ち受けしている電話が無い場合は「Avl」が0となります。
ソフトフォンをAvailableにすると「Avl」が1に変わります。
通話中になると「Avl」が0になり、「通話中」が1になります。
電話を切ると以下のようになります。
まとめ
今回のアップデートでコンソールが日本語に対応しました。テレフォンオペレーターの方が日本語のコンソールを使用できるため使いやすくなりました。しかし、対応リージョンがバージニアとシドニーのみとなっており、日本から電話を掛けて日本で受けると通信が長距離になりタイムラグが大きい状態(1秒程度)です。日本のコールセンター業務に対応するためには東京リージョン対応が必須と言えるでしょう。将来東京リージョンが対応した場合に備えて、今のうちにAmazon Connectの使用方法を押さえておくと良いのでは無いでしょうか。