【書評】「Slack入門〜 ChatOpsによるチーム開発の効率化〜」

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こんにちは!おおはしりきたけです。

@matsukazさんに「Slack入門〜ChatOpsによるチーム開発の効率化」を献本していただきました。クラスメソッドでもSlackは利用しており、改めてSlackについても学びたかったので、じっくり読ませていただきました。

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はじめに

この本は、以下の章立てで構成されています。

  • 第1章 Slackをはじめよう
  • 第2章 Slackの機能を徹底解説
  • 第3章 Slack APIの活用
  • 第4章 代表的な連携ツールHubot
  • 第5章 CIツールとの連携

Slackの基本的な使い方から、ChatOpsを中心にSlackでどのような事ができるのかがオールカラーでまとめられています。第1章〜第2章に基本的な使い方がまとめられており、Slackの入門者から、私のようにSlackを使っているけど、細かい機能を使いこなせていない人が対象になると思います。また、第3章以降はSlackをAPIやbotと連携させてChatOpsを実現させるためのノウハウが凝縮しています。

各章について

第1章

まずは、第1章です。ここを読むことで、Slack自体の機能の説明、アカウントの作り方や、チームの作り方、APIとの連携など基本的な事が、分かりやすく纏まっています。Slackはチームを中心として考えられており、その中でチャンネルというグループを作ってやり取りすることが多いです。ChatOpsを中心に書かれているという話をしましたが、第1章でもChatOpsの説明が丁寧に書かれています。

第2章

第2章では、Slackの機能が徹底解説されています。Chatでは文字ベースでやり取りを行うため、言葉と違い相手への温度感が伝わりにくかったりします。この章を読むことで、Slackの機能を活用し、テキストの装飾や絵文字、リアクションを行うことで文字の表現力を大幅にアップできると思います。その他チャンネルや個人の設定、Slack上で利用できるアプリケーション管理機能のApp Directoryの設定などが詳細に説明されています。

第3章

Slackの特徴の1つとして、外部のシステムと連携できるAPIが標準で提供されています。第3章では、Slackの以下のAPIについての解説になります。

  • Incoming WebHooks
  • Outgoing WebHooks
  • Slash Commands
  • Bot Users
  • Web API
  • Real Time Messaging API

私の参加しているチームでは、Bot UsersのCustom Botsを使って、独自に作成したボットが活発に動いています。Custum Botsでカスタマイズしたbotを追加して発言をさせたりするのですが、基本的に内容がメチャクチャなので面白いのですが、空気を読んでくれるわけではないのでタイミングに寄っては、腹が立つこともありますw

第4章

第4章ではHubotの活用方法について解説されています。またChatOpsの重要性で書かてている以下の言葉がすごく良いです。

このようにChatOpsは、利用される人によって知識に差を作らない、暗黙知をなくすしくみとなることが期待されます。

開発を行っている上で、暗黙知というのはどうしても発生してしまいます。その中でSlackを使いChatOpsを行うことで「情報の共有」「操作の可視化」がされるという話は、なるほどなと思いました。

第5章

最後の第5章では、CIツールのとの連携ということで、まずはCIについての説明が書かれていますが、そもそも何故CIが必要なのからSlackとCIを組み合わせるメリットが端的に書かれており、非常に分かりやすいです。また、Androidをベースとした開発のCIの流れが説明されております。

  • AndroidStudioでのプロジェクト作成
  • Githubリポジトリとの連携
  • CircleCIによるCIサーバーでの自動ビルド
  • Android Lintによる静的コード解析
  • Fablicでの自動配布
  • Crashlyticsからのクラッシュログの収集

上記の流れは、モバイルアプリ開発での基本の流れです。勿論他のツールなどでもSlackは連携できますが、一通りの流れを理解するには非常にわかりやすいと思いました。

最後に

何となくSlackを使っていましたが、この本を読んで、改めてSlackを再考する良い機会になりました!@matsukazさんをはじめ著者の皆様ありがとうございました。既に「Slack入門〜ChatOpsによるチーム開発の効率化」の書評はいくつか書かれていますので、こちらで紹介させていただきます。

また、7月5日(火)の19時から(受付は18時30分)「Slack入門」刊行記念LT大会というイベントが開催されます。執筆陣のLTからSlackに関連するテーマで5分間のLTまで内容盛り沢山の内容のイベントですので、興味ある方は是非!