プロジェクトのクローズや引き継ぎに事故防止のためSlackで確認しておきたい項目(チェックリスト付き)

プロジェクトのクローズや引き継ぎで、Slackに関する要素を振り返りながら挙げてみました。見落としても影響がすくないもの、大きいものいずれもあると思われますが、出来る限りトラブルなく進めたいものです。
2020.10.05

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はじめに

四半期毎の振り返りが完了し、完了したプロジェクトについての後片付けや継続するプロジェクトの引き継ぎを行っていました。概ね大きな要素については完了しましたが、比較的影響が少なめと思われるSlack上の設定については「やってみた」系記録もすくない状態です。

Slack上での引き継ぎやアーカイブに関する、関する大きめな要素やそうでもない要素について、色々なシーンである程度共通していそうな内容をまとめてみました。

既存チャンネルを整理する

普段アーカイブをする機会がなく、アーカイブしたチャンネルの動作がどうなっているのか知る機会も少なめかと思われます。チャンネルから離脱したケースと比較して、検索時や他のスタッフからはどう見えるかの2点で確認しました。

操作 Slack上での挙動 他のスタッフへの影響
離脱する 検索時にチャンネルがサジェストされる 不要かどうか判断し難い
アーカイブする 検索時にチャンネルがサジェストされない
自身でチャンネル名を入力すると対象になる
使われていないことが判断できる

連絡や通知に使う想定がなくなった時点でアーカイブしておいたほうが紛らわしくなくて良さそうです。

メンバーグループの整理

どこにあるのか分かりづらい要素の一つです。参考:その他→メンバーディレクトリ

メンバー一覧から自分自身を除外操作することが不可能であるため、自力での動作確認ができませんでした。削除されても特に通知は来ないかもしれません。

グループのチャンネルが設定されている場合、グループにメンバーを追加することでチャンネルには自動で参加になります。尚、グループに追加操作した当人には直接通知が来ないため、該当チャンネルを見たときに気がつく程度です。

グループに新規メンバーを追加する場合、参加が確定しているものの再来月あるいは翌年以降の場合には悩ましいところです。「参加までの日数が残りX日を切ったら追加」等ルール付けをしておくと運用の負担減になるかもしれません。

絵文字の整理

誰でも操作可能なため、特に気にするべき要素ではないかもしれません。削除されても入力中にサジェストされないことでようやく気がつく程度です。APIを用いて継続して利用可能な絵文字を取得保存しておくことで、差分から削除分の判断はできます。

% curl https://slack.com/api/emoji.list?token=$ACCESSi_TOKEN&pretty=1
{
    "ok": true,
    "emoji": {
        "name1": "https:\/\/my.slack.com\/emoji\/name1\/0000000000.png",
        "name2": "https:\/\/my.slack.com\/emoji\/name2\/1111111111.png",
        …
    }
}

尚、弊社ではとある個人の分報で消滅個数を知ることができます。

SlackAppのオーナー委譲

気がついたら時既に遅し、となりやすい要素です。引き継ぎ要素に管理者への追加も挙げておきましょう。もし運用保全担当になるアプリがあり、アプリ一覧に該当アプリがなかったら危険信号です。

コントロール不可能になったbotはremoveしておきましょう。運用の中心にbotがある場合は運用に関する資料も勿論引き継ぎしてあるはずです。もしそうでなければ、頑張って作り直すことも考える必要があります。

incomming webhook/outgoing webhook の管理

カスタムインテグレーションにある2つを指します。

追加した個人に操作権限が依存するため、できればこの2種をチームでの運用に利用することは避けましょう。SlackAppにも同じ機能があり、そちらはオーナー権限があれば操作可能です。チームで利用する場合は極力そちらで賄うべきです。

あとがき

上記から特に対処すべき項目をMarkdownで書き出してみました。

- [ ]使わなくなるチャンネルをアーカイブする
- [ ]メンバーグループから離脱するメンバーを削除する
- [ ]引き継ぎ担当へSlackAppのオーナー委譲
- [ ]incomming webhook/outgoing webhookをSlackAppに移す
- [ ]incomming webhook/outgoing webhookを削除

うち、SlackAppとwebhook系は実際にトラブルに見舞われて初めて気がつくことの多い要素です。前担当者が部署異動ならまだしも、退職する場合は引き継ぎもれのダメージも大きめです。電話で問い合わせるとしても難しい場面はあります。普段から運用に関する重要な要素として忘れないようにしておきたいものです。