【書籍制作ワークフロー】ReVIEW 入門 #03 – ePUBを生成してみる

2013.12.04

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前回までの記事で ReVIEW 環境の構築手順を学びました。今回はまだ ReVIEW の詳しい記法や仕組みは置いておいて、まずはコンパイルして実際に ePUB と PDF を生成してみるとします。
細けえ話は後だ、後。

ReVIEW プロジェクトの作成

ePUB や PDF を作成するということもあり、ReVIEW プロジェクトには単一のテキストファイルだけでなく幾つかまとまったファイル群が必要になります。それらが全て頭に入っていれば良いのですが、最初なので既存のサンプルプロジェクトをダウンロードするところから始めるとします。

サンプルプロジェクトをダウンロード

以下のリポジトリにサンプルプロジェクトがあるので、こちらを拝借するとします。

git clone もしくは Download ZIP からダウンロード出来ます。実際に使用するのは src ディレクトリ以下であり、この様な構成になっています。

├── CHAPS
├── PREDEF
├── _cover.html
├── ch01.re
├── ch02.re
├── config.yml
├── images
│   ├── ch01-imgsample.jpg
│   └── cover.jpg
├── main.css
├── preface.re
└── sty
    ├── jumoline.sty
    └── samplemacro.sty
ファイル・フォルダ 説明
CHAPS 章の構成を定義したファイル
(※ファイル名固定)
PREDEF 前付の構成を定義したファイル
(※ファイル名固定)
_cover.html ePUB 用カバー用 HTML
ch01.re - ch02.re ReVIEW ファイル
(※一章につき一ファイル)
config.yml ePUB、PDF を生成する際の設定を定義したファイル
images 画像ファイル用ディレクトリ
(※名前、位置は固定)
ch01-imgsample.jpg コンテンツ内で使用するファイル
(※対象のReVIEWファイル名をプレフィックスにすること)
cover.jpg カバー用画像
main.css ePUB および HTML のスタイルを定義したスタイルシート
preface.re 前付用 ReVIEW ファイル
sty PDF(TeX) 生成時のマクロ用ディレクトリ
jumoline.sty TeX マクロ
samplemacro.sty TeX マクロ

結構色々ありますね。ではこれらのファイル群をsrcフォルダごと前回の記事で作成した ReVIEW プロジェクトに放り込むとします。

try_review/src/

ePUB を生成してみる

ダウンロードしたサンプルコードは、環境が整っていれば既に生成出来る状態にあります。ということでターミナル上でsrcに移動し、以下のコマンドを実行します

$ cd src
$ bundle exec review-epubmaker config.yml
  adding: mimetype (stored 0%)
  adding: META-INF/container.xml (deflated 30%)
  adding: OEBPS/book.html (deflated 40%)
  adding: OEBPS/book.ncx (deflated 74%)
  adding: OEBPS/book.opf (deflated 62%)
  adding: OEBPS/ch01.html (deflated 52%)
  adding: OEBPS/ch02.html (deflated 37%)
  adding: OEBPS/colophon.html (deflated 43%)
  adding: OEBPS/images/ch01-imgsample.jpg (deflated 1%)
  adding: OEBPS/images/cover.jpg (deflated 24%)
  adding: OEBPS/main.css (deflated 70%)
  adding: OEBPS/preface.html (deflated 39%)
  adding: OEBPS/toc.html (deflated 52%)
  adding: OEBPS/top.html (deflated 44%)

するとsrcディレクトリにこのように ePUB ファイルが生成されます。

cap-epub_derectory

そして ePUB と同時に HTML ファイルも生成されています。

cap-epub_html_dir

サンプルコードなので当然ですが、割とあっさりと生成することが出来ました。これは生成の際に必要な設定がconfig.ymlとして予め用意されているからです。このファイルの中身については、追々見ていくとします。