
Claude Code v2.1.215〜v2.1.216 の主要アップデート - sandbox 設定の追加と長時間セッションの高速化
クラウド事業統括本部の石川です。Claude Code の v2.1.215 〜 v2.1.216(2026-07-19 〜 2026-07-20)のアップデートをまとめてご紹介します。今回は新機能こそ控えめですが、日々の安定性やセキュリティを底上げする修正が主です。新機能sandbox.filesystem.disabledについても試してみました。
前回のアップデート記事はこちらです。
アップデートサマリー
対象は 2 バージョン(v2.1.215 〜 v2.1.216、2026-07-19 〜 2026-07-20)の計 41 件です。新機能は sandbox.filesystem.disabled の追加 1 件にとどまり、残りの大半はセキュリティ・権限まわりの堅牢化を含むバグ修正と、既存機能の改善で占められています。
注目のアップデート
/verify・/code-review の自動実行の停止(v2.1.215)
これまで Claude が状況に応じて自動的に実行していた /verify と /code-review のスキルが、自動では走らなくなりました。実行したいときは /verify または /code-review と明示的に呼び出します。
レビューや検証を走らせるタイミングを自分で握りたい方には、扱いやすくなったと感じます。
sandbox.filesystem.disabled の追加(v2.1.216)
sandbox.filesystem.disabled 設定が追加されました。ネットワークの下り(egress)制御は維持したまま、ファイルシステムの分離だけをスキップできます。
CI やコンテナのように、既にファイルシステムが隔離された環境で二重の分離を避けたい場面に向いています。そうした環境で sandbox を使う方に効くと感じます。
長時間セッションのストール解消(v2.1.216)
長いセッションで、メッセージの正規化コストがターン数に対して二次関数的に増大し、数秒のストールや再開の遅さを招いていた問題が修正されました。
ターンを重ねるほど遅くなっていた長時間セッションのもたつきが解消されます。大きめのタスクを一つのセッションで回し続ける方ほど、体感の改善が大きいと感じます。
対象バージョンと期間
| バージョン | 公開日 |
|---|---|
| v2.1.215 | 2026-07-19 |
| v2.1.216 | 2026-07-20 |
新機能
sandbox.filesystem.disabled設定の追加(v2.1.216)。詳細は「注目のアップデート」および「試してみた」を参照してください。
改善
/context・/compactの状態表示を改善: 会話がコンテキストウィンドウを超えた際に/contextが明示的な警告を表示し、失敗した/compactはエラーとして表示されるようになりました(v2.1.216)。/forkの確認表示を改善: 確認が 1 行になり、新しいセッションの名前・claude attachの ID・コピーがチェックアウトを共有する場合の注記を表示します(v2.1.216)。/ultrareviewのエラーメッセージを改善: diff が大きすぎる場合に、設定された上限・実測の diff サイズ・寄与の大きいファイルを表示します(v2.1.216)。/code-review ultraのエラーメッセージを改善: diff が空の場合に、正確なベース ref 名を示したうえで明示的なベースの指定を提案します(v2.1.216)。- このほか、支出上限(spend limit)変更が拒否された際の理由表示、バックグラウンドセッションでの
/mcp・/install-github-appの入力待ち保留、同梱の dataviz スキルの更新(チャートパレットの並べ替えとガイダンス修正)などが入っています(いずれも v2.1.216)。
セキュリティ・権限まわりの修正
権限チェックやパス解決に関わる修正が今回は多く含まれています。
- Bash 複合文の権限チェックを修正:
&&リストや否定の内側にあるリダイレクト付き複合文を正しく検査するようになりました(v2.1.216)。 .claudeの symlink 経由の書き込みリダイレクトを修正: ワークフローの保存やスケジュールタスクの書き込みが、シンボリックリンクを辿ってプロジェクト外へ逸れうる問題を解消しました(v2.1.216)。- Windows のネットワークパスへの無確認アクセスを修正: 読み取り専用コマンドが権限プロンプトなしにネットワークパスへアクセスできた問題を解消しました(v2.1.216)。
- PowerShell の権限検証を修正: 不可視の Unicode 文字を含むコマンドの権限検証を修正しました(v2.1.216)。
- PowerShell の
git・gh引数の検証を改善(v2.1.216)。 /rewindのリンク経由の操作を防止: 追跡対象パスのシンボリックリンク・ハードリンクを辿ってファイルを復元・削除しなくなり、スキップしたパス数を報告します(v2.1.216)。
修正(主要なもの)
安定性・操作性に関わる修正を中心に抜粋します。
- クラウドセッションのメッセージ取りこぼしを修正: コンテナがターン途中に再起動しても、中断されたターンが再開時に再実行され、セッションが応答不能のまま残らなくなりました(v2.1.216)。
- バックグラウンドエージェント再開時のエージェント消失を修正: 再開したセッションがデフォルトエージェントへ戻らず、エージェントのプロンプトとツール制限が復元されるようになりました(v2.1.216)。
- 別プロジェクトの worktree への着地を修正: 作業ディレクトリが選択したプロジェクトと一致しない場合に、別プロジェクトの残存 worktree へ入り込む問題を解消しました(v2.1.216)。
- worktree 分離の迂回を修正: 分離したサブエージェントが
git -C・--git-dir・GIT_DIR/GIT_WORK_TREEを経由して共有チェックアウトへリダイレクトできた問題を解消しました(v2.1.216)。 - 起動中のバックグラウンドサブエージェントのキャンセルを修正: 起動ウィンドウ中に高優先度メッセージが届いてもキャンセルされなくなりました(v2.1.216)。
- auto モードの誤った拒否を修正: OAuth トークンがセッション途中で期限切れ・ローテーションした後、「HTTP 401」分類エラーでコマンドを拒否しなくなりました(v2.1.216)。
- 地味に嬉しい修正: セッション中に変更したスキルやコマンドが、再起動を待たずにスラッシュメニューへ反映されるようになりました(v2.1.216)。スキルを書きながら試す方には地味に嬉しい修正だと感じます。
- このほか、@メンションや vim 操作、Web 版セッションの再質問、MCP の再認証、
/memoryなどのエディタ表示、フルスクリーンや狭い端末での UI 表示、VSCode の双方向テキスト表示など、多数の細かな不具合が修正されています。
新機能 sandbox.filesystem.disabled を試してみた
新たに追加されたsandbox.filesystem.disabled 設定は、ネットワークの下り(egress)制御は維持したまま、ファイルシステムの分離だけをスキップできる機能です。
この設定は CLI のフラグではなく、settings ファイルで管理します。ユーザー全体に効かせるなら ~/.claude/settings.json、プロジェクトで共有するなら .claude/settings.json、個人のプロジェクトローカル設定(git 管理外)で試すなら .claude/settings.local.json に記述します。実際の分離挙動の確認には、設定ファイルへの書き込みと sandbox を有効にした状態での実行観察が必要になるため、本記事では次の手順を検証手順として残します。
settings ファイルに sandbox 設定
settings ファイルに sandbox 設定を追記します。ここでは、プロジェクトローカルの .claude/settings.local.json に記述する場合の例を示します(以下は設定例です)。
.claude/settings.local.json:
{
"sandbox": {
"enabled": true,
"filesystem": {
"disabled": true
},
"network": {
"allowedDomains": [
"registry.npmjs.org",
"*.github.com"
]
}
}
}
sandbox.enabled で sandbox を有効化し、sandbox.filesystem.disabled にファイルシステム分離のスキップを、sandbox.network.allowedDomains に egress を許可するドメイン(例として npm・GitHub)を指定しています。
動作確認
/sandbox を auto-allow モードにしたうえで、Claude に Bash コマンドを実行させ、次の 2 点を確認します。sandbox は Bash コマンドとその子プロセスに効くため、確認も Bash コマンドで行います。

ネットワーク egress 制御が効いていること(許可済み)の確認
登録済みドメインはプロンプトなしで通ります。

ネットワーク egress 制御が効いていること(未許可)の確認
allowedDomains に無いドメインは、既定では即ブロックされるのではなく 初回アクセス時に承認を求められます

プロンプトを挟まず自動でブロックしたい場合は、managed settings で allowManagedDomainsOnly を true に設定します。
ファイルシステム分離がスキップされていることの確認
通常の sandbox が拒否する「作業ディレクトリ外への書き込み」を試します。

filesystem.disabled: true では書き込めます。設定を外す(または false)と同じ操作が sandbox に拒否されるため、この差でファイルシステム分離がスキップされていることを確認できます。
最後に
今回のアップデートは、目立つ新機能こそ sandbox 設定の追加にとどまるものの、worktree・権限・symlink まわりの堅牢化と長時間セッションの高速化が揃った、実務者向けの手堅いリリースだと感じます。派手さはありませんが、毎日使う方ほど安定性の底上げを実感できるのではないでしょうか。
気になる変更があれば、アップデートして確認してみてはいかがでしょうか。
参考文献









