
Claude Code v2.1.240〜v2.1.245 の主要アップデート - modelPicker と promptCacheTtl の追加
クラウド事業統括本部の石川です。Claude Code の v2.1.240 〜 v2.1.245(2026 年 8 月 22 日 〜 8 月 25 日)のアップデートをまとめてご紹介します。4 日間で 5 バージョンが公開され、変更点は v2.1.243 に集中しています。v2.1.243 から v2.1.241 に切り戻された後、v2.1.245 へと紆余曲折でした。今日は、modelPickerを試してみました。
前回のアップデート記事はこちらです。
アップデートサマリー
対象は 5 バージョン(v2.1.240 〜 v2.1.245、2026 年 8 月 22 日 〜 8 月 25 日)で、CHANGELOG に記載された変更は 63 件です。内訳は新機能 10 件、改善 10 件、パフォーマンス 5 件、セキュリティ 2 件、破壊的変更 1 件、修正 35 件で、このうち 60 件が v2.1.243 のものです。設定で挙動を調整できるようにする変更と、起動時間・メモリ・配布サイズといった土台の改善が目立ちます。
注目のアップデート
/model のピッカーを設定できる modelPicker(v2.1.243)
modelPicker 設定が追加されました。/model のピッカーに並ぶモデルを、順序付き・ラベル付きのリストで指定できます。モデル ID はどの表記でもよく、Vertex/Bedrock の ID も指定できます。組み込みの一覧に追加するか、組み込みの一覧を置き換えるかも選べます。
利用できるモデルが多く、チーム内で使うモデルを揃えたい場合には、ラベルで指示を共有できる点が効いてくると感じます。
プロンプトキャッシュの TTL を指定する promptCacheTtl / subagentPromptCacheTtl(v2.1.243)
promptCacheTtl と subagentPromptCacheTtl の 2 つの設定が追加されました。API キー利用者とクラウドプロバイダー利用者が、メインの会話のプロンプトキャッシュを 1 時間に保ちながら、サブエージェントは 5 分のままにできます。
長時間 1 つのセッションを回し続ける使い方をしている方ほど、メイン会話のキャッシュを 1 時間に伸ばせる効果を実感しやすいのではないでしょうか。
/usage に Loops の内訳が追加(v2.1.243)
/usage に Loops の内訳が追加されました。ループごとの実行回数・合計トークン・1 実行あたりのトークン・最終実行が表示され、暴走ぎみだったり出力量が多かったりする /loop タスクを見つけやすくなっています。
/loop を常用していると、どのループがトークンを食っているのかは感覚では掴みにくいため、実行回数と 1 実行あたりトークンが並ぶのは調整の起点になると感じます。
glibc 2.44 の Linux ディストリビューションで起動時にクラッシュする問題を修正(v2.1.245)
glibc 2.44 を採用した Linux ディストリビューション(Arch Linux、CachyOS、Fedora Rawhide など)で、起動時にクラッシュする問題が修正されました。
ローリングリリースの Linux を使っている方は、起動しなくなった時点で原因の切り分けが難しいので、まずこのバージョンまで上げるのが早いと感じます。
API が応答を開始しないときのタイムアウトを追加(v2.1.243)
Anthropic API が応答を開始しない場合に、セッションが 10 分以上無反応になる問題が修正されました。約 3 分でタイムアウトして 1 回リトライし、そのうえで API Error: No response from API を表示するようになっています。
無反応のまま待たされるのが一番判断に困るので、3 分で切り上げて明示的なエラーになるのは待ち時間の見積もりがしやすくなると感じます。
非対話・SDK セッションでリモート MCP サーバーが復帰しない問題を修正(v2.1.243)
非対話(-p)セッションと SDK セッションで、リモート MCP サーバーが接続断から復帰しない問題が修正されました。自動的に再接続するか、失敗として報告されるようになっています。
CI やバッチで -p を回している場合、接続断が復帰しないと後続の処理まで巻き添えになるため、自動再接続か失敗報告のどちらかに倒れるのは扱いやすいと感じます。
サンドボックスのネットワーク違反の詳細が欠落する問題を修正(v2.1.243)
ブロックされたコマンドが終了コード 0 で終わった場合(例: curl がプロキシの 403 ページを出力した場合)に、サンドボックスのネットワーク違反の詳細が Bash ツールの結果から欠落する問題が修正されました。
終了コードだけを見て成功と判断してしまうと、ネットワークがブロックされたことに気づけないため、サンドボックスを有効にしている方は挙動を確認しておく価値があると感じます。
対象バージョンと期間
| バージョン | 公開日 | CHANGELOG の記載 |
|---|---|---|
| v2.1.240 | 2026-08-22 | 「Bug fixes and reliability improvements」の 1 行のみ |
| v2.1.241 | 2026-08-22 | 「Bug fixes and reliability improvements」の 1 行のみ |
| v2.1.242 | 2026-08-24 | 記載なし |
| v2.1.243 | 2026-08-24 | 60 件 |
| v2.1.245 | 2026-08-25 | 1 件 |
なお、v2.1.244 は npm レジストリに公開されていないため、対象に含めていません。
新機能
modelPicker設定を追加。/modelのピッカーを順序付き・ラベル付きのモデル一覧でカスタマイズできる(v2.1.243)promptCacheTtl/subagentPromptCacheTtl設定を追加。メイン会話のプロンプトキャッシュを 1 時間、サブエージェントを 5 分に分けられる(v2.1.243)/usageに Loops の内訳(ループごとの実行回数・合計トークン・1 実行あたりトークン・最終実行)を追加(v2.1.243)modelPricingマネージド設定を追加。組織の契約単価と割引率が、定価の代わりに/cost・ステータスライン・テレメトリのコスト表示に使われる(v2.1.243)/login→ Anthropic Console にキー不要のサインイン「Sign in with your Console account」(推奨)を追加。API キーを許可していない組織でもサインインできる(v2.1.243)/statusにSkipped sources行を追加。より優先度の高いマネージド設定が有効なため適用されていないマネージド設定ソース(例:managed-settings.json)を一覧表示する(v2.1.243)/mcpと/pluginsで、組織が認証を管理している claude.ai コネクタにmanagedマーカーを表示(v2.1.243)/tasksとエージェント詳細ダイアログに、各サブエージェントが動作したモデル(と effort レベル)を表示(v2.1.243)/statusに、Claude Code on the web(Pro/Max)で GitHub が接続済みかを示す行を追加。未接続の場合は/web-setupを案内する(v2.1.243)- Claude Code on the web 向けに GitHub を接続していない claude.ai ユーザーへ、
/web-setupを案内するヒントを追加(v2.1.243)
パフォーマンス
- 起動時間を改善。サンドボックスと MCP の起動が最初の描画をブロックしなくなり、素の起動ではサブコマンド登録をスキップ、ワークフロー探索・設定・トラストストアの処理も軽量化(v2.1.243)
- ネイティブインストールと自動アップデートのダウンロードサイズを改善。バイナリが zstd 圧縮になり、Linux x64 で約 340 MB から約 75 MB に(v2.1.243)
- ネイティブビルドのメモリ使用量を改善。バンドル全体を常駐させず必要に応じてコードを読み込むようになり、セッションあたり約 40〜70 MB 削減(v2.1.243)
- 長時間セッションのピークメモリ使用量を改善(ヒープの増加に応じてランタイムがより早くガベージコレクションを行う)(v2.1.243)
- バンドルされたスキルとプロンプトのテキストをコンパクトに保持し、ネイティブバイナリのサイズを約 2 MB 削減(v2.1.243)
改善
- SSH 越しの
/loginを改善。サインイン URL が即座に表示され、cキーは常に成功と称する代わりに URL のコピー方法を報告し、フルスクリーンでのテキスト選択方法のヒントも表示される(v2.1.243) - thinking を無効にした状態で effort
xhigh/maxを使ったときのエラーを改善。レベル名・thinking を無効にしている設定・対処としての/effort highを示す(v2.1.243) /loopで、Claude に何もすることがない連続した wake-up が 1 行にまとめて表示されるように(v2.1.243)- Bedrock・Vertex・Foundry 利用時とテレメトリ無効時にも、
/model・/fast・/effortがターン終了まで待たされず即座に反映されるように変更(v2.1.243) /modelピッカーと同梱のclaude-apiスキルで、Sonnet 5 の 100 万トークンあたり $2/$10 の価格を、期間限定プロモーションではなく標準の定価として表示するよう更新(v2.1.243)- サンドボックス化された Bash ツールのプロンプトが、許可済みネットワークホストを列挙しないように変更。未列挙のホストをブロック済みと決めつけずにリクエストを試み、新しいホストを承認できる(v2.1.243)
ANTHROPIC_AUTH_TOKENで Anthropic API に直接認証するセッションについて、利用テレメトリの組織への帰属を改善し、組織のデータ取り扱い設定が適用されるように(v2.1.243)- Remote Control を別のターミナルが保持している会話を再開したときの通知を改善。他のマシンのセッションはこちらからは見えず、こちらにも到達できない旨を伝えるように(v2.1.243)
- [VS Code] 長時間セッションの履歴トリミングを改善。古いツール実行の行から先に削除され、ユーザーのメッセージと Claude の返答が残るように(v2.1.243)
- [VS Code] Claude アカウントでサインインしている場合に、拡張機能自身の利用テレメトリの組織への帰属を改善し、組織のデータ取り扱い設定が適用されるように(v2.1.243)
セキュリティ
- ブロックされたコマンドが終了コード 0 で終わった場合に、サンドボックスのネットワーク違反の詳細が Bash ツールの結果から欠落する問題を修正(v2.1.243)
- macOS の computer use を変更。デスクトップ・Dock・Finder ウィンドウをクリックする場合は、他のアプリと同様にアクセス許可ダイアログで Finder を許可する必要がある(v2.1.243)
修正(主要なもの)
安定性・操作性に関わる修正を中心に抜粋します(注目のアップデートで取り上げた glibc 2.44 の起動クラッシュ、API 無応答時のタイムアウト、リモート MCP の再接続を除く)。
- auto モードのツール呼び出しが拒否される問題を修正: API が一時的に過負荷でリトライを求めた際、約 1 分待ったあとにツール呼び出しが「temporarily unavailable」として拒否される問題(v2.1.243)
- フックの
if条件の誤発火を修正:Bash(cat *)のような条件が、$()やバッククォートによるコマンド置換のあとに引数が続く場合に、無関係な Bash コマンドでも発火する問題(v2.1.243) /resumeの一覧が 50 件で止まる問題を修正: 直近 50 セッションしか一覧されなかったものが、スクロールに応じて追加読み込みされるように(v2.1.243)--agentsの不正な JSON が無視される問題を修正: 不正な JSON やエージェント定義を黙って無視せず、--mcp-configと同様に明確なエラーで終了する(v2.1.243)- Ctrl+R の履歴検索が壊れる問題を修正:
~/.claude/history.jsonlに不正なエントリがあると、Ctrl+R の履歴検索と上矢印の履歴が壊れる問題(v2.1.243) - ローカル IDE 接続がプロキシ経由になる問題を修正:
NO_PROXYにlocalhostがあり小文字のno_proxyに無い場合に発生していたもので、大文字・小文字の双方を参照するように(v2.1.243) - バックグラウンドのサブエージェントが起きない問題を修正: 最後のバックグラウンド Bash タスクが完了しても起きなかった問題(v2.1.243)
claude remote-controlの終了でセッションが取り残される問題を修正: サーバーがセッション中に環境を落とすと終了していたものが、復帰するように(v2.1.243)- 地味に嬉しい修正:
/clearが、新しいセッションでも保持されている/renameのセッション名をプロンプトバーから消してしまう問題を修正(v2.1.243)。/renameで名前を付けてから/clearするたびに名前が消えるのは地味に気になっていた挙動で、こうした細かい取りこぼしが拾われるのはありがたいと感じます。 - このほか、レート制限の使用率表示、Claude in Chrome の接続、VS Code 拡張の表示、プラグインと LSP の再読み込み、
/web-setupのログインなど、多数の細かな不具合が修正されています。
破壊的変更
セッション間メッセージングの受信ソケットが、30 秒以内に完全な 1 行を送らない接続を切断するようになりました(v2.1.243)。ソケットへ書き込むスクリプトは、データが揃ってから接続する必要があります。
CHANGELOG に具体例の記載はないため、以下は挙動の説明に沿って作成した例です。
変更前(〜 v2.1.242):
# 例: 先にソケットへ接続し、データが揃うのを待ってから 1 行を書き込む
exec 3<>"$INBOX_SOCKET"
sleep 60 # 接続だけ先に張って待つ
printf '%s\n' "$payload" >&3
変更後(v2.1.243 〜):
# 例: データが揃ってから接続し、完全な 1 行をすぐに書き込む
payload="$(build_payload)" # 先に送る内容を確定させる
exec 3<>"$INBOX_SOCKET"
printf '%s\n' "$payload" >&3
modelPicker を試してみた
modelPickerは、モデル一覧(/model)を順序付き・ラベル付きでカスタマイズできる新機能です。一般には、設定ファイル(~/.claude/settings.json など)に modelPicker を追加し、表示したいモデルを順序付き・ラベル付きで並べます。
v2.1.243 の modelPicker を、--settings で一時的に渡して挙動を確認します。公式ドキュメントによると、options の各行に必須の model と任意の label・description を書き、replaceBuiltInOptions を true にすると組み込みの一覧を置き換えれます。
{
"modelPicker": {
"options": [
{ "model": "opus", "label": "本番用 Opus" },
{ "model": "sonnet", "label": "日常用 Sonnet", "description": "レビューと軽い実装" }
],
"replaceBuiltInOptions": true
}
}
claude --settings ./modelpicker-demo.json で対話セッションを起動します。次に、/model を実行し、ピッカーに「本番用 Opus」「日常用 Sonnet」の 2 行が指定した順で並ぶこと、replaceBuiltInOptions を true にしているため組み込みの一覧が置き換わっていることが確認できます。
下記の例では、最初はclaudeをデフォルト状態で起動してモデル一覧を表示した後、moelpickerを設定・起動してモデル一覧を表示しています。

最後に
4 日間で 63 件という更新頻度そのものが Claude Code らしいところですが、なかでもネイティブ版のダウンロードサイズが約 340 MB から約 75 MB になった点と、セッションあたり約 40〜70 MB のメモリ削減は、CI や新しいマシンへの導入が軽くなると感じます。
気になる変更があればアップデートして確認してみてください。
参考文献







