Claude Code v2.1.267 の主要アップデート - maxEffortLevel の追加とプロンプトキャッシュ周りの一斉修正

Claude Code v2.1.267 の主要アップデート - maxEffortLevel の追加とプロンプトキャッシュ周りの一斉修正

Claude Code v2.1.267のリリースで、effort levelの上限設定や大規模セッション再開時の不具合修正など、53件のアップデートが入りました。今回は新機能より、長時間作業で気づきにくい問題を塞いだ修正が中心です。本日は、新しい maxEffortLevel を試してみました。
2026.09.10

クラウド事業統括本部の石川です。Claude Code の v2.1.267(2026年9月9日公開)がリリースされました。53 件と項目数の多いリリースで、内訳は新機能より修正に寄っています。本日は、新しい maxEffortLevel を試してみました。

前回のアップデート記事はこちらです。

https://dev.classmethod.jp/articles/20260909-cc-updates-v2-1-266/

アップデートサマリー

v2.1.267 では 53 件の変更が入りました。新機能 3 件、改善 6 件、パフォーマンス改善 3 件、セキュリティ 2 件、修正 39 件という内訳です。

修正 39 件のうち 8 件がプロンプトキャッシュや thinking の破棄として記載されており、関連する修正を含めると今回いちばん大きな塊になっています。このほか VS Code 拡張の修正が 8 件、Claude Code on the web が 2 件、Claude Tag が 3 件含まれます。

注目のアップデート

maxEffortLevel で effort level に上限を設けられるようになった

maxEffortLevel 設定が追加されました。トップレベル、または modelSettings 配下のモデル単位で指定でき、Bedrock・Vertex・Foundry を含むすべてのプロバイダーで effort level の上限を制限します。ユーザーは上限より低いレベルを選ぶことはできます。

個人で使う場合も、思考量を抑えて応答を速くしたいときの上限として使えると感じます。組織で配る場合は管理設定に置けるため、プロバイダーを問わず effort を揃えたいときの選択肢になると見ています。

--system-prompt-snapshot off でシステムプロンプトを毎回生成し直せる

--system-prompt-snapshot off が追加されました。会話に記録済みのシステムプロンプトを再利用せず、リクエストごとにシステムプロンプトを生成し直します。プロンプト本文を書き換えながら試す用途向けのオプションです。

システムプロンプトの文言を書き換えながら試す方には、会話を作り直さずに反映を確認できる点が効いてくると感じます。

プロンプトキャッシュと extended thinking の破棄をまとめて修正

ツール定義が会話の途中で書き換わり、プロンプトキャッシュがミスしたり、それ以前の thinking や推論が破棄されたりする問題が、経路ごとに 8 件修正されました。対象になった経路は、MCP サーバーによるツールの再送信、切断やアップグレードによるツールの消失、ToolSearch がないセッションへのツール追加、会話からフォークしたバックグラウンドワーカー、/model でのモデル切り替え、claude.ai のコネクターのツール変更、コネクター再接続前のツールアナウンスの書き換え、print モード(-p)の会話を対話モードで再開したときです。

関連して、再開したセッションでインラインのツールセットやツール説明が書き換わる問題も 2 件修正され、サブエージェントと --system-prompt / --append-system-prompt を指定して開始したセッションについては、システムプロンプトとツール定義を 1 度だけ記録するよう改善されました。

MCP サーバーを複数つないだまま長く作業する方ほど、体感の待ち時間と推論の維持に効いてくるのではないでしょうか。

なお修正されたのは CHANGELOG に挙げられた経路であり、キャッシュミスや thinking の破棄が今後まったく起きなくなるという記載ではありません。

5 MB を超えるセッションの再開で並列ツール呼び出しが欠落する問題を修正

トランスクリプトが 5 MB を超えるセッションを再開したとき、並列実行したツール呼び出しとその hook 出力が、読み込み後の会話から欠落する問題が修正されました。

長時間の作業でセッションを再開する運用をしている方は、再開後の会話に欠落がなくなる点を確認しておく価値があると感じます。

管理設定が読めないときの許可判定を「全部拒否」に変更

管理設定の allowedHttpHookUrlshttpHookAllowedEnvVarsallowedChannelPlugins が読み取れないとき、すべてを許可するのではなく、何も許可しないように修正されました。対象はこの 3 つの設定が読めない場合の挙動です。

管理設定を配布している組織では、設定が読めない状況が起きたときの結果が変わるため、挙動を把握しておく必要があると感じます。

マーケットプレイスの格納先チェックを回避できる問題を修正

macOS と Linux で、バックスラッシュを含むマーケットプレイスのエントリパスが、取得したマーケットプレイスの格納先チェックを回避できる場合があった問題が修正されました。

マーケットプレイス経由でプラグインを取得している環境では、早めに上げておきたい修正だと感じます。

アップデート内容

新機能

  • maxEffortLevel 設定を追加。トップレベル、または modelSettings 配下のモデル単位で指定でき、Bedrock・Vertex・Foundry を含むすべてのプロバイダーで effort level の上限を制限する。ユーザーはそれより低いレベルを選べる
  • --system-prompt-snapshot off を追加。会話に記録済みのシステムプロンプトを再利用せず、リクエストごとに生成し直す
  • [Claude Tag] 管理設定のプリセット接続フォームに「Use a custom connector」リンクを追加。最初からやり直さずにカスタム接続へ切り替えられる

改善

  • プロンプトキャッシュの安定性を改善。サブエージェントと、--system-prompt または --append-system-prompt を指定して開始したセッションが、システムプロンプトとツール定義を毎回描画し直さず 1 度だけ記録するようになった
  • Bash ツールの呼び出しが多いセッションで、--resume の初回描画時間を改善
  • プロンプト入力の応答性を改善。キー入力がスピナーやストリーミングの再描画の後ろで 1 フレーム待たされることがなくなった
  • Bash ツールの description に関するガイダンスを改善し、コマンドをそのまま書き写すのではなく、何をするコマンドかを平易な言葉で説明するようにした
  • サンドボックスに関するガイダンスを改善し、pbcopy などのクリップボードコマンドがサンドボックス内で失敗したときに /copy を提案するようにした
  • /diff パネルを改善。確定前に「0 files changed」とスピナーが一瞬表示されなくなり、空の状態がパネル内で中央に配置される
  • Artifact ツールの公開エラーを改善。公開が拒否されたとき、その理由と対処方法をメッセージが示すようになった

修正

  • プロンプトキャッシュと thinking の破棄を修正: MCP サーバーによるツールの再送信、切断やアップグレードによるツールの消失、ToolSearch がないセッションへのツール追加(対応モデルでは deferred definitions として受け取る)、バックグラウンドワーカーによるツールブロックへの追加、/model でのモデル切り替え、claude.ai のコネクターのツール変更、print モードから対話モードへの再開など、8 件の経路をまとめて修正
  • 再開したセッションでのツール定義の再描画を修正: MCP コネクターの再接続タイミングが以前と違う場合にインラインのツールセットが書き換わる問題と、最初のターンでツールを実行したセッションで記録済みのツール説明を再生せずに描画し直していた問題
  • 大きなセッション再開時のツール呼び出し欠落を修正: トランスクリプトが 5 MB を超えるセッションの再開で、並列実行したツール呼び出しと hook 出力が欠落しなくなった
  • effort フロントマターの無視を修正: 既定の effort が固定されているモデル(Opus 4.7、Opus 4.8、Fable 5)で、カスタムコマンド・スキル・サブエージェントの effort: フロントマターが無視されていた
  • [VSCode] 拡張ホストの CPU 100% ハングを修正: 保存済みトランスクリプトに循環した親リンクが含まれる会話で、フォーク・過去メッセージの編集・巻き戻しを行ったときに発生していた
  • [VSCode] CRLF ファイルの編集適用失敗を修正: Windows の改行コードのファイルで、diff ビューの編集を承認すると「String not found in file」で失敗していた
  • サンドボックス必須環境での Cowork スケジュールタスクの起動失敗を修正: 管理設定でサンドボックスが必須になっている組織で、クラウド上のスケジュールタスクが起動時に失敗していた
  • 認証情報の期限切れ時の無駄なリトライを修正: Claude Desktop などのホストアプリ配下で AWS や Google Cloud の認証情報が期限切れになったとき、再認証のエラーが表示されるまでに汎用的な「request failed」で 10 回リトライしていた
  • セッション再開時の余計なターン挿入を修正: -p --resume 経由で /compact などを実行したあとの再開で、「Continue from where you left off.」というターンが挿入されなくなった
  • remote-control の資格情報期限切れによる切断を修正: claude remote-control のサーバー資格情報が期限切れ(起動から約 30 日後)になるとコマンドが終了し、接続中のセッションがすべて切断されていた。ホストが再登録して処理を継続する
  • モバイルクライアントでのコマンド出力の空白表示を修正: /context などのローカルコマンドの出力が空白で表示されていた
  • [VSCode] WSL2/WSLg でのスクリーンショット貼り付けを修正: チャット入力に画像のバイト列がそのまま挿入されていた
  • [VSCode] 大規模ワークスペースでの ripgrep プロセス暴走を修正: シンボリックリンクの多いワークスペースでファイルを表示したときに発生していた
  • [Claude Code on the web] GitHub 連携の失敗を修正: GitHub Enterprise Server でトークンが期限切れになるとアカウントが未接続と表示される問題と、Claude GitHub App を導入していない組織で gh と GitHub API の呼び出しが失敗する問題
  • 地味に嬉しい修正: エージェントビュー内で tmux や ssh のセッションに再接続したあと、shift+enter と option+backspace が効かなくなる問題を修正。tmux や ssh 越しに作業していると再接続の頻度は高く、そのたびにキー操作が効かなくなるのは地味に手が止まる場面だと感じます
  • このほか、Artifact の公開リトライ、Remote Control の権限モード表示、利用上限の警告表示、VS Code の @ メンションや diff のテーマ追従、Claude Tag の管理画面など、多数の細かな不具合が修正されています

挙動が変わる変更

CHANGELOG に Changed として記載された 2 件です。いずれも破壊的変更や非推奨とは書かれていませんが、これまでと結果が変わるため対比しておきます。以下は変更内容を説明するための記述例です。

  • セルフホストランナーの --use-anthropic-git-proxy が、登録時にサーバーへ報告されるようになりました。
    • 登録時にサーバーへ報告されるようになり、従来の git プロキシ経由で clone するセッションごとに警告が表示されます。
  • Gateway の forward_user_identity を使う upstream が、429 をそのまま返すようになりました。
    • メールアドレスが転送された開発者には 429 がそのまま返り、フェイルオーバーしません。プロキシのユーザー単位の制限が機能します。

maxEffortLevel を試してみた

新機能を手元で確認します。最初は、デフォルトの状態でclaudeコマンドを実行して/effortでEffortLevelを確認します。

$ claude

low〜max〜ultracodeまで表示されます。

maxEffortLevel-1

今回はユーザー設定は変更せず、一時ディレクトリに置いた設定ファイル(cap-medium.json)を --settings で渡して実行しています。cap-medium.jsonには、{"maxEffortLevel":"medium"}と記載しています。

% claude --settings cap-medium.json

/effortでEffortLevelを確認します。lowとmediumのみ表示されます。つまり、mediumより大きいエフォートは設定できなくなっています。

maxEffortLevel-2

以下の動画では、最初に未設定で`effortで確認した後、maxEffortLevelを設定して動作を確認しています。

maxEffortLevel-9

さらに、 modelSettings 配下でモデル単位に maxEffortLevelを設定することも可能です。下記は、claude-opus-5のみ maxEffortLevel: "max" を指定し、上限を外した場合です。

$ cat cap-permodel.json
{
  "maxEffortLevel": "medium",
  "modelSettings": {
    "claude-opus-5": { "maxEffortLevel": "max" }
  }
}

公式ドキュメントによると、modelSettings 配下の maxEffortLevel は、両方を設定した設定ソースの中でのみトップレベルの値をそのモデルについて置き換えます。"max" を指定するとそのソースの上限から外れますが、他のソースが設定した上限は引き続き適用されます。

設定ソースが複数ある場合の解決順は次のとおりです。

上限が適用されたことは通常の実行では画面に出ず、--debug を付けて初めて確認できました。設定したつもりで効いていない、逆に意図せず上限がかかっているケースには気づきにくいのではないかと感じます。

最後に

今回は新機能より、使っていて気づきにくい経路をまとめて塞いだ点が中心だと感じます。セッションを長く続ける人ほど効いてくるのではないでしょうか。

MCP サーバーを常用している方、VS Code 拡張を使っている方、組織に管理設定を配布している方は、それぞれ該当する変更が入っています。アップデートして試してみてはいかがでしょうか。

参考文献

https://github.com/anthropics/claude-code/blob/main/CHANGELOG.md

https://code.claude.com/docs/en/changelog

https://code.claude.com/docs/en/settings-reference#maxeffortlevel

https://dev.classmethod.jp/articles/20260909-cc-updates-v2-1-266/


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