
Claude Code v2.1.268 の主要アップデート - タスク管理ツールのモデル別提供と権限ルールのセキュリティ修正
クラウド事業統括本部の石川です。Claude Code の v2.1.268(2026-09-10 公開)がリリースされました。96 件と変更の多い回で、CLI 本体だけでなく各プラットフォームにも広く変更が入っています。量のわりに新機能は少なく、修正と改善が中心の回だと感じます。今日は、新しい plugin --json を試してみました。
前回のアップデート記事はこちらです。
アップデートサマリー
v2.1.268 では 96 件の変更が入りました。CHANGELOG の記載を数えると Fixed が 59 件、Improved が 16 件、Added が 11 件、Changed が 10 件です。対象は CLI 本体が 63 件、残りは VSCode 拡張が 13 件、Claude Tag(Claude in Slack)が 13 件、Code Review が 4 件、Claude Code on the web が 3 件となっています。
注目のアップデート
plugin コマンド群が --json に対応
claude plugin install / uninstall / update / enable / disable に --json が追加されました。あわせて claude plugin list --json の各行に errorDetails と noteDetails が追加されています。
プラグインを CI や配布スクリプトから扱っている方は、人間向けメッセージのパースをやめられると感じます。
互換エンドポイントで毎ターン HTTP 400 になる回帰を修正
2.1.265 以降、サードパーティの Anthropic 互換エンドポイント(ANTHROPIC_BASE_URL)で毎ターン HTTP 400 になっていた問題が修正されました。原因は Artifact ツールの入力スキーマに含まれる正規表現を、これらのエンドポイントが拒否することでした。
自前のプロキシや互換エンドポイント経由で使っていて 2.1.265 以降で動かなくなっていた方は、優先して上げる価値があると見ています。
CPU 使用率の高止まりを修正
長時間アイドルのセッションでビジーループが CPU コアを占有する問題と、セッションのリキャップ中に端末のフォーカス通知が連続すると CPU が高いままになる問題が修正されました。
セッションを開いたまま放置しがちな方ほど、効いてくる修正だと感じます。
WebFetch の無限待ちに 300 秒の期限
応答を開いたまま終了しないサーバーに対して WebFetch が無限に待ち続ける問題が修正され、300 秒で失敗するようになりました。CLAUDE_CODE_WEBFETCH_DEADLINE_MS で期限を上書きでき、0 を指定すると無効になります。
WebFetch を含む処理を自動実行している方は、300 秒で打ち切られる前提でリトライを考えておくと安全だと感じます。
権限ルールの抜け穴を修正
権限まわりで 3 件の修正が入りました。
- シンボリックリンクされたディレクトリ(macOS の
/etc・/tmp・/var、Linux の/bin)に対する deny / ask のルールが、実体のパスで指定されたときに適用されない問題。あわせて、Bash コマンドがシンボリックリンク側の綴りで書かれた deny ルールを無視する問題 env -Cやevalなど権限チェッカーが解析できないコマンドが同じ行にあるときに、Read や Edit の deny ルールが適用されないケース- 再起動したインプロセスの teammate が、信頼していないフォルダにある同名のエージェントファイルからツールやシステムプロンプトを読み込む問題
permissions の deny / ask で運用を縛っている環境は、意図どおりに効いていない経路があった可能性があるため、優先的に上げる価値があると見ています。
エラー表示からのシークレット露出を修正
プラグインとマーケットプレイスのエラーが、git ソース URL に含まれるトークンやパスワードを表示していた問題が修正されました。あわせて、/mcp と /plugin のサーバー詳細、claude mcp list / get、MCP のログインエラーが、MCP 設定の ${VAR} プレースホルダーから解決されたシークレットを表示していた問題も修正されています。
git の認証情報付き URL や ${VAR} でシークレットを渡している環境では、これまでの出力が残っている場所も併せて確認しておくとよいと感じます。
plugin --json を試してみた
--json がどのサブコマンドに付いたか、claude plugin list --json が実際にどう出力するかを確認しました。いずれも読み取り専用のコマンドです。
% claude plugin install --help
:
--json Print one machine-readable result line on stdout instead
of the human message (same exit codes; a
marketplace-declared command is still shown and must be
confirmed — pass -y when not interactive)
:
人間向けのメッセージの代わりに、機械可読な結果を1行標準出力(stdout)に表示します(終了コードは同様です。マーケットプレイスで定義されたコマンドは引き続き表示され、確認が求められます。非対話型の場合は -y を指定してください)。
--jsonオプションは、機械可読な結果出力することで、必要な情報を簡単単に整形したり出力できるようになります。
例えば、先頭3レコードの id、version、scope、enabled を取得する例は以下のとおりです。
% claude plugin list --json | jq '[.[] | {id, version, scope, enabled}] | .[0:3]'
[
{
"id": "aws-agents-for-devsecops@agent-toolkit-for-aws",
"version": "1.1.0",
"scope": "user",
"enabled": true
},
{
"id": "aws-agents@agent-toolkit-for-aws",
"version": "1.0.0",
"scope": "user",
"enabled": true
},
{
"id": "aws-agents@claude-plugins-official",
"version": "1.0.0",
"scope": "user",
"enabled": true
}
]
--json は install のほか uninstall / update / enable / disable のヘルプにも同じ説明で表示されました。
--json が list だけでなく install、uninstall、update、enable、disable まで揃ったことで、プラグインの導入状況をスクリプトから確認して差分を当てる、といった運用が組みやすくなったと感じます。
アップデート内容
新機能
- Claude apps ゲートウェイで
gateway.yamlにpricing:を設定すると、サインイン済みの Claude Code クライアントがマネージド設定経由で同じレートを受け取り、/costとテレメトリが支出メーターと一致します - ゲートウェイの
access_control.allow_cidrsが空のときに起動時警告が表示され、パブリックアドレスから最初のリクエストが届いたときにも一度だけ警告が表示されます - 管理者が組織自身のパブリック IPv4 ブロックから Claude apps ゲートウェイへの
/loginを許可できるgatewayInternalNetworksマネージド設定が追加されました claude self-hosted-runner --remove-session-state(既定オフ)が追加され、セッション終了時に<base-dir>/_sessions/配下のセッションごとのディレクトリを削除できますclaude auth status --jsonの出力にconfigDirectoryが追加されました- 公開した Artifact に、ページ内容に合わせて Claude が選ぶブラウザタブ用アイコンが付きます
- [VSCode] 常に許可する権限ルールの保存先を左右の矢印キーで変更できるようになりました(キーボードユーザーとスクリーンリーダーユーザー向け)
- [VSCode] 会話の最新メッセージにキーボードフォーカスを移す「Claude Code: Focus last message」コマンドが追加されました
- [Claude Tag] Slack チャンネルの設定ページから、組織の Claude in Slack 管理設定へ戻るリンクが追加されました
- [Code Review] フォローアップレビューの未解決の指摘一覧の下に、スレッドへ返信するだけでなく解決しないと以降のレビューで未解決として数えられ続ける旨の注記が追加されました
改善
--continue/--resumeで、SessionStart フックの完了を待たずに会話がすぐ表示されるようになり、最初のメッセージでトランスクリプト全体を読み直さなくなりました- フルスクリーンモードで、プロンプトの行を増減(Shift+Enter)したときに、表示中のトランスクリプトを再描画せず文字入力と同じ速さで再描画します
- ツールを多用するターンで、ツールバッチごとの非表示のリマインダーのためにトランスクリプトを再描画しなくなりました
.claude/workflows/にスクリプトがあるプロジェクトで、一覧表示時に各スクリプトを解析しなくなり、起動時間が改善しました/pluginでのプラグインのインストール・有効化・無効化がメニューを閉じた時点で反映され、その後の/reload-pluginsが不要になりました- auto モードで拒否されたときに Claude が受け取るメッセージが、ブロックしたルール名を示し、より安全な方法を試すことと、ユーザーに確認するために止まる前に無関係な作業を終わらせることを促す内容になりました
- Claude in Chrome で、長いページの読み取り結果がファイルに保存して読み直す方式ではなく、インラインのまま扱われます
- Bedrock・Vertex・Foundry でのシステムプロンプトが環境・モデル・設定を添付として渡す形になり、会話を通じてツール一覧がバイト単位で安定するようになりました。いずれもファーストパーティのセッションと同じ挙動です
- MEMORY.md の切り詰め警告が、何行削られたかと切り詰めの開始位置を示します
- 「N MCP servers need authentication」の起動時通知が、起動のたびではなくサーバーごとに一度だけになりました
- すべての承認をスキップする設定のローカル Cowork セッションで、Artifact ツールがセッションのフォルダ外のローカルファイルやシンボリックリンク越しのファイルを、確認せず読み取るのではなく拒否します
- [VSCode] プラグイン管理ダイアログでのインストール・有効化・無効化・アンインストールが、再起動なしで開いているセッションに反映されます
- [Claude Tag] 読み取り専用の検索(Slack 内検索・スレッド読み取り・人物検索)を順番にではなく同時に実行するようになり、返信が速くなりました
- [Claude Tag] パブリックチャンネルのメモリがチャンネルごとになり、他のパブリックチャンネルで保存したメモは参照しなくなりました(ワークスペースのメモは共有のままです)
修正
注目のアップデートで取り上げた 3 件(HTTP 400 の回帰・CPU の高止まり・WebFetch の無限待ち)を除く主要な修正は次のとおりです。
- クラウドセッションでのファイル消失を修正: [Claude Code on the web] 約 6 時間を超えて実行されたクラウドセッションで、永続セッションフォルダに保存したファイルが黙って失われていました。保存内容は最大 1 日保持されます
- MCP ツール呼び出し後の空メッセージを修正: MCP ツール呼び出しの後に Claude が「your message came through empty」と返すことがある問題が解消しました
- プロンプト再編集時に補完が出ない問題を修正: 上矢印キーで前のプロンプトを呼び出して編集した後に、
@のファイル候補と/のコマンド候補が表示されませんでした - 実行中セッションのモデルが切り替わる問題を修正: 別の Claude Code プロセスが古いモデルアクセス情報を更新した際に、実行中のセッションが組織の既定モデルへ黙って切り替わっていました
/compactの要約が壊れる問題を修正:/compactと自動コンパクトが生成する会話要約で、$を含むテキストが壊れていました- SessionEnd フックのタイムアウト設定が効かない問題を修正: per-hook の
timeoutを持たない SessionEnd フックにCLAUDE_CODE_SESSIONEND_HOOKS_TIMEOUT_MSが効かず、1.5 秒で打ち切られていました --printモードでフックが発火しない問題を修正:--printモードで PermissionRequest フックが発火しませんでした- MCP サーバーの OAuth サインイン失敗を修正: ローカルのコールバックポート範囲をバインドできないときに「No available ports for OAuth redirect」で失敗していました
- Code Review が CLAUDE.md の規約を無視する問題を修正: PR がルートのファイル(例: README.md)を編集したときに、CLAUDE.md が挙げるファイルと名前が同じというだけで、ディレクトリの CLAUDE.md の規約が無視されていました
- [VSCode] Windows 関連の問題を修正: WSL がインストールされていないマシンで WSL のインストール案内が出なくなり、WSL がある場合に Windows 側のファイルの IDE 診断が正しく返るようになりました
- 地味に嬉しい修正: 実行中タスクのラベルが長いときにスピナーが複数行に折り返される問題が修正され、ラベルと「Next:」のタスク行が端末 1 行に収まるようになりました。ターミナルの表示が 1 行に収まるだけの変更ですが、長いタスクラベルのたびに画面が揺れていたので、地味に効いてくると感じます
- このほか、
claude agentsの操作、プラグインの検証、Claude in Chrome、VSCode 拡張、Claude Tag、Code Review など、多数の細かな不具合が修正されています
破壊的変更
CHANGELOG では Changed として記載されていますが、設定や前提を見直す必要がある変更が 2 件あります。
タスク管理ツールが対象モデル限定に
タスク管理ツール(TaskCreate / TaskGet / TaskUpdate / TaskList、TodoWrite)が Claude 3.x、Opus 4.0〜4.7、Sonnet 4.0〜4.6、Haiku 4.5 でのみ提供されるようになりました。それ以外のモデルで使うには CLAUDE_CODE_ENABLE_TODO_TOOLS=1 を設定します。
# 列挙外のモデルでタスク管理ツールを使うには環境変数を設定する
$ CLAUDE_CODE_ENABLE_TODO_TOOLS=1 claude
WebFetch の権限ルールが Artifact ツールに適用されなくなった
素の WebFetch の deny / ask ルールが、Artifact ツールの読み取りと更新には適用されなくなりました。ブロックまたは確認を挟むには Artifact ルール、または WebFetch(domain:claude.ai) を使います。
{
"permissions": {
"deny": ["WebFetch", "Artifact"]
}
}
"Artifact" の代わりに "WebFetch(domain:claude.ai)" を指定する形もあります。
最後に
今回は振る舞いが変わる項目が 2 件あり、どちらも設定や前提を見直さないと気づきにくい種類の変更だと感じます。タスク管理ツールが出なくなるモデルを使っている場合と、WebFetch の deny ルールで Artifact を止めていた場合は、アップデート前に手元の設定を確認しておくのが安全だと見ています。
権限ルールで運用を縛っている方、互換エンドポイント経由で使っている方は、アップデートして試してみてはいかがでしょうか。
参考文献








