[アップデート]VPC フローログに新しく 4 つのフィールドが追加され カスタムフォーマットのフローログをCloudWatch Logs に出力できるようになりました
こんにちは、岩城です。
本日、VPC フローログに新しく 4 つのフィールドが追加されました。さらに、カスタムフォーマットのフローログを CloudWatch Logs に出力できるようになりました。
Add enriched metadata to Amazon VPC flow logs published to CloudWatch Logs and S3
何ができるようになったのか?
新しく 4 つのフィールドが追加
VPC フローログに新しく以下の 4 つのフィールドが追加されました。ドキュメント上では、Version 4 となっている項目になります。
フィールド | 説明 |
---|---|
region | トラフィックが記録されるネットワークインターフェースを含むリージョン |
az-id | トラフィックが記録されるネットワークインターフェースを含むアベイラビリティゾーンの IDトラフィックがサブロケーションからのものである場合、このフィールドは「 - 」が記録される |
sublocation-type | wavelength、outpost、localzone といったサブロケーションからのトラフィックの場合記録されるサブロケーションからのものでない場合、このフィールドは「 - 」が記録される |
sublocation-id | サブロケーションの ID が記録されるサブロケーションからのものでない場合、このフィールドは「 - 」が記録される |
カスタムフォーマットのフローログを CloudWatch Logs に出力可能に
VPC フローログ出力は、S3 もしくは CloudWatch Logs に出力することができます。
ただし、カスタム形式のフローログは、これまで S3 に出力する場合のみサポートされていました。
今回のアップデートにより、CloudWatch Logs にもカスタム形式のフローログを出力できるようになりました。
試してみる
VPC フローログに記録するフィールドの指定は、VPC フローログ作成時のみ可能です。既に VPC フローログを既に作成している場合は、再度成する必要があるので注意してください。
今回の検証では、フローログの送信先を CloudWatch Logs とし、ログフォーマットはデフォルトフォーマットに新しい 4 つのフィールドを追加するカスタムフォーマットとしました。
${version} ${account-id} ${interface-id} ${srcaddr} ${dstaddr} ${srcport} ${dstport} ${protocol} ${packets} ${bytes} ${start} ${end} ${action} ${log-status} ${region} ${az-id} ${sublocation-type} ${sublocation-id}
VPC フローログ作成後、少し時間を置くと CloudWatch Logs にログが出力されます。
ログの一部を抜粋して確認してみましょう。
東京リージョンの ap-northeast-1a にあるネットワークインターフェースで記録されたログであることが分かります。
sublocation-type
と sublocation-id
については、今回の検証でサブロケーションとなる wavelength、outpost、localzone を用意できなかったので「 - 」になっています。
おわりに
リージョンやアベイラビリティゾーンの情報をロギングできるようになるとログフォレンジックが捗るのではないでしょうか。嬉しいアップデートだと思います!
今回の検証では、あえて CloudWatch Logs に VPC フローログを出力させました。
VPC フローログは、常に確認しているものというよりは、有事の際ログフォレンジックに利用するような基本的に保存だけしておくケースが多いと思います。
ログの保存料金でいえば、CloudWatch Logs は S3 に比べてコスト高になるので、余程の理由がない限り S3 に出力することを検討してください。
本エントリがどなたかのお役に立てれば幸いです。