画像生成AIの力を借りてアイキャッチを作ってみた

画像生成AIの力を借りてアイキャッチを作ってみた

ブログのアイキャッチは執筆者から依頼を受けてデザイナーが作成することがあります。いつもは画像素材を探したりベクターイラストを描いたりしますが、今回は画像生成AIの力を借りて作成を試みました。(当ブログ記事のアイキャッチ背景画像もAIに生成してもらっています)
Clock Icon2023.05.31

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背景に薄く入れるテクスチャだけを生成する

今回は「データアナリティクス」「クラウド」に関しての依頼を受けたので、アイキャッチを作成していきます。
まずはイラレでベクターイラストを描いてフォトショップにて加工をし、サイバー感を出しました。今回私が作成しているようなベクターイラストは個々のモチーフを生成することは簡単にできると思いますが、すでにベクターイラストの素材があったので組み合わせてサクッと描いてしまいました。

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なんかそれっぽさは出た気がしますが、どうも物足りないです。そこで背景に薄くテクスチャ素材を入れて、よりサイバー感を出していきたいと思います。テクスチャ素材は画像生成AIにお願いすることにしました。

どのようなプロンプトを入力すれば、自分の思い描いたような画像を生成してもらえるでしょうか。当初は依頼内容から導いた「データベース」や「クラウドコンピューティング」といったワードを入れてみましたが、画像の表現方法をうまくプロンプトにできなかったので思い通りの画像が生成できませんでした。

pintarest

そこで私はPinterestを活用しました。最初に「膨大なデータ」「3D画像」のような自分が考えた検索キーワードを入力します。検索結果が一覧で表示されるので、自分のイメージと近い画像をクリックします。するとその画像の拡大画像の下に出てくる「似ているピン」という類似画像の一覧が出てきます。さらにそこから自分のイメージと近い画像をクリックします。それを繰り返して、似ているピンで自分のイメージに近い画像を探していきます。すると、自分が思い描くものとかなり近い画像の説明に行き着きます。
私はこの画像の説明(しかも良いと思った画像をクリックしていくと大抵英語になっていく)をプロンプトの一部に加えてMidjourneyに生成してもらいました。

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数回でいい感じの画像を出してくれました。
ややエフェクトをかけながら背景に入れてみました。些細な違いに見えるかもしれませんが、膨大なデータベース感が出たと思います。

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完成したアイキャッチはこちらです。

eyecatch_da_awsA

ゼロからイメージを生成する

「紙と神をかけてペーパレスの素晴らしさを伝える」内容のアイキャッチの依頼を受けました。
ルネッサンス絵画調で描かれた神がPCやスマホで達成できたペーパレスに喜んでいる姿を想像し、古典世界と現在のモチーフを混在した絵を作ってインパクトを出しては?というアイデアをもらったので実践してみました。
具体的な時代やモチーフ、ポーズなどを入力していきましたがイメージしたビジュアルと合致する画像を生成することはできませんでしたので、人物、背景、小物をそれぞれ生成したものを合成しました。

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この5枚の写真を合成して…

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こうなりました!
文字を入れてアイキャッチの完成です。

eyecatch_paperless

1回のプロンプトでこの絵を引き出すのはかなり難しいですが、画像素材としていいものを出してくれるので合成はおすすめです。
自然なシチュエーションならば、合成せずとも簡単に生成できますが、モチーフが多数かつ世の中であまり見ないシチュエーションだと生成が難しいですね。私自身のプロンプトの精度を上げられれば、合成を伴わなくてもこの画像が作り出せるかもしれません。

余談

試しにAdobe Fireflyにも「ルネッサンス」や「ゼウス」と言った西洋の神を想定したプロンプトを含めて送りましたが、中国の皇帝のような神様が生成されてしまいます。Adobe Fireflyはアジア圏の利用者が多いのかもしれない?と思いました。

さいごに

pintarestで画像を検索することで、自身が思い描くビジュアルの表現方法を言語化することができました 神の画像を生成するためのプロンプトは、社内のデザイナーメンバーがアイデアをくれました。自分の描くプロンプトだと「ゼウス」というキーワードは思いつかなかったでしょう。
今回の経験を通じて、AIを利用したビジュアル作成時には多くのビジュアルをインプットすること、そのビジュアルの背景や表現方法を知ることでプロンプトとして記述する語彙を増やせるようにすること、そしてプロンプト技術を向上させることが必要そうだと感じました。

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