Amazon Connectのユーザーの後処理時間 (ACW) タイムアウトを0秒に設定した場合の注意点と対策

後処理時間 (ACW) タイムアウトを0秒にした場合、Contact Lensの連携時に、コンタクトの分析結果がいつまでたっても出ないということがあります。原因の一つにACWタイムアウトの設定が考えられます。
2023.02.21

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はじめに

Amazon Connectでは、ユーザー(コールセンター担当者)ごとにアフターコールワーク(ACW)のタイムアウトの設定が可能です。

ACWとは、担当者が顧客対応し電話を切った後に行う、問い合わせに関するメモ作成などの事務作業を指します。

ACWのタイムアウトとは、このACWの作業を行うために担当者に与える時間のことです。

このACWの時間内は、顧客対応をする必要はなく、顧客から電話がかかることはありません。

例として、ACWタイムアウトを3分と設定した場合、電話を切った後に、3分間は顧客から電話がかかることはなく、事務作業に専念できます。

ACWタイムアウトを「0秒」にした場合、ACW時間は無期限になります。

ACWの設定方法をご説明した後に、ACWの注意点を挙げます

ACW設定方法

ユーザー管理画面から対象のユーザーを編集すると、後処理時間 (ACW) タイムアウトがありますので、こちらに値を入れるだけで設定可能です。

ACWタイムアウトの動作確認

Connectの上部の問い合わせコントロールパネルをクリックし、ステータスをAvailableにします。                                       

そして、電話対応し、電話を切るとACW時間になります。

ACWタイムアウトを0秒とACWタイムアウトを60秒にした場合の動作を確認してみます。

ACWタイムアウトを0秒にした場合

ACWタイムアウトを0秒にした場合、顧客対応が完了し、電話を切ると、ACWの時間は無期限です。

ACW時間中は、顧客から電話がかかることはありません。

連絡先を閉じるをクリックすると、ACWが終了します。

ACWが終了し、下記画面に遷移すると、顧客から電話がかかる可能性があります。

ACWタイムアウトを60秒にした場合

ACWタイムアウトを60秒にした場合、顧客対応が完了し、電話を切ると、60秒間がACWです。

ACWが60秒経ちますと、自動で下記画面に遷移します。

ACW中、Contact Lensの分析結果は出力されない

Contact Lens for Amazon Connectを有効にしている場合、ACW中は、Contact Lensの分析結果が出力されません。

ACWを終了させると分析結果が出力されますので、ACWタイムアウトが「0秒」の場合、担当者は忘れずに連絡先を閉じるを行いACWを終了させる必要があります。

Contact Lensのドキュメントにも記載がありました。

Amazon Connect は、完了した問い合わせについて結果を返します。例えば、エージェントが問い合わせについての問い合わせ後作業 (After Contact Work (ACW)) をまだ行っている場合、その問い合わせはクローズされたと見なされず、検索結果では返されません。

対策

担当者は、連絡先を閉じるを忘れる可能性があります。 ACWタイムアウトが「0秒」の担当者が連絡先を閉じるをしていない間、Contact Lensの分析は見ることができません。 また、顧客からの電話対応もできません。

そのため、ACW時間が不要な場合、ACWタイムアウトは「0秒」でなく、1秒にすることで、連絡先を閉じるの押し忘れ対策となります。

また、ACW時間がある程度決まっている場合でも、「0秒」ではなく、押し忘れ対策として、余裕を持った秒数を指定するとよいでしょう。

終わりに

ACWのタイムアウトは、ユーザー作成時、デフォルトで「0秒」になっています。 慣れていないコールセンター担当者の場合ですと、連絡先を閉じるを忘れてしまう可能性があるため、設定値には注意しましょう。