[Amazon Connect] 問い合せフローのログを保存する
1 はじめに
Amazon Connect(以下、Connect)を使用すると、低コストでコンタクトセンターを構築することができます。今回は、顧客が体験するストーリーを定義する問い合わせフローのログについて確認してみました。
2 問い合わせフローログの有効化
問い合わせフローのログは、Amazon CloudWatch Logs(以下、CloudWatch Logs)に保存されます。
AWSコンソールでAmazon Connectを選択し、当該インスタンスの問い合わせフローで問い合わせフローログを有効にするにチェックを入れます。
ログの保存先として、CloudWatch Logsのロググループ(/aws/connect/インスタンス名)が表示されていますが、これを変更することはできません。
ログは、CloudWatch Logsの指定されたロググループに、接続ごとに記録されます。
3 ログ記録動作の設定
問い合わせフローログを有効にするにチェックが入っている場合、フローごとに有効化・無効化の設定が可能になります。
保存したい問い合わせフローを開いて、ログ記録動作の設定 を追加します。
オプション設定で、有効化を選択すると、このフローのログは保存の対象になります。
4 ログの形式
保存されるログは、下記のようなJSON形式となっています。
{ "ContactId": "00a24624-bc6e-40b8-b134-6fcd847cd280", "Parameters": { "GlobalVoice": "Mizuki" }, "ContactFlowModuleType": "SetVoice", "ContactFlowId": "arn:aws:connect:ap-southeast-2:xxxxx:instance/8db137d2-cacd-495e-9791-cf7230b5f356/contact-flow/8ade9f2c-414a-4eb6-a800-08677d1bcf65", "Timestamp": "2018-06-04T06:21:17.291Z" }
概ねフローで定義されているブロックごとに1行となるようなログとなっており、当該フローがどのように分岐して処理されたかを追うことができます。
下記は、ContactFlowModuleTypeとParametersあたりを抜粋して編集したものです。
"ContactFlowModuleType": "SetLoggingBehavior", "Parameters": { "LoggingBehavior": "Enable" }, "ContactFlowModuleType": "SetVoice", "Parameters": { "GlobalVoice": "Mizuki" }, "ContactFlowModuleType": "PlayPrompt", "Parameters": { "TextToSpeechType": "text", "Text": "ようこそ", "Voice": "Mizuki" }, "ContactFlowModuleType": "GetUserInput", "Parameters": { "TextToSpeechType": "text", "Timeout": "5000", "Text": "冷蔵庫に関するお問い合わせは1を、カメラに関するお問い合わせは2を押して下さい", "Voice": "Mizuki", "MaxDigits": "1" }, "ContactFlowModuleType": "GetUserInput", "Results": "1" "ContactFlowModuleType": "SetContactFlow", "Parameters": { "Type": "CustomerQueue", "ContactFlowId": "arn:aws:connect:ap-southeast-2:xxxxx:instance/xxxxxx/contact-flow/xxxxxx" }, "ContactFlowModuleType": "SetQueue", "Parameters": { "Queue": "arn:aws:connect:ap-southeast-2:xxxxx:instance/xxxxxx/queue/xxxxxx" }, "ContactFlowModuleType": "Transfer", "Parameters": {}, "ContactFlowModuleType": "LoopPrompts", "Parameters": { "AudioPrompt": "arn:aws:connect:ap-southeast-2:xxxxx:instance/xxxxxx/prompt/xxxxxx" } "ContactFlowModuleType": "LoopPrompts", "Parameters": {},
なお、このログには、キューで待たされた時間ややエージェントとの対話などは記録されません。
また、顧客からの接続は、複数のフローを跨ぐ可能性がありますが、同一の接続には同じContactIdが割り当てられますので、解析時は、これで紐づけを行う必要があります。
5 最後に
今回は、問い合わせフローのログについて確認してみました。
ログから問い合わせフローが意図どおりに機能しているか、また、ユーザーの体験がに問題がないかなどを確認することができそうです。
6 参考リンク
Amazon Connect 簡単に使えるクラウド型コンタクトセンター
[Amazon Connect] キューに入った時のメッセージや保留音を変更する
Amazon Connectでコンタクトフロー上で設定した値を画面上に表示する方法
Amazon ConnectのCCP(Contact Control Pannel)から発信、転送する方法
Amazon Connectのデータストリーミング機能でコンタクト履歴情報をKinesis Firehose経由でS3に保存する
[Lex] Amazon Connectを使用して Amazon Lex を電話で使用してみる
Amazon ConnectをZendesk Support上で使用してみる
Amazon Connect Outbound ContactのPreview版を試してみる
Amazon Connect Streamsで各種EventをSubscribeする
Amazon Connect Streamsの初期セットアップ手順
(レポート)BAP202 : Amazon Connectでクラウドベースのコンタクトセンター向けにパーソナライズされた顧客体験を届ける #reinvent
Amazon Connect CTI Adapter for SalesforceでScreen Popupを試してみる
Amazon ConnectをSalesforce Service Cloud上で使用してみる
Amazon Connectを使って電話からEC2を再起動する
コールセンターサービス Amazon Connect で日本語TTSメッセージを再生する