Amazon Connect で混雑中のアナウンスと音楽を何度かループさせた後に音声を流して電話を自動切断させる

Amazon Connect でカナダで遭遇しがちである、混雑中のアナウンスと保留中の音楽を何度かループさせた後に音声を流して電話を自動切断するというカスタマーセンターの構成を作成してみました。
2021.05.07

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はじめに

バンクーバーでインド料理を作りながらパンデミックな日々を過ごす、オペレーションチームの者です。
さて、私事ですが昨年秋から先月くらいまで、訳あってカナダの政府機関や企業のサポートに電話をする機会が多々ありました。

その際によく遭遇したのが、「電話をかける→混雑中とのアナウンスが流れる→音楽が流れる→ループ→おかけ直しくださいとの音声が流れた後に電話が自動切断される」というものです。

今回はその構成を Amazon Connect を使って再現してみようと思います。

この構成を試してみたい方は、以下の弊社ブログ記事を参考に Amazon Connect のセットアップを終了させてください。

問い合わせフローの設定

上のブログの通りに問い合わせフローを作成していくと、以下のようになります。

先ほど作成した「プロンプトの再生」ブロックをクリックし、「オペレーターにお繋ぎします、そのままでお待ちください」といったテキスト読み上げに変更します。

テキスト読み上げの内容変更

次に「プロンプトの再生」ブロックと「切断」ブロックの間の矢印を削除します。
[設定] から「作業キューの設定」ブロックを選択し、エディタに貼り付けます。

作業キューの設定ブロックを追加し、エディタに貼り付ける

作成した「作業キューの設定」ブロックをクリックし、キューの選択で「BasicQueue」を選択します。

作業キューの設定をします

次に[終了/転送] から「キューへ転送」ブロックを選択し、エディタに貼り付けます。

キューへ転送ブロックの追加

そして、以下のように矢印で繋いでいきます。

問い合わせフローを完成させる

画面右側の[保存]ボタンをクリックし、[公開]ボタンをクリックします。

保存と公開をクリックします

これで問い合わせフローの設定は完成です。次に顧客キューフローを作成していきます。

顧客キューフローの設定

ダッシュボードの左側メニューより、「問い合わせフロー」を選択します。

問い合わせフローを選択する

一覧から「Default customer queue」 をクリックします。

初期画面は以下のようになります。

デフォルトの顧客フローエディタ画面

問い合わせフローで作成したのと同じ手順で「音声の設定」ブロックを追加し、日本語に設定を変更します。

日本語に設定を変更する

次にデフォルトで存在する「プロンプトのループ」ブロックをクリックし、音声記録の項目で流したい音楽を選択します。そして、割り込みで1分を選択します。

プロンプトのループの設定変更

その次に[ブランチ]から「キューの状態を確認する」ブロックを選択し、エディタに貼り付けます。

キューの状態を確認するブロックの追加

作成した「キューの状態を確認する」ブロックをクリックします。
別の条件の追加 をクリックし、「キューされていた時間」をドロップダウンメニューから選択します。
そして、下の画像のように 3分以下の条件を追加します。同じ手順で、3分以上の条件も追加してください。

キューの状態を確認する

問い合わせフローで作成したのと同じ手順で「プロンプトの再生」ブロックを追加します。
そして「誠に申し訳ございませんが、混雑中のためしばらくお待ちください」というテキスト読み上げを設定します。

混雑中とのテキスト読み上げを追加する

もう一つ「プロンプトの再生」ブロックを追加します。
こちらでは、「大変恐れ入りますが、しばらく時間をおいておかけ直し下さい」というテキスト読み上げを設定します。

かけ直しを促すテキスト読み上げを追加する

次に[終了/転送]から「終了フロー/再開」ブロックを選択し、エディタに貼り付けます。

終了フローブロックを追加します

「切断」ブロックも追加します。

切断ブロックを追加します

キューされていた時間が3分以下の分岐を、「誠に申し訳ございませんが、混雑中のためしばらくお待ちください」というアナウンスを流す「プロンプトの再生」ブロックに繋げます。
そして、「終了フロー/再開」ブロックに繋げることで「プロンプトのループ」ブロックにまでループさせることが可能です。

キューされていた時間が3分以下の分岐を設定する

そして、キューされていた時間が3分以上の分岐を、「大変恐れ入りますが、しばらく時間をおいておかけ直し下さい」というアナウンスを流す「プロンプトの再生」ブロックに繋げます。
その後に「切断」ブロックに繋げることでループを抜けた後に電話が自動切断するように設定できます。

キューされていた時間が3分以上の分岐を設定する

最後に以下のように矢印を繋ぐと、顧客キューフローが完成します。

顧客キューフローを完成させます

忘れずに画面右側より[保存]ボタンをクリックし、[公開]ボタンをクリックしてください。

テストする

Amazon Connect で取得した電話番号に電話をかけてみます。
→「オペレーターにお繋ぎします、そのままでお待ちください」というアナウンスが流れる
→ 音楽が再生される(1分間)
→ 「誠に申し訳ございませんが、混雑中のためしばらくお待ちください」というアナウンスが流れる
→ 音楽が再生される(1分間)
→ 「誠に申し訳ございませんが、混雑中のためしばらくお待ちください」というアナウンスが流れる
→ 音楽が再生される(1分間)
→「大変恐れ入りますが、しばらく時間をおいておかけ直し下さい」というアナウンスが流れ、電話が自動切断された

※ 後ろの方で諸々聞こえるのは、生活音です(笑)

うまくいきました!

参照

おわりに

カナダで遭遇しがちなカスタマーセンターの構成を Amazon Connect で簡単に作成できました。
Amazon Connect はお客様からのお問い合わせが多いサービスなので、色々な構成を試してみようと思います。