[アップデート] Amazon OpenSearch Service データ探索とコラボレーションを強化する次世代UIを試してみた

[アップデート] Amazon OpenSearch Service データ探索とコラボレーションを強化する次世代UIを試してみた

Clock Icon2024.11.11

AWS事業本部コンサルティング部の石川です。Amazon OpenSearch Serviceは、データ探索とコラボレーションを強化するために設計された次世代UIが発表され、ユーザーエクスペリエンスを大幅に向上させました。re:Inventの前にこんな大きなアップデートが来るなんて、、、それでは新しいUIを紹介します。

https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2024/11/amazon-opensearch-service-next-gen-ui/

主な特徴

統合されたデータ分析

新たに提供されたUIは、複数のOpenSearchクラスターサーバーレスコレクション、さらにはAmazon S3などの統合データソースにアクセスできます。これまでのOpenSearch Dashboardsは1つのクラスターにしか接続できませんでしたが、複数のデータソースを1つの場所で分析できるようになり、包括的な分析が可能になります。

新しいOpenSearch分析エクスペリエンスでは、マネージドドメインとサーバーレスコレクションにまたがるデータを単一のエンドポイントから分析できるようになりました。これにより、ユーザーは複数のデータソースを切り替えることなく、効率的に分析できます。

ワークスペースの導入

新しいUIでは「ワークスペース」という概念が導入されました。ワークスペースを使うことで、特定のユースケース向けに最適化された環境を作成し、チームは専用のスペースを作成し、ダッシュボードや保存されたクエリなどのコンテンツを共有・管理できるようになります。

Discoverの強化

Discoverインターフェースが大幅に改善され、統合されたログ探索エクスペリエンスを提供します。新しい機能には以下が含まれます。

  • SQL、DQL、Lucene、PPL(Piped-Processing-Language)など複数のクエリ言語をサポート
  • 自然言語によるクエリ生成機能の追加
  • クエリのオートコンプリート機能
  • 新しいデータセレクターによる複数データソースの簡単な切り替え

バージョン非依存のUI更新

この新しいUIは、基盤となるマネージドクラスターやコレクションのバージョンに関係なく、最新のUI機能にアクセスできることが特徴です。

アーキテクチャの変更点

アーキテクチャの変更に伴い「ワークスペース」の概念が導入されました。従来のAmazon OpenSearch Serviceと新しい次世代UIの違いについて解説します。

従来のシステム

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従来のAmazon OpenSearch Serviceでは、OpenSearch Dashboardsが各クラスターに紐づいて動作していました。これには以下のような制限がありました。

  1. 1つのOpenSearch Dashboardsは1つのクラスターにのみ接続可能でした。
  2. 複数のクラスターにまたがるデータを分析する場合、それぞれのクラスターのDashboardsを個別に操作する必要がありました。
  3. ワークロードが複数のクラスターに分散している場合、統一された分析体験を得ることが困難でした。

新しい次世代UI

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新しく導入された次世代OpenSearch UIでは、以下の改善が行われました。

  1. 単一のエンドポイントから複数のデータソースにアクセス可能

    • マネージドドメイン(OpenSearchクラスター)
    • サーバーレスコレクション
    • Amazon S3などの統合データソース
  2. OpenSearchアプリケーションという概念の導入

    • 次世代OpenSearch UIのインスタンスとして機能。
    • 複数のOpenSearchクラスター(バージョン1.3以上)に関連付け可能。
  3. 包括的な洞察の集約

    • 複数のクラスターやデータソースからのデータを一箇所で分析可能。
  4. 既存のDashboardsとの共存

    • 新UIの導入後も、各クラスターに紐づいた従来のOpenSearch Dashboardsは引き続き機能。

この新しいアプローチにより、ユーザーは複数のデータソースを切り替えることなく、効率的にデータ分析できるようになりました。これは特に、大規模なデータセットを扱う企業や、複数のクラスターを運用している組織にとって、分析プロセスを大幅に簡素化し、生産性を向上させる重要な進化といえます。

OpenSearchアプリケーションを試してみる

AWSマネジメントコンソールでOpenSearchアプリケーションを作成することで、この新しいUIの利用を開始できます。なお、新しいOpenSearchユーザーインターフェースは、OpenSearchドメイン(バージョン1.3以上)サーバーレスコレクションに接続できます。すでに、東京リージョンで利用可能です。

ドメイン(mydomain)の作成

今回は、検証用にOpenSearch Serviceのドメイン(mydomain) を以下の設定で作成しました。

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作成されたドメインは以下になります。

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OpenSearchアプリケーションの作成

新しいUIを使用するには、OpenSearchアプリケーションを作成します。

Amazon OpenSearch Service コンソールで、ナビゲーションパネルの [一元管理] の下にある **[OpenSearch アプリケーション]を選択して、[アプリケーションの作成] ** をクリックします。

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アプリケーション名(myapp) を入力します。OpenSearch アプリケーション管理者の管理 はそのまま、[作成] をクリックします。

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データソースの関連付け

アプリケーションを作成したら、データソースを関連付け、ワークスペースを作成して実際の分析作業を開始できます。

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OpenSearch アプリケーションにデータソースとなるドメインを指定して、[保存] をクリックします。

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OpenSearch アプリケーションの操作

新しい OpenSearch アプリケーションにアクセスするには、**[アプリケーションの起動]**を選択します。

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新しいワークスペースを作成する

アプリケーションのホームページに移動してワークスペースを作成したり、既存のワークスペースにアクセスできます。以下の画面でワークスペースを作成します。

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このワークスペースに少なくとも 1 つのデータ ソースを追加します 。

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ワークスペースにデータを追加すると以下のように設定されます。

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最後に、画面右の[Create Workspace]を選択して、ワークスペースを作成します。

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共同作業者を招待する

ユーザーまたはグループを共同作業者として追加できます。ワークスペースの共同作業者とは、このワークスペースで一緒に作業するために招待するユーザーです。共同作業者には、管理者、読み取り/書き込み、読み取り専用の 3 つの権限レベルがあります。なお、後でも変更可能です。

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その他

上記以外にも、ワークスペースのナビゲーションが改善や統合言語セレクターで様々なクエリ言語を選択できるようになりました。更に自然言語クエリをサポートするようになりました。

最後に

Amazon OpenSearch Serviceの次世代UIは、データ探索とコラボレーションを大幅に強化する革新的な機能を提供しています。複数のOpenSearchクラスター、サーバーレスコレクション、さらにはAmazon S3などの統合データソースへのアクセスが可能になり、包括的なデータ分析が実現しました。

新たに導入された「ワークスペース」の概念により、チームは専用のスペースでダッシュボードや保存されたクエリなどのコンテンツを効率的に共有・管理できるようになりました。Discoverインターフェースの改善により、複数のクエリ言語のサポートや自然言語によるクエリ生成機能など、ユーザーフレンドリーな機能が追加されています。さらに、このUIはバージョンに依存せず、常に最新の機能にアクセスできる点も大きな利点です。

新しいアーキテクチャでは、OpenSearchアプリケーションを通じて複数のデータソースを一元管理できるようになり、特に大規模データセットを扱う企業や複数クラスターを運用する組織にとって、分析プロセスの簡素化と生産性の向上が期待できます。この次世代UIは、データ分析の効率性と協力体制を大きく向上させ、より深い洞察を得るための強力なツールとなることでしょう。

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