Amazon Q in Connect の回答推奨機能が日本語に対応しました
はじめに
Amazon Q in Connect の回答推奨機能が日本語に対応しました。
従来は英語のみサポートされていましたが、今回のアップデートで以下の言語がサポートされるようになりました。
- 日本語
- スペイン語
- フランス語
- ポルトガル語
- 中国語
- 韓国語
本記事では、この日本語対応機能をチャットと電話の両方で動作検証します。
事前準備として、以下の記事を参考にAmazon Q in Connectをセットアップしました。データソースにはクラスメソッドのWebサイトのHTMLファイルを使用しています。
AIエージェント作成
AIエージェントを作成します。設定項目は以下のとおりです。
- エージェントタイプ:回答の推奨
- ロケール:日本語
AIエージェント作成後、作成したエージェントを「回答の推奨」のデフォルトに設定します。
Connectフロー作成
検証用のConnectフローを作成します。今回使用するフロー構成は以下のとおりです。
「記録と分析の動作を設定」ブロックでは、リアルタイムおよび通話後の分析を有効化しています。この設定は、電話で回答推奨機能を利用する際に必須となります。
チャットでの動作検証
最初の質問
「クラスメソッドメンバーズの割引率を教えて」と入力したところ、2秒後に顧客の質問事項(「クラスメソッドメンバーズの割引率について知りたい」)がエージェント側に表示されました。
質問事項をクリックすると、回答推奨が日本語で表示されました。
2つ目・3つ目の質問
続けて以下の質問を入力しましたが、いずれも30秒経過しても顧客の質問事項は表示されませんでした。
- 「クラスメソッドメンバーズって何?」
- 「クラスメソッドは何社くらい支援してきた?」
4つ目の質問
「クラスメソッドの実績を教えて」と入力すると、2秒後にこれまでの4つの質問事項が同時に表示されました。すでに回答推奨済みの「クラスメソッドメンバーズの割引率」も含まれています。
質問事項をクリックすると、回答推奨が表示されました。
同じ質問の再入力
先ほど質問した「クラスメソッドメンバーズって何?」を再度入力したところ、5秒後に複数の顧客の質問事項が表示されました。
質問事項をクリックすると、回答推奨が表示されました。
チャットでの検証結果
検証により、以下の動作特性が確認できました。
- 顧客が質問すると質問事項がエージェント側に表示され、クリックすると回答推奨が表示される
- 質問内容によっては質問事項が表示されない場合がある
- 1つの質問に対して1つの回答推奨ではなく、会話全体での質問事項がまとめて表示される
電話での動作検証
最初の質問
「クラスメソッドメンバーズの割引率を教えて」と発話したところ、5秒後に顧客の質問事項(「クラスメソッドメンバーズの割引率について知りたい」)がエージェント側に表示されました。
質問事項をクリックすると、回答推奨が表示されました。
2つ目の質問
「クラスメソッドメンバーズって何?」と発話後、30秒経過しても顧客の質問事項は表示されませんでした。
3つ目の質問
「クラスメソッドは何社くらい支援してきた?」と発話すると、5秒後にこれまでの3つの顧客の質問事項がエージェント側に表示されました。
質問事項をクリックすると、回答推奨が表示されました。
電話での検証結果
チャットと比較すると、回答推奨が表示されにくい傾向が見られました。これは音声認識の精度が影響している可能性があります。
最後に
Amazon Q in Connect の回答推奨機能が日本語に対応したため、チャットと電話での動作検証を行いました。
検証の結果、顧客の質問事項が表示されないケースがありました。今回はデフォルトのClaude 3.5 Haikuを使用しましたが、質問事項の表示精度には以下の要因が影響している可能性があります。
- 使用するLLMの種類
- 保存しているデータソースの内容や品質
- リアルタイム文字起こしの精度(電話の場合)
LLMの種類やデータソースの内容を改善することで、質問事項が表示されない問題を軽減できるかもしれません。