Amazon RDS for Oracleで現行世代メモリ最適化(R4)インスタンスがサポートされました

Amazon RDS for Oracleで現行世代メモリ最適化(R4)インスタンスがサポートされました

Clock Icon2017.10.24

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ウィスキー、シガー、パイプをこよなく愛する大栗です。

Amazon RDS for Oracleで新しいインスタンスクラスがサポートされましたので、まとめてみます。

-Amazon RDS for Oracle Supports New R4, T2 and M4 Instance Types - Amazon Relational Database Service (RDS) » User Guide » Document History - Amazon RDS for Oracle DB instances support new DB instance classes - Amazon Relational Database Service (RDS) » User Guide » Oracle on Amazon RDS - DB Instance Class Support for Oracle

アップデート内容

サポートされたインスタンスクラス

新たにサポートされたインスタンスクラスは以下になります。

  • スタンダード – 現行世代
  • db.m4.16xlarge:EEでサポート(BYOLのみ)
  • メモリの最適化 – 現行世代
  • db.r4.large:EE、SE、SE1、SE2でサポート
  • db.r4.xlarge:EE、SE、SE1、SE2でサポート
  • db.r4.2xlarge:EE、SE、SE1、SE2でサポート
  • db.r4.4xlarge:EE、SE、SE1、SE2でサポート
  • db.r4.8xlarge:EE、SEでサポート(BYOLのみ)
  • db.r4.16xlarge:EEでサポート(BYOLのみ)
  • バースト可能 - 現行世代
  • db.t2.xlarge:EE、SE、SE1、SE2でサポート
  • db.t2.2xlarge:EE、SE、SE1、SE2でサポート

メモリの最適化のR4シリーズ、M4シリーズの最上位クラスのdb.m4.16xlarge、T2シリーズの上位クラスが追加されています。

スペック

スタンダード – 現行世代

M4シリーズの最上位が追加されています。

インスタンスクラス vCPU ECU メモリ EBS最適化 ネットワークパフォーマンス
db.m4.16xlarge 64 188 256 GB 10000 Mbps 25 Gbps

メモリの最適化 – 現行世代

R3シリーズと比較すると、ECUはほぼ同等ですがネットワーク周りが向上しています。EBS最適化のスループットが同ランクのR3シリーズと比較して1.7倍になっています。また最上位のdb.r4.16xlargeではネットワークパフォーマンスが25 Gbpsになっている事も注目です。

インスタンスクラス vCPU ECU メモリ EBS最適化 ネットワークパフォーマンス
db.r4.large 2 7 15.25 GB 425 Mbps 最大 10 Gbps
db.r4.xlarge 4 13.5 30.5GB 850 Mbps 最大 10 Gbps
db.r4.2xlarge 8 27 61 GB 1700 Mbps 最大 10 Gbps
db.r4.4xlarge 16 53 122 GB 3500 Mbps 最大 10 Gbps
db.r4.8xlarge 32 99 244 GB 7000 Mbps 10 Gbps
db.r4.16xlarge 64 195 488 GB 14000 Mbps 25 Gbps

バースト可能 - 現行世代

T2シリーズの上位クラスです。このクラスの場合は他のインスタンスタイプでも同等のスペックのものが出てきます。

インスタンスクラス vCPU ECU メモリ EBS最適化 ネットワークパフォーマンス
db.t2.xlarge 4 4 16 GB
db.t2.2xlarge 8 8 32 GB

料金

東京リージョンのオンデマンドの料金です。R4は同ランクのR3のクラスとほぼ同額となっています。

Single-AZ

ライセンス インスタンスクラス Oracle EE Oracle SE Oracle SE1 Oracle SE2
BYOL db.m4.16xlarge $8.1408 - - -
BYOL db.r4.large $0.2852 $0.2852 $0.2852 $0.2852
BYOL db.r4.xlarge $0.5704 $0.5704 $0.5704 $0.5704
BYOL db.r4.2xlarge $1.1408 $1.1408 $1.1408 $1.1408
BYOL db.r4.4xlarge $2.2816 $2.2816 $2.2816 $2.2816
BYOL db.r4.8xlarge $4.5632 $4.5632 - -
BYOL db.r4.16xlarge $9.1264 - - -
BYOL db.t2.xlarge $0.4184 $0.4184 $0.4184 $0.4184
BYOL db.t2.2xlarge $0.8368 $0.8368 $0.8368 $0.8368
ライセンス込み db.m4.16xlarge - - - -
ライセンス込み db.r4.large - - - $0.564
ライセンス込み db.r4.xlarge - - - $1.128
ライセンス込み db.r4.2xlarge - - - $2.256
ライセンス込み db.r4.4xlarge - - - $4.512
ライセンス込み db.r4.8xlarge - - - -
ライセンス込み db.r4.16xlarge - - - -
ライセンス込み db.t2.xlarge - - - $0.8224
ライセンス込み db.t2.2xlarge - - - $1.6448

Multi-AZ

ライセンス インスタンスクラス Oracle EE Oracle SE Oracle SE1 Oracle SE2
BYOL db.m4.16xlarge $16.2816 - - -
BYOL db.r4.large $0.5704 $0.5704 $0.5704 $0.5704
BYOL db.r4.xlarge $1.1408 $1.1408 $1.1408 $1.1408
BYOL db.r4.2xlarge $2.2816 $2.2816 $2.2816 $2.2816
BYOL db.r4.4xlarge $4.5632 $4.5632 $4.5632 $4.5632
BYOL db.r4.8xlarge $9.1264 $9.1264 - -
BYOL db.r4.16xlarge $18.2528 - - -
BYOL db.t2.xlarge $0.8368 $0.8368 $0.8368 $0.8368
BYOL db.t2.2xlarge $1.6736 $1.6736 $1.6736 $1.6736
ライセンス込み db.m4.16xlarge - - - -
ライセンス込み db.r4.large - - - $1.128
ライセンス込み db.r4.xlarge - - - $2.256
ライセンス込み db.r4.2xlarge - - - $4.512
ライセンス込み db.r4.4xlarge - - - $9.024
ライセンス込み db.r4.8xlarge - - - -
ライセンス込み db.r4.16xlarge - - - -
ライセンス込み db.t2.xlarge - - - $1.6448
ライセンス込み db.t2.2xlarge - - - $3.2896

注意点

今回追加されたインスタンスクラスは、以下のOracleバージョンでサポートされています。古いバージョンでは使用できないのでご注意ください。

  • Version 12.1.0.2
  • Version 11.2.0.4

試してみる

せっかくなので大きいインスタンスクラスを試してみます。BYOLで選択できる中で一番大きいdb.r4.4xlargeを起動します。

今回はオレゴンリージョンで試してみます。(東京でも起動できます)

RDSコンソールでDB インスタンスの起動をクリックします。

RDS_·_AWS_Console2

OracleでエディションにOracle Standard Edition Twoを選択して次へをクリックします。

RDS_·_AWS_Console

検証なので開発/テストを選択して次へをクリックします。

RDS_·_AWS_Console

以下の内容でDB詳細を指定しました。

項目 内容
ラインセンスモデル ライセンス込み
DB エンジンのバージョン Oracle 12.1.0.2.v8
DB インスタンスのクラス db.r4.4xlarge — 16 vCPU, 122 GiB RAM
マルチ AZ 配置 いいえ
ストレージタイプ 汎用(SSD)
ストレージ割当 100 GB
DB インスタンス識別子 r4oracle
マスターユーザの名前 awsuser
パスワード <任意>

RDS_·_AWS_Console

詳細設定は以下のように設定します。

ネットワーク &amp; セキュリティはほぼデフォルトのままです。

RDS_·_AWS_Console

データベースの設定Encryptionもデフォルトにしています。

RDS_·_AWS_Console

バックアップモニタリングメンテナンスもデフォルトのままです。

RDS_·_AWS_Console

Oracleが起動するまでしばらく待ちます。

RDS_·_AWS_Console

Oracleにログインします。ここではSQL*Plusを使用します。SQL*Plusのインストールはこの辺りを参考にしてください。

普通にログインできます。

$ sqlplus64 awsuser/mypassword@"(DESCRIPTION=(ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=r4oracle.example.us-west-2.rds.amazonaws.com)(PORT=1521))(CONNECT_DATA=(SERVICE_NAME=ORCL)))"

SQL*Plus: Release 12.2.0.1.0 Production on Tue Oct 24 02:32:53 2017

Copyright (c) 1982, 2016, Oracle.  All rights reserved.


Connected to:
Oracle Database 12c Standard Edition Release 12.1.0.2.0 - 64bit Production

SQL>

V$LICENSEビューの内容を確認してみます。CPU_CORE_COUNT_CURRENTCPU_CORE_COUNT_HIGHWATERが8コアでCPU_COUNT_CURRENTCPU_COUNT_HIGHWATERが16スレッドになっていることが確認できます。

SQL> set tab off
SQL> set linesize 256
SQL> set pagesize 100
SQL> select * from V$LICENSE;

SESSIONS_MAX SESSIONS_WARNING SESSIONS_CURRENT SESSIONS_HIGHWATER  USERS_MAX CPU_COUNT_CURRENT CPU_CORE_COUNT_CURRENT CPU_SOCKET_COUNT_CURRENT CPU_COUNT_HIGHWATER CPU_CORE_COUNT_HIGHWATER CPU_SOCKET_COUNT_HIGHWATER     CON_ID
------------ ---------------- ---------------- ------------------ ---------- ----------------- ---------------------- ------------------------ ------------------- ------------------------ -------------------------- ----------
           0                0                2                 15          0                16                      8                        1                  16                        8                          1          0

さいごに

メモリ最適化インスタンスのR4はR3と比較すると、ほぼ同額でネットワークパフォーマンスが向上しています。現状で性能に問題なければ変更する必要はありませんが、ネットワークパフォーマンスやディスクIOなどがボトルネックになっている場合は変更を検討すべきです。

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