[アップデート] Amazon RDS for SQL Server 2019が利用可能になりました

2020.08.26

この記事は公開されてから1年以上経過しています。情報が古い可能性がありますので、ご注意ください。

しばたです。

2019年1月にEC2でSQL Server 2019が利用可能になってから約1年8カ月経ち、遂にRDSでもSQL Server 2019が利用可能になりました。

まだAWSから公式のアナウンスは無い様ですがドキュメントは既に更新されており実際に利用することも可能です。

【2020.08.27追記】 公式のアナウンスが出ました

先ほどAWS公式からもアナウンスが出ました。

加えてより詳細な新機能を解説しているブログも公開されました。

このブログでは

  • SQL Server 2019新機能
  • 互換性レベルの設定方法
  • tempdbの物理構成の変更

といった点にも触れられているので本記事と併せてご覧いただくと良いでしょう。

RDS for SQL Server 2019詳細

RDS for SQL Server 2019の詳細については以下のドキュメントにまとめられています。

こちらによるとRDS for SQL Server 2019で使えるエンジンは

  • SQL Server 2019 CU5 15.00.4043.16 (KB4552255)

とCumulative Update 5が適用されたバージョンとなっています。
Cumulative Updateについては随時新しい更新が適用されたバージョンが増えていくでしょう。

利用可能なインスタンスタイプについては現時点では下表のとおりです。

エディション インスタンスタイプ
SQL Server 2019 Enterprise Edtion db.t3.xlarge – db.t3.2xlarge, db.r5.xlarge – db.r5.24xlarge,
db.m5.xlarge – db.m5.24xlarge, db.x1.16xlarge – db.x1.32xlarge,
db.x1e.xlarge – db.x1e.32xlarge, db.z1d.xlarge - db.z1d.3xlarge
SQL Server 2019 Standard Edtion db.t3.xlarge – db.t3.2xlarge, db.r5.large – db.r5.24xlarge,
db.m5.large – db.m5.24xlarge,db.x1.16xlarge – db.x1.32xlarge,
db.x1e.xlarge – db.x1e.32xlarge, db.z1d.large – db.z1d.3xlarge
SQL Server 2019 Web Edtion db.t3.small – db.t3.2xlarge, db.r5.large – db.r5.4xlarge
db.m5.large – db.m5.4xlarge, db.z1d.large – db.z1d.3xlarge
SQL Server 2019 Express Edtion db.t3.small – db.t3.xlarge

利用可能なリージョンについては明記されていませんでした。
おそらく全リージョンで使えるのものと思われます。東京リージョンでも利用可能となっていました。
アナウンスによるとすべての商用リージョンで使用可能とのことです。

SQL Server 2019自体の新機能についてはMicrosoftのドキュメントをご覧いただくのが良いでしょう。

ただしRDSではSQL Serverのすべての機能がサポートされるわけではありませんので上記と併せてサポートされない機能の一覧をご確認ください。

試してみた

それでは早速試してみます。リージョンは東京リージョンです。

前準備1. サブネットグループの作成

前準備としてサブネットグループ、パラメーターグループ、オプショングループを作成します。
はじめにサブネットグループは既存のVPCに適当に作成します。

こちらは実際に試す際は皆さんの環境に合わせて適宜内容を置き換えてください。

前準備2. パラメーターグループの作成

次にパラメーターグループを作ります。
SQL Server 2019の内部バージョンはVer.15ですので、sqlserver-[エディション]-15.0となるファミリーを選ぶ必要があります。

今回はEnterprise Edition用のパラメーターグループを作っておきます。

前準備3. オプショングループの作成

さらにオプショングループを作ります。
オプショングループではメジャーエンジンバージョンを15.00にしてやります。

前項同様エディションはEnterprise Editionを選んでいます。

これで前準備は完了です。

インスタンスの作成

ここから実際にインスタンスを作成していきます。

RDSのマネジメントコンソールから「データベースの作成」を選択。

今回は「標準作成」でやっていきます。
エンジンに「Microsoft SQL Server」を選択し、

エディションは今回は「Enterprise Edition」を選択。
バージョンに新たにSQL Server 2019である「SQL Server 2019 15.00.4043.16.v1」が増えているのでこれを選択。

テンプレートや設定は適当に、

インスタンスタイプやストレージサイズも適当に、
(インスタンスタイプはエディション毎で利用可能なものを選択してください)

可用性については今回はSingle AZ構成にしました。
サブネットグループは前準備で作成したものを選びます。

追加設定でパラメーターグループ、オプショングループを前準備で作成したものにします。
また必要に応じてタイムゾーンや照合順序(日本語欄)を指定します。

その他のバックアップ設定などはすべてデフォルト設定としました。(図は割愛)

すべての設定を記述し「データベースの作成」ボタンをクリックしてDBインスタンスを作成します。

手順自体は一般的なRDSの作成方法そのままですね。
SQL Server 2019固有の設定も特にありませんでした。

しばらく待てばDBインスタンスが利用可能になります。

【補足】SQL Server Management Studio (SSMS) から接続

ちなみにSSMSから接続した場合はこんな感じです。
基盤となるOSはWindows Server 2016の様です。

最後に

待ち望んでいたRDS for SQL Server 2019がやっと利用可能になりました。
皆さんもぜひ最新バージョンのSQL Serverを利用してみてください。