Amazon AuroraとRDSでR8gのリザーブドインスタンス(RI)が購入可能になりました

Amazon AuroraとRDSでR8gのリザーブドインスタンス(RI)が購入可能になりました

AWSのアップデートでAmazon AuroraとRDSのR8gインスタンスが1年リザーブドインスタンス(RI)購入に対応。Aurora R8gのRI料金をR7g/R6gと比較し、費用対効果などを確認しました。
Clock Icon2025.05.15

2025年5月14日、Amazon Aurora で R8g 、RDS(Postgres, MySQL, MariaDB)は、R8g、M8g の リザーブドインスタンス(RI)の購入が可能になるアップデートがありました。

AWS マネージドコンソールを利用したAuroraの RIの購入画面の確認と、Aurora のRI価格について、 R8g、R7g、R6g インスタンスタイプ間で比較する機会がありましたので、その内容を紹介します

https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/05/amazon-aurora-rds-postgresql-mysql-mariadb-reserved-instances-8g-m8g/

RI購入画面

Aurora and RDS のダッシュボードより、リザーブドインスタンスの購入画面で、DBインスタンスの予約を試みました。

RI予約画面

予約対象のDBインスタンスクラスとして、「r8g」の選択が可能になりました。

r8g選択

期間選択、R8gは「1年」のみ選択可能でした。

R8g期間選択

従来のインスタンス、r7g では「1年」、「3年」の選択が可能でした。

R7g期間選択

購入は実施していませんが、RIの購入内容を確認するレビュー画面が表示されました。

レビューおよび購入

RI料金(全額前払)

東京リージョンの Aurora、期間は1年、全額前払の リザーブドインスタンス料金を確認しました。

https://aws.amazon.com/rds/aurora/pricing/

インスタンス名 RI の前払いの料金(USD) RI の実質的な時間単位の料金(USD) オンデマンドと比較した費用節減 オンデマンド料金(USD)
db.r8g.large 1,840 0.210 37% 0.3330
db.r8g.xlarge 3,679 0.420 37% 0.6660
db.r8g.2xlarge 7,350 0.839 37% 1.3320
db.r8g.4xlarge 14,699 1.678 37% 2.6640
db.r8g.8xlarge 29,407 3.357 37% 5.3280
db.r8g.12xlarge 44,107 5.035 37% 7.9920
db.r8g.16xlarge 58,806 6.713 37% 10.6560
db.r8g.24xlarge 88,213 10.070 37% 15.9840
db.r8g.48xlarge 176,426 20.140 37% 31.9680

R8g、R7g、R6g RI料金比較

インスタンスクラス「xlarge」で、r8g と、従来のr7g、r6g の全額前払料金を比較しました。

1年

インスタンス名 db.r8g.xlarge db.r7g.xlarge db.r6g.xlarge
RI の前払いの料金(USD) 3,679 4,255 3,050
RI の実質的な時間単位の料金(USD) 0.420 0.486 0.348
オンデマンドと比較した費用節減 37% 27% 44%
オンデマンド料金 0.6660 0.6650 0.6270

1年全額前払のRI料金、「r8g」は 「r7g」より廉価に利用できます。

3年

インスタンス名 db.r8g.xlarge db.r7g.xlarge db.r6g.xlarge
RI の前払いの料金(USD) - 9,268 6,145
RI の実質的な時間単位の料金(USD) - 0.353 0.234
オンデマンドと比較した費用節減 - 47% 63%
オンデマンド料金 0.6660 0.6650 0.6270

3年のRIは 「r8g」では未提供ですが、提供のある 「r7g」「r6g」の全額前払料金を求めました。

RI の実質的な時間単位の料金の比較

期間 インスタンス名 RI の実質的な時間単位の料金(USD) オンデマンドと比較した費用節減
3年 db.r6g.xlarge 0.234 63%
1年 db.r6g.xlarge 0.348 44%
3年 db.r7g.xlarge 0.353 47%
1年 db.r8g.xlarge 0.420 37%
1年 db.r7g.xlarge 0.486 27%

「R8g」の1年RIは、R7gの1年RIよりは費用削減効果が高いものの、R7gの3年RIやR6gのRIと比較すると、実質的な時間単位の料金は高くなる設定でした。

まとめ

最新世代に該当する R8gインスタンス、2024年11月に北米など4リージョン、2025年3月に東京リージョンで利用可能になっていましたが、これまでリザーブドインスタンスの購入ができない制限がありました。

https://dev.classmethod.jp/articles/amazon-aurora-graviton4-r8g/
https://aws.amazon.com/about-aws/whats-new/2025/03/amazon-aurora-r8g-database-instances-additional-aws-regions/

今回のアップデート、期間は1年のリザーブドインスタンスが利用可能となった事で、R8gをRIの割引価格で利用できるようになりました

「R8g」世代のインスタンス、CPUの世代更新 (Graviton4)や、DDR5メモリの採用により、前世代(Graviton3)と比較し、最大40%の性能向上が期待できるとされています。
また、最大スペックは48xlarge、従来(r7g、r6g)の16xlargeから4倍のvCPU(192)、メモリ(1536GiB)が利用可能になりました。

R8gの性能向上が必須ではなく、コストを最優先してR6gのRIを利用するケースを除けば、AuroraでRIの割引料金で利用する場合、費用対効果に優れる可能性の高い「R8g」を第一候補とする事をおすすめします。

Share this article

facebook logohatena logotwitter logo

© Classmethod, Inc. All rights reserved.