AWS Certified Generative AI Developer - Professional (AIP-C01) 合格体験記

AWS Certified Generative AI Developer - Professional (AIP-C01) 合格体験記

2025.12.24

はじめに

こんにちは、アノテーション テクニカルサポートのかねこです。

12/16 より AWS から公開された新しい認定資格、「AWS Certified Generative AI Developer - Professional (AIP-C01)」について、昨日合格しましたので体験記を以下に記したいと思います。

先に結論だけ書いてしまうと、AWS Skill Builder の有料サブスクリプションで閲覧できるコンテンツが素晴らしかったので、試験対策はこれをベースに進めるとよいと思いました。年末年始の時間を有効活用しながら、年明けに受験しようかなと考えている方もいらっしゃると思いますので、参考になれば幸いです。

https://aws.amazon.com/jp/certification/certified-generative-ai-developer-professional/

余談ですが、2026/01/01 より弊社は クラスメソッドオペレーションズ株式会社 に社名変更いたします。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

https://classmethod-operations.jp/

試験概要

AIP の試験概要は以下の通りです。詳細は公式ページ試験ガイドをご確認ください。

3時間超にわたって、1問あたり約2分ペースで解いていく必要があります。

また、試験の内容については以下の分野ごとに具体的なタスク、スキルが試験ガイドに記載されています。

  • コンテンツ分野 1: 基盤モデルの統合、データ管理、コンプライアンス (31%)
  • コンテンツ分野 2: 実装と統合 (26%)
  • コンテンツ分野 3: AI の安全性、セキュリティ、ガバナンス (20%)
  • コンテンツ分野 4: GenAIアプリケーションの運用効率と最適化 (12%)
  • コンテンツ分野 5: テスト、検証、トラブルシューティング (11%)

ざっくりといえば、Bedrock の各機能を中心とした生成AIソリューションの実装方法、LLM-as-a-Judge や Human-in-the-Loop 等の手法を用いたテスト方法、ハルシネーション防止や性能問題のトラブルシューティングといった生成AIソリューションの運用方法について、総合的に問われるような内容となっています。(もちろん他の概念も多数登場します)

また、本試験に合格すると、AIF / CLF / DEA / MLA の各試験の有効期限が更新されます。これを踏まえると、受験にあたってはこれらの試験に合格していることが望ましいものと思います。もちろん、これらの資格取得は必須ではありませんが、重複する概念を学習することになるので、事前に取っておくと AIP の試験準備が楽になります。

勉強方法

私は生成 AI アプリ開発に携わった経験がないので、まずは座学とハンズオンから基礎的なスキルを身に着けつつ、問題集をこなしていくことで合格を目指すことにしました。

基本的に、座学とハンズオンは AWS Skill Builder で公開されている学習プランやデジタルコースを全て活用して進めていきます。有料サブスクリプションでないと閲覧できないコンテンツも多数含みますが、現時点で確認できるコンテンツが限られていることから、私は迷わずサブスクリプションを開始しました。

試験合格のみが目的ではなく、実際に Bedrock を活用した業務改善アプリを今後作成・運用していきたい目的もあったので、所要時間はかなり長めです。

  • 試験ガイド
    • まずはこれを一読するところから始めましょう
    • 学習を進めながら知識が身についたかを把握するための参考にもなりますので、ブックマーク推奨です
  • SkillBuilder 学習プラン
    • AWS Generative AI Developer Advanced Learning Plan (includes Labs) (60時間)
      • 生成 AI アプリ開発のお作法を、座学中心に一部ハンズオンを交えながら学べるコースです
      • 試験ガイドを見て「なんもわからん」となった場合には、まずここからじっくり始めることをおすすめします
      • 想定時間は 45時間20分 とありますが、網羅的なコンテンツなので物量が非常に多く、実際にはかなり時間が掛かりました
      • 執筆時点で英語版しか提供されていませんが、Chrome の翻訳機能を使えば日本語でも確認可能です
      • ハンズオンは「Bedrock Knowledge Bases による RAG の設定方法」「Bedrock API の使い方」「Bedrock Guardrails の使い方」の3つが用意されています。Bedrock は機能が多いので、主要な機能に絞って使い方を説明してもらえるのは大変助かると感じました
    • Exam Prep Plan: AWS Certified Generative AI Developer - Professional (AIP-C01 - English) (40時間)
      • 本試験対策コースです。
      • 座学コンテンツのほか、本試験レベルの模擬問題として、プレテスト20問、模擬試験75問、分野別ボーナス問題5分野x5問、合計 120 問が用意されています
      • Notion に模擬問題のスキルや振り返り、ドキュメントやそのポイントをまとめたりしました。また、NotebookLM にメモを投げ込んで模擬問題を作らせたり、AI に突っ込んで色々生成してもらうのも個人的にはおすすめです。
        スクリーンショット 2025-12-24 11.34.39
      • 想定時間は 14時間43分 とありますが、模擬問題を解いて自身の不足する分野を把握してから学習を始め、定着確認のために模擬問題を解くと良いと思ったので、倍以上の時間を掛けています
      • ただし、各コンテンツに記載のある通り、試験で問われるレベルの粒度を網羅している訳ではないので、各サービスや機能の詳細な設定や仕様については、別途公式ドキュメント等を確認する必要がありました
  • BlackBelt 資料確認 (5時間)
    • Bedrock の各機能の概要を、構成図や表をベースに分かりやすく説明されています
    • Skill Builder の学習コンテンツは文章中心で重ためなので、図表でライトに内容を把握するにはおすすめです
  • 公式ドキュメント (10時間)
    • BedrockSageMaker のドキュメントは、模擬問題で正答、誤答関わらず参照されているものはすべて確認しました
    • その他、Bedrock の主要機能 (Agents, Guardrails, Flows, Prompt Management, Data Automation, AgentCore 等)のドキュメントは、一通り目を通しておくことをおすすめします
    • 主要機能の設定値による振る舞いの違いまで問われる場合もあるので、これも Notion でメモを取って整理したりしました
      スクリーンショット 2025-12-24 11.35.51

余談ですが、弊社アドベントカレンダーでこんなような記事も書いてます。Bedrock Flows を利用した記事なのですが、執筆にあたってどういった目的で使うべき機能なのか、どのようなノードがあってどこに繋げられるのかが理解できたので、試験対策にも役立ちました。

https://dev.classmethod.jp/articles/amazon-bedrock-flows-fridge-image-to-recipe-app/

本番試験の取り組み方

他の AWS 認定試験と取り組み方は大きくは変わりませんが、特に意識したのは時間配分です。
試験時間の残り何分のタイミングで、何問を解いている必要があるのか、試験開始前に配られるホワイトボードに書いておきました。進捗が順調なのか遅れているのか、途中でぱっと確認できるので、事前に書いておいて良かったです。実際の進捗としては、前半 20 問くらいで悩む問題が多く想定より大幅に時間を使ってしまったため、見直しの余裕もなく試験終了を迎えました。

蛇足ですが、試験前はカフェインの摂取を控えましょう。私は 3 時間もある長丁場の集中力を維持させるために、試験 1 時間前にコーヒーを飲み、お手洗いを済ませた上で試験に望みました。しかし、結局は集中力の維持よりも時間制限の方がネックになり、途中お手洗いで席を立ったことを試験終了直前に後悔しました。

85 問を解き終わり、試験終了時点で「合格」の文字が表示され一安心しました。ただ、その日の夜に届いたスコアレポートを見るとかなりギリギリな得点だったことに気づきました。安定的に試験合格を目指すのであれば、Bedrock Guardrails の主要機能は一通り実際に動作確認をしつつ、OpenSearch Service や Glue、SageMaker あたりについてもハンズオン含め理解を深めておくべきだったと思います。

スクリーンショット 2025-12-24 11.59.38

スクリーンショット 2025-12-24 11.59.51

さいごに

試験範囲が非常に広大で、SAP で問われるような設計力と、生成 AI の安全かつ効率的な活用方法を問われる試験であったため、難易度はかなり高いと感じました。それが故に、試験を突破することで、生成 AI の性質を正しく理解して、うまく制御しながら、ソリューションをいち早く必要な場所にお届けできるための必要最低限な知識が体系的に身につくと思いました。また、実際の業務に活用できるエッセンスも多分に吸収できる試験であったと思いますので、今後この認定取得者がたくさん増えて、生成 AI アプリ開発における共通言語が整ったらよいなと思いました。

合格者先着 5,000 名に Early Adopter バッジが配布されます!受けるならお早めに!

弊社でも今後、生成 AI を活用した業務改善に果敢にチャレンジしていく予定です。暗黙知化されているナレッジや手元の非構造的なデータを生成 AI に利用しやすい構造的なデータに変換したり、可観測性の高いパイプラインを整備したり、業務改善施策の状況を把握しやすいダッシュボードを作成したり、様々なお仕事があります。そうしたお仕事に少しでも興味があるという方がいらっしゃいましたら、ぜひ採用ページよりお問い合わせいただけたら嬉しいです。

アノテーション株式会社について

アノテーション株式会社はクラスメソッドグループのオペレーション専門特化企業です。サポート・運用・開発保守・情シス・バックオフィスの専門チームが、最新 IT テクノロジー、高い技術力、蓄積されたノウハウをフル活用し、お客様の課題解決を行っています。当社は様々な職種でメンバーを募集しています。「オペレーション・エクセレンス」と「らしく働く、らしく生きる」を共に実現するカルチャー・しくみ・働き方にご興味がある方は、アノテーション株式会社 採用サイトをぜひご覧ください。

この記事をシェアする

FacebookHatena blogX

関連記事