MFAにパスキーを利用したAWSマネジメントコンソールのIAMユーザログインを試してみた

パスキーをサポートしたAWS IAM。iCloudキーチェーンとChromeプロフィールを利用するパスキーで、AWSマネジメントコンソールのIAMユーザログイン時の多要素認証に使える事を確かめてみました。
2024.06.12

2024年6月、AWS マネジメントコンソール、IAMユーザでログインする際の多要素認証(MFA)にパスキーが利用可能となるアップデートがありました。

今回、MacOS Sonoma 14、Google Chrome (バージョン: 125)の環境で、iCloudキーチェーンと Chrome プロフィールのパスキーを試す機会がありましたので、紹介します。

パスキーの設定

IAMユーザの設定、「セキュリティ認証情報」の画面でMFAデバイスの割り当てを選択します。

IAM-MFA

パスキーの識別に利用するデバイス名を指定、MFAデバイスとして、「パスキーまたはセキュリティキー」を選択します。

MFA選択

作成するパスキーの種類を選択します。

「iCloudキーチェーン」と「Chromeプロフィール」それぞれ1つのパスキーを作成しました。

パスキーicloud

「iCloudキーチェーン」に保存するパスキーは、 複数デバイスで利用できる旨の案内がありました。。

パスキー作成確認

「Chromeプロフィール」に保存するパスキーは、このデバイスのみに保存される旨が案内されました。

Chromeパスキー確認

作成したパスキーは、多要素認証(MFA)の欄で確認可能です。

MFA4つ

パスキーを含むMFAデバイスは、IAMユーザは最大8個作成可能です。 デバイス名はAWSアカウント内で一意になる64文字が利用可能ですが、棚卸しに備え IAMユーザと、パスキーの種類を識別可能な名称とする事が望ましいと思われます。

パスキーを用いたログイン

IAMユーザのログイン画面で、AWSアカウント、ユーザ名、パスワードを指定してサインインします。

IAMサインイン1

「iCloudキーチェーン」に保存したパスキーでサインインを続けました。

パスキーiCloud指定

「キャンセル」をするとパスキーの選択画面に遷移、Chromeプロフィールに保存したパスキーも利用できました。

パスキー選択

ログイン成功

まとめ

AWSコンソール、安全なログインを実現する手段として多要素認証(MFA)は必須です。

今回のアップデートで、パスキーをサポートするスマートフォンや専用デバイスなどの選択肢が広がりました。 パスキーを保存するデバイスやアカウントの適切な管理や、生体認証による保護などで、より安全にパスキーを利用する事も可能です。

AWSを安全に利用する手段の一つとしてご活用ください。