【レポート】NEW LAUNCH! Amazon Lookout for Vision #reinvent #emb010
こんにちは、Mr.Moです。
本エントリーは re:Invent 2020で行われたセッション "[NEW LAUNCH!] Amazon Lookout for Vision" のレポートです。 こちらのセッションでは、キーノートにて発表された新サービス Amazon Lookout for Vision について解説されています。
ちなみに下記に Amazon Lookout for Vision サービス発表の速報記事もありますのであわせてご覧いただければと思います。
セッション概要
iguring out if a part has been manufactured correctly, or if machine part is damaged, is vitally important. Making this determination usually requires people to inspect objects, which can be slow and error-prone. Some companies have applied automated image analysis—machine vision—to detect anomalies. While useful, these systems can be very difficult and expensive to maintain. In this session, learn how Amazon Lookout for Vision can automate visual inspection across your production lines in few days. Get started in minutes, and perform visual inspection and identify product defects using as few as 30 images, with no machine learning (ML) expertise required. (翻訳) 部品が正しく製造されているか、機械部品が破損していないかを判断することは非常に重要です。この判断には通常、人が対象物を検査する必要がありますが、これは時間がかかり、エラーが発生しやすいものです。一部の企業では、異常を検出するために自動画像解析(マシンビジョン)を適用しています。しかし、これらのシステムは有用ではありますが、維持するのが非常に難しく、コストもかかります。このセッションでは、Amazon Lookout for Vision を使用して、生産ライン全体の目視検査を数日で自動化する方法をご紹介します。機械学習(ML)の専門知識がなくても、わずか30枚の画像を使って目視検査を実行し、製品の欠陥を特定することができます。
Amazon Lookout for Visionは機械学習のテクノロジーを用いたAI系のサービスです。本セッションでは今後に大変期待が持てるこの新サービスの貴重な情報が聞けそうです。
レポート
本セッションではAmazon Lookout for Visionというサービスにどのような価値があるのかが語られています。製造現場における製品の正常と異常の検知にどのくらい効率よく注力ができるのか。そしてそれがどのように実現されるのか。前提の知識も披露されながら解説されています、セッションの内容をいくつか見ていきましょう。
- 品質検査が重要である理由
- 現在、品質検査がどのように行われているか、どのような課題を抱えているか
- Amazon Lookout for Visionを用いたソリューション
- Demo
品質検査が重要である理由
そもそもなぜ品質検査が重要であるのか、業界の人にとってはあたりまえの事ですが、それ以外の人にとってはよく分からない部分なので、まずはそこについての解説です。ちなみに品質関連のコストは一般的に売上高の15%-20%を占めるそうです。
ここでは下記5つの点があげられています。欠陥にまつわる作業やコストについてですね。製品に問題が見つかれば当然なにかしら対応が必要で、せっかく作った物ですがリリースできないので廃棄処理をしていくわけです。売れないどころか手間や費用が余計にかかることになり、再発防止策も講じていかないといけないので中々の労力です。また、製品を作るにあたっては原材料や部品を別の企業から供給されていることもあると思いますが、その時点で問題があるとその先の工程で出来上がる製品も必然的に問題アリとなってしまいます。早めに問題を発見しないと大変なことになりますね。こうして見ると品質チェック関連のプロセスが盤石でないと大きな損失を抱えることになりそうです。
- 欠陥発見時のやり直し作業
- 製品のスクラップ処理
- 是正処置のプロセス(再発防止)
- 欠陥のある製品などの廃棄費用
- 供給元の製品の品質に問題があった場合のやり直し作業
現在、品質検査がどのように行われているか、どのような課題を抱えているか
ということで製造の現場では大変重要な品質検査ですが、現状はどのように実施されているのでしょうか?ここでは大きく2つの仕組みを取り上げています。1つは人間による手動チェックで、もう1つはコンピュータビションを活用したチェックです。こうした仕組みはいくつか課題を抱えている状態です。
まずは人間による手動チェックについて以下の課題をあげています。
- 人の目が製品を検査する速度は遅い
- 全ての製品をチェックできないのでサンプリング(部分的に)して検査
- 問題のある情報が作業員全員にいきわたるまでのタイムラグ
- 作業員ごとで検品にばらつきがでる
そして、現在行われているコンピュータビションを活用したチェックについては以下の課題をあげています。
- 多くのデータサイエンティストや機械学習の専門家を雇う必要がある
- 作業が複雑で、数週間〜数ヶ月の時間を要する
Amazon Lookout for Visionを用いたソリューション
こうした現在、現場がかかえている課題を解決できるサービスが Amazon Lookout for Vision なんですね。
ユースケースとして以下の3点をあげられています。
- 視覚的な製品の欠陥を検出(損傷、色、汚れ)
- 不足している部品の特定
- プロセスの問題点を明らかにする(パターンのある問題の検出)
導入メリットは下記をあげています。
- すぐに始められる(機械学習モデルのトレーニングに必要な画像を30枚からで開始できる)
- 数時間で自動的に機械学習のモデルが構築できる
- 高性能のカメラで撮影した画像で無くても良い(例えば自然光が画像に入りこんでも影響を受けない)
- 検査結果がレポーティングされるので、発生の傾向などからメンテナンススケジュールが立てやすい
- 機械学習モデルを検証しフィードバックとしてモデルを更新する機能
- 同じモデルの再利用(製造ライン増加への対応、同系統の製品への横展開)
Demo
セッション内では Amazon Lookout for Vision サービスを実際に使っているデモ動画も用意されています。 そちらは是非、実際のセッションを見ていただければと思います。
ちなみに、東京リージョンで Amazon Lookout for Vision サービスを実際に試してみた記事もありますので下記も参考に見ていただければ幸いです。
まとめ
導入が簡単でメリットが非常に多くあるサービスという印象でした。製造の現場においては Amazon Lookout for Vision サービスの導入で様々な課題が解決されたり、製品の品質向上が見込めるのではないかと思います。 本サービスは現在、プレビューでの提供となっています。正式リリースが待ち遠しいサービスですね。
AWS re:Invent 2020は現在絶賛開催中です!
参加がまだの方は、この機会にぜひこちらのリンクからレジストレーションして豊富なコンテンツを楽しみましょう!
AWS re:Invent | Amazon Web Services
またクラスメソッドではポータルサイトで最新情報を発信中です!