【レポート】JFEエンジニアリングにおけるインダストリアルIoT/MLの最新実装例 – AWSによるプラント操業高度化のはじまり- #reinvent #mfg251-g

AWS re:Invent 2020のセッション「JFEエンジニアリングにおけるインダストリアルIoT/MLの最新実装例 - AWSによるプラント操業高度化のはじまり-」のセッションレポートです。ニアリアルタイムでエッジ推論を行うIoT案件の貴重な事例紹介です。
2020.12.01

データアナリティクス事業本部の貞松です。

本記事は、AWS re:Invent 2020のセッションレポートです。 対象セッションは、12/1(火)の14:00-14:20(JST)配信の「JFEエンジニアリングにおけるインダストリアルIoT/MLの最新実装例 - AWSによるプラント操業高度化のはじまり-」です。 セッションの基本情報や3行まとめ、見所や個人的な所感について記載します。

AWS re:Invent 2020の公式サイト

AWS re:Invent 2020の公式サイトはこちら↓です。

日本時間の12/1(火)現在、まだ前夜祭的な段階ですので、今から登録しても本編のキーノートのリアルタイム視聴に間に合います!
興味があるものの登録がまだという方はお早めに準備されることをお勧めします!

セッション3行まとめ

  • JFEエンジニアリング株式会社では、エネルギーや社会インフラ等、幅広い領域に対して多数のデータ活用プロジェクトを推進している。
  • データ活用プロジェクトにおいて、AI/IoTを活用してビジネス課題を解決している。
  • 紹介事例では、AWSサービスを活用することで、効率的にAI/IoTを活用したシステムを実現している。

セッションレポート

セッション情報

  • スピーカー(敬称略)
    • 林 高之, Amazon Web Sevice, インダストリー事業開発本部 製造業担当
    • 小林 義孝, JFEエンジニアリング株式会社, ICTセンター AI・ビッグデータ 活用推進部長
  • キーワード
    • Artificial Intelligence & Machine Learning
    • IoT
    • Manufacturing
  • セッションレベル
    • Intermediate - 200
  • セッション言語
    • 日本語
  • 対象者
    • ITリーダー
  • セッションID
    • MFG251-G

セッションの構成

  • セッションに含まれること
    • JFEエンジニアリング株式会社の事業領域
    • エッジAIを活用したプロジェクト事例
    • 上記事例で実際に構築したアーキテクチャの解説
  • セッションに含まれないこと
    • 事例のプロジェクト自体の詳細(機密事項)
    • エッジAIで使用される推論モデルの詳細

JFEエンジニアリング株式会社の事業領域

事業領域

  • 環境
  • エネルギー
  • 社会インフラ
  • リサイクル
  • 発電
  • etc…

ビジネスフローと事業環境の変化

  • 主なプロジェクトのメインフローである設計・調達・建設に関する領域だけでなく操業やメンテナンスに関する領域が拡大
  • 操業/データ活用の重要性が高まる

データ活用の取り組み

データ解析プラットフォーム

  • 以下の4要素を持つデータ解析プラットフォームを開発/運用
    • Data Preparation: データ解析ツール
    • Business Intelligence: データ分析・可視化ツール
    • Automatic parts programming system: アプリ開発ツール
    • Machine Learning: 機械学習ツール

データ活用プロジェクト推進

  • 前述の事業領域に対して、AI/IoTを駆使した80以上のデータ活用プロジェクトを推進している。
  • 以下、2プロジェクトについて事例紹介。
プロジェクト紹介1: ごみ焼却炉の自動運転
  • ごみ焼却炉に対する均質なごみ投入が難しい。
  • ベテラン運転員による手動の介入操作を自動化した。
プロジェクト紹介2: 橋梁ボルト検査自動化
  • 橋梁のボルトの目視検査とレポート作成を自動化した。
  • エッジAIによりボルトの施工不良を検出する。

エッジAIによるプラント制御事例(本セッションのメインパート)

概要

  • プラントの入力信号を機械学習で予測して、制御を高度化したい。
  • 入力信号の変動が大きく、制御が困難な為、近未来の入力信号を機械学習で予測して制御に用いる。

ポイント1: アーキテクチャ

要件に合わせて最適なアーキテクチャを設計されている。

  • 要件
    • 毎秒推論する為にエッジでの処理が必要
    • リモートから再学習やモデル更新が必要
  • 採用した構成要素
    • エッジマシン: Jetson Nano
    • 推論/モデル更新: AWS IoT Greengrass
    • 学習マシン: Amazon EC2
    • etc…

ポイント2: 毎秒実行

  • 推論の処理時間がデータ取得に影響しないように(必ず毎秒取得できるように)Lambdaを2つに分けた。
  • AWS IoT Greengrassに毎秒実行機能がない為、別途実装する必要があった。

ポイント3: デプロイ

  • 現地に行かなくてもリモートからモデルを更新できるようにシステムとデプロイのフローを構築。

ポイント4: セキュリティ

  • AWSサービスを利用して、セキュリティに配慮したネットワークを構成している。
  • 閉域網へのアクセスを容易にしつつ、閉域外通信は別途制限。

ポイント5: 設定のハマりどころ

  • AWS IoT Greengrassとエッジマシン(Jetson Nano)それぞれの設定に関する注意点について解説。

ポイント6: 運用時の工夫と評価

  • 予測異常値をチャットツール連携で継続監視。
  • 実測値と予測値の比較を通して運用中のオンライン評価を実施。

セッションに対する所感・考察

  • 事業領域の広さと実際に推進しているプロジェクトの数に圧倒されましたが、それだけこれらの産業領域にデータ活用の需要があることを感じました。
  • ビジネス課題(目的)ありきで最適なアーキテクチャを模索されており、構築時だけでなく運用開始後も試行錯誤されている点がお手本のような事例だと感じました。
  • 構成したアーキテクチャの説明だけでなく、細かい設定のハマりどころまで解説されており、今後IoT案件でエッジマシンによる推論が必要なプロジェクトについて非常に有用な参考情報でした。

まとめ

私自身は実案件として関わったことのない領域に関する事例のセッションでしたが、非常に理解・イメージのし易い内容で、短い時間内で具体的に参考になりそうな話も盛り込まれた大満足のセッションでした。
本セッションを手掛かりに、まずはAWS IoT Greengrassについて調査・検証してみたいと思いました。

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