【レポート】積極的な顧客サポートのためのAWS IoTとAmazon Connectの活用 #reinvent #BAP304
より良い顧客体験のために
Amazon Connectは、コンタクトセンターに必要な機能を備えたクラウドサービスです。発信・着信、録音、フロー制御、連携などの機能を備えています。簡単に使えて、ビジネス規模に限らず成長に合わせて従量課金で活用することができます。
一般的なコンタクトセンター利用の例
例えば、自宅の給湯器が壊れたとします。カスタマーセンターの電話番号を調べて平日日中に、休憩中など仕事の合間を見て電話します。直ぐに繋がれば良いですが、混雑していてなかなか繋がらなかったりしませんでしょうか。自動応答で延々と説明されるのもイライラします。
やっと繋がったと思ったら、詳細な個人情報と故障や症状に関する情報を口頭でもれなく伝える必要があります。ほんとうにうんざりします。調べて折り返ししますと言われて一旦電話を切って仕事に戻ると、不在着信が入っていて、電話をかけ直すと最初からやり直しです。もう二度とサービスを使いたくなくなります。
Amazon Connectはオープンはプラットフォーム
Amazon Connectは、AWSのサービスとして、他の様々なAWSサービスと連携します。また、サードパーティのサービスとも連携が用意です。例えば、会話のやり取りの制御をAWS Lambdaで行ったり、通話内容をAmazon S3に保存したり、発信者番号内容からSalesforce連携して履歴を参照したりといった感じです。
IoTで改善するコンタクトセンター
IoTの登場によって、デバイスはインターネットに接続するようになりました。また、状態を把握できるようになりました。これをコンタクトセンターに活かそうと思います。
例えば、給湯器の調子がおかしくなったことを、給湯器自体が把握したとします。インターネットに繋がっているので、そのことを顧客のスマホにプッシュ通知を送ります。ここで、状況をチャットで確認して修理の予約などを行います。顧客とやり取りを行うために、バーチャルエージェントを用いています。必要に応じてオペレーターに繋ぐことも可能です。
AWSの各種サービスをどのように組み合せているか確認してみましょう。給湯器は、AWS IoTのエージェントが入っていて状態を監視しています。何かしらのルールを定義することができて、問題が発生するなどの検知をすると、イベント駆動のアクションとしてAWS Lambdaが呼び出されます。このとき、デバイスのIDや状態の情報が付いてきます。次に、デバイスのIDから所有者を確認するために、SalesforceなどのCRMに問合せをしています。その結果から、Amazon Pinpointを使って顧客にプッシュ通知を行っています。ここでAmazon Lexのチャットボットを使って、修理の予約を確認することも可能です。そして、必要に応じてAmazon Connectを使ってアウトバウンドの電話をします。もちろん、インバウンドで電話が掛かってきたとしても、既にAWS IoT経由で機器の状態を把握していますので、一元化された情報を用いてオペレータが対応可能です。
まとめ
Amazon ConnectとAWS IoTを用いたコンタクトセンターの不満解消について、具体的なユースケースを用いたセッションでした。Amazon Connectは、従来型のコンタクトセンターを置き換えることが目的ではなく、IoTなどの世の中の変化に対して、いち早く対応し、顧客満足度を最大化するための重要なパーツであると思います。また、Amazon Lexなどのチャットボットを用いることで、サービス提供側の負担も減り、顧客にとっては時間を選ばずにやり取りができ、必要に応じて電話対応もできるため、顧客に幅広い選択肢が与えられるという点で満足度は全体的に上がると思いました。
参考資料
Amazon Connect 簡単に使えるクラウド型コンタクトセンター
AWS re:invent 2017: How To Use AWS IoT and Amazon Connect to Drive Proactive Custome (BAP304)